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行こう「玉手箱の森」 矢部三雄(著/文) - 日本林業調査会
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行こう「玉手箱の森」 (イコウタマテバコノモリ)

自然科学
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四六判
240ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-88965-235-2   COPY
ISBN 13
9784889652352   COPY
ISBN 10h
4-88965-235-3   COPY
ISBN 10
4889652353   COPY
出版者記号
88965   COPY
Cコード
C0061  
0:一般 0:単行本 61:農林業
出版社在庫情報
絶版
初版年月日
2013年12月
書店発売日
登録日
2013年12月20日
最終更新日
2022年2月18日
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紹介

知っていそうで知らなかった話が満載、森と木の雑学博士になろう!

目次

第一章 樹木の生態を知る 9
樹木の進化/木に寿命はあるか/森林の生物多様性/緑の回廊/落葉のメカニズム/春に備える樹木の冬芽/薬になる木/お花畑の高山植物

第二章 樹種の個性を見る 35
にほいおこせよ梅の花/ブナの実の豊凶/樹氷とアオモリトドマツ/森の人気者・ホオノキ/トチノキ・栃の実/香木・カツラ/不思議な木・イチョウ/ササの葉さらさら

第三章 日本各地の森林を歩く 61
吉野山の千本桜/出羽三山/大山詣と雨降木/宮島の弥山原始林/天界の村「栃本集落」/世界自然遺産・白神山地/コウヤマキと高野山/明治神宮の森/稚咲内砂丘林/武蔵野の林「狭山丘陵」/東京都水道水源林/尾瀬ヶ原の拠水林/東洋のガラパゴス「小笠原」/北限のブナ林「歌才」/奥入瀬の渓畔林/魚梁瀬スギ/外国樹種見本林

第四章 森林を生活に活かす 113
都道府県の木/列車の愛称になった樹木/鳥居あれこれ/諏訪の御柱祭/散居村と屋敷林/五行思想での「木」/レバノンスギ/皇室の財産「御料林」/津軽森林鉄道/東北の森林鉄道/蜂群崩壊症候群/ニホンミツバチ/マタギ・森と共に生きる人びと

第五章 木材を使う 149
森林の使われ具合 /木材のお値段/しわ寄せされるコスト/資源ナショナリズムと木材/木造住宅に使われる木材/銘木の世界/木都・能代の料亭「金勇」/「こけし」の生い立ち/ 角館の樺細工/木の文化を支える森

第六章 森林の危機を防ぐ 181
里山コナラ林の危機/シカ被害とジビエ/山火事の季節/谷中村と足尾の森/えりも岬の緑化/庄内海岸の砂防林/庄内海岸の砂防林/梅雨前線豪雨と森林/暖冬と地球温暖化/スギ花粉症/岩手・宮城内陸地震/東日本大震災/「みどりのきずな」再生プロジェクト

第七章 森林の保全に動く 217
森林ボランティア/漁民の森づくり/学校林活動と遊々の森/中国の森林事情/京都議定書と森林/国内CDMと森林吸収/ 「国際森林年」再び/リオ+20

前書きなど

 森林は、私たち人類が誕生する遙か以前から陸地を覆い、生物たちにとって過ごし易い環境を育んできた。一方、人類の生み出した文明は、時として自らを育んでくれた森林を破壊してきた。森林は、私たちを生み出した母であり、私たちが追い詰めた被害者でもある。森林に携わる者としては、森林の保全を通じて、生命体が生き続けられる地球を維持して行かなければならない。その方策を「悲観的に」想像し、その実行による批判は「楽観的に」である。
 森林を少しでも元気な姿のまま後世に伝えていくことは、現在に生きる私たちの責務である。これまで、そんな思いで森林に対する自分なりの興味を文字にしてきた。そんな生活の始まりは、平成六年度林業白書の特集章で「森林文化の新たな展開を目指して」を執筆したことから始まる。
 白書を読んでいただいた日本保育協会の宮崎祐治氏から、機関誌「月刊保育界」への寄稿を依頼された。三回連載で「森林文化のはなし」として書き始めたが、結果、六回まで延長された。これがきっかけとなり、以来、「森からの身近な贈り物」、「火の国から」と連載が続き、これが「森の力 日本列島は森林博物館だ!」の出版につながった。
 そして、平成十七年一月からは「森と木の玉手箱」として連載し、平成二十五年四月までに百回を数えた。この前半は「恵みの森 いやしの木」として世に出た。
 今回は、それ以降の「森と木の玉手箱」の原稿を取りまとめることで「行こう玉手箱の森」として、自らの生活の節目としての出版にこぎ着けた。
 そもそも「月刊保育界」への連載のタイトル「森と木の玉手箱」は、家内が実践していた絵本の読み聞かせグループ「おはなし玉手箱」からのパクリである。森林に関する様々な関心事を枠をはめずに取り上げるということで、玉手箱のようだという思いも込めたつもりだった。本著では、興味深い事柄が止めどなくあふれる森林を「玉手箱の森」と表現してタイトルに用いた。
「森と木の玉手箱」を百回目の連載でひとつの区切りとしたのは、自らの公務員生活にも終止符を打つこととしたことによる。林学というものに出会って四十年、林野庁の職員になって三十三年、この分野は自分にとっては探求心を大いにかき立てられる対象だった。
 自らの森林への思いを込め、多くの方々に森林への関心をよせていただくことを願って記したつもりであるが、内容的に不十分なものがあることも否めない。特に、現役公務員の原稿であるため、政策の価値評価は極力ニュートラルにしている。「公務員の枠を出ていない」との批判をいただくこともあるが、それはやむ得ないことである。そのほかにも多くのご指摘をいただければ幸いである。

版元から一言

知っていそうで知らなかった話が満載、森と木の雑学博士になろう!

上記内容は本書刊行時のものです。