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私たちは何を悩んできたか 永野 恒雄(著/文 | 編集) - 同時代社
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私たちは何を悩んできたか (ワタシタチハナニヲナヤンデキタカ) 高校生が語った子どものころの悩み (コウコウセイガカタッタコドモノコロニナヤミ)

教育
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発行:同時代社
四六判
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-88683-913-8   COPY
ISBN 13
9784886839138   COPY
ISBN 10h
4-88683-913-4   COPY
ISBN 10
4886839134   COPY
出版者記号
88683   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2021年11月12日
最終更新日
2021年12月14日
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紹介

あなたは子どもの頃の「悩み」覚えていますか?
あなたに子どもは「悩み」を打ち明けますか?
高校生になった「私」が、過去に「私」が抱えていた「悩み」について考えてみる――。
高校生の「回想」を通して、子どもがどんなことで悩んでいたのかを知る初めての試み。

目次

 まえがき
 この本を読まれる方へ

第一章 カラダの悩み
 〈作文①〉やめられない指シャブリ
 〈作文②〉だんだんホクロがふえてくる
 〈作文③〉階段が私の食卓だった
 〈作文④〉とまらないオネショ
 〔補足と解説〕◎身体の悩みあれこれ

第二章 疑問と悩み
 〈作文⑤〉なぜヒトは死ぬのか
 〈作文⑥〉「宇宙を創ったもの」を創ったものは?
 〈作文⑦〉私以外はみんなロボット
 〈作文⑧〉私の母はオナラをしない
 〔補足と解説〕◎子どもは小さな哲学者だ/◎ニセ家族という疑惑

第三章 コダワリと悩み
 〈作文⑨〉メンソレータムの少女の名前
 〈作文⑩〉マンホールの誘惑
 〈作文⑪〉消しゴムの使い方にこだわる
 〈作文⑫〉命と同じくらい大切な布きれ
 〔補足と解説〕◎子どもと強迫性障害

第四章 不安と悩み
 〈作文⑬〉愛犬ヒミコよ死なないで
 〈作文⑭〉母の浮気はワタシが防ぐ
 〈作文⑮〉霊にとりつかれてしまう
 〈作文⑯〉私は親の死に目に会えない
 〔補足と解説〕◎死の不安と哲学的疑問/◎子どもの思想的開き直り
 
第五章 罪悪感と悩み
 〈作文⑰〉ウソをつくと地獄に行く
 〈作文⑱〉気がつくと大ウソつきになっていた
 〈作文⑲〉私が殺した生き物たち
 〈作文⑳〉なくした委員バッチ
 〔補足と解説〕◎ウソとサトラレの関係

第六章 家族の悩み
 〈作文㉑〉家族の笑い顔も今のうち
 〈作文㉒〉私はエビトリ川で拾われた
 〈作文㉓〉なぜ私にはお父さんがいないの?
 〈作文㉔〉ベンツ・豪邸・キュウリサンド
 〔補足と解説〕◎「捨て児宣告」という民俗/◎「貧富の差」と序列主義

第七章 イジメの悩み
 〈作文㉕〉ついに相手をタコなぐり
 〈作文㉖〉いじめられっ子のウラミは深い
 〈作文㉗〉いじめていた子からの手紙
 〈作文㉘〉学校でウンコをしただけで
 〔補足と解説〕◎いじめた側からの証言/◎学校と排便をめぐる問題

第八章 成長と悩み
 〈作文㉙〉どうしてもウサギになりたい
 〈作文㉚〉私の背はもう伸びないの?
 〈作文㉛〉昔の僕はヒーローだった
 〈作文㉜〉土曜深夜に受けた性教育
 〔補足と解説〕◎子どもを演ずる子どもたち

あとがき

前書きなど

〈多くのおとなたちは、子どもには「悩み」など存在しないと考えています。しかし、実際のところは違います。多くの子どもが、いろいろなことで真剣に悩んでいます。
 この本は、子ども(おもに幼児や小学生)がどんなことで悩んでいるかについて紹介し、解説した本です。
 このような本は、おそらく今まで無かったと思います。その理由は、第一に、おとなたちが、子どもには「悩み」などあるはずがない、と思いこんでいるからです。第二に、ほとんどの子どもたちが、自分の「悩み」を他人(特におとな)に打ち明けたりしないからです。ふつう子どもは、悩みをひとりでかかえこみ、誰にも相談などしないものです。
 このあと、この本で紹介してゆく悩みは、実は、「子ども」に打ち明けてもらったものではありません。高校生の諸君が、「思い出」として語ってくれたものです。
 かつて私は、都立高校の教員をしていました。あるとき、生徒たちに、「今だから言える昔の悩み」というタイトルで作文を書いてもらいました。生徒たちは、このタイトルが気に入ったとみえ、すぐ作文にとりかかりました。
 できあがった作文を見ると、どれもこれも「傑作」でした。いっぽうで、なかなか深刻な内容が含まれていました。その後もずっと、「今だから言える子どものころの悩み」などのタイトルで、高校生に作文を書いてもらう活動を続けました。
 高校生ぐらいの年代になると、もう子どものころの「悩み」からは卒業しています。言語能力や文章力も向上しています。そのころの悩みを、なつかしい「思い出」として語れるようになっています。それを、文章に綴ることもできるようになっています。
 高校生たちに話を聞いてみると、口をあわせたように、次のようなことを言っていました。

 *今だから気楽に話せるが、子どものこりは、かなり真剣に悩んだものだ。
 *こんなことで悩んでいるのは自分だけだ、と思いこんでいた。
 *誰にも打ち明けたり相談したりしなかった。そうしようとも思わなかった。

 高校生の回想による、そうした「子どものころの悩み」を紹介したのがこの本です」(「まえがき」より)

著者プロフィール

永野 恒雄  (ナガノ ツネオ)  (著/文 | 編集

1949年生まれ。元都立高校教諭。現在、立正大学非常勤講師。日本教育法学会名誉理事、ことわざ学会理事、東京都高等学校教育法研究会事務局長、歴史民俗学研究会会員。著書に、『高校生の名言』(遊戯社)『ことわざ練習帳』(平凡社)、共著に『保護者の常識と非常識』(大月書店)『「生徒指導提要」一問一答』(同時代社)、共編著に『学校の中の事件と犯罪』(批評社)『心にひびく説教』(学事出版)、分担執筆に『いじめと民俗学』(批評社)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。