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姫路のやきもの 東山焼と永世舎
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年5月24日
- 書店発売日
- 2019年5月15日
- 登録日
- 2019年4月17日
- 最終更新日
- 2019年5月7日
書評掲載情報
2019-05-30 | 神戸新聞 |
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紹介
江戸後期に姫路藩窯として花開いた東山焼はその後民間・永世舎に払い下げられ、窯が引き継がれるが、明治になってその役割を終え窯を閉じた。
現存する東山焼・永世舎の代表的作品98 点全点をカラー写真と詳細な解説で紹介する。
巻
末資料も充実。
目次
はじめに
図版 東山焼
永世舎
白鷺製
東山焼の歴史と作品
永世舎の設立と作品
作品解説
あとがき
資料編 【1】
【2】
前書きなど
はじめに
姫路では革製品や染織品をはじめ、さまざまな工芸品が古くから作られてきた。陶芸品である東山焼は、歴史的には他の工芸品よりも時代が下り、江戸時代後期にあたる。そもそもわが国における磁器製造は江戸初期の伊万里に始まり、江戸後期になると全国各地の藩で窯を築き材料を調達し、経験のある陶工を呼び寄せて磁器製造を行うようになった。姫路の東山焼もその一つといえる。窯は姫路市の南東部、瀬戸内海の港にも近い東山の地に当初あったため、この名がある。
その後、姫路城西隣の男山山麓に窯を移している。いずれの窯跡も発掘調査はされておらず、破片の採取が行われただけである。また、東山焼に関して記した藩の文書も見つかっておらず不明な部分が多い。しかし、作品自体は染付と青磁を中心に数多く現存しており、藩窯らしい気品あふれる名品もあるため、高く評価されており根強い人気のあるやきものといえる。
ただし、東山焼に関する本は残念ながら、今のところ『姫路藩窯東山焼』(満岡忠成著)しかなく、その本も昭和50年発行の古書であり、既に40年以上が経過して入手も困難な状況にある。そのため、東山焼は地元以外では一般にあまり知られていない。また、作品に興味をもって東山焼について調べようと思っても、その術がないのが実情である。
今回、本書を発刊するにあたっては、歴史等の説明はできるだけ簡略なものとし、いかにも東山焼らしい代表的な作品を中心に写真で紹介することで、気軽に手に取っていただけるようなものとした。ただ、今後より深く研究を志す方々のために、巻末資料を添えた。興味のある方はそちらにも目を通していただければ幸いである。
版元から一言
江戸後期に姫路藩窯として花開いた東山焼はその後民間・永世舎に払い下げられ、窯が引き継がれるが、明治になってその役割を終え窯を閉じた。
そのため、現在は地元姫路においてもその存在はあまり知られていない。
姫路在住の学芸員であった著者が長年かけて丁寧な調査を続け、現存する東山焼・永世舎の代表的作品98点全点をカラー写真と詳細な解説で紹介している。
東山焼、永世舎に関する文献記載や作品銘集の年代別対応表など、巻末資料も充実している。
上記内容は本書刊行時のものです。