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二人語り・虎の巻
相方・聞き手とつくる語りの世界
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2010年2月
- 書店発売日
- 2010年2月5日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2010年10月27日
紹介
内容は大きく分けて2つ。1つは、語りに入る前のウォーミングアップ。もう1つは、語りの台本。ウォーミングアップは、大きな集団の中から2人の組を作り、2人組の相手のことを知り、2人で力を合わせてちょっと語ってみる、という流れ。全てゲーム形式で楽しく、このゲームだけをクラスやサークルで使ってもいい。もう1つの台本は、2人組の役割分担、語り方のト書き、立ち位置や目線などのワンポイントアドバイス。やさしいお話から難しい話までレベル分け。付録として、小学校で指導する場合の「指導の流れ」、一人語りでも使える「お話集」など。
目次
はじめに
本書の使い方
漫才・演劇と、かけあい語りの違い
第Ⅰ章 楽しいゲームでウォーミングアップ
<ワーク1.タッチでごあいさつ~パートナー決めゲーム~>
<ワーク2.伝える~なりきり他己紹介~>
<ワーク3.インタラクション・スキルアップ >
・ チャレンジ! 聞き手とのコラボレーションワーク(ひと口話)
<1>こわくて、おもしろくて、悲しい話(日本)
<2>とうふとコンニャク(日本)
<ワーク4.チャレンジ!二人語り・台本(すごく短いお話)>
<1>お百姓さんとカラス(日本)
<2>伝兵衛さんと勘兵衛さん(日本)
<3>ありがたい話・その1-アリと亀(日本)
<4>ありがたい話・その2-アリとハチ(日本)
第Ⅱ章 二人語り・虎の巻~語りの基本~
二人語り虎の巻・その1―立ち位置・目線など
1.立ち位置
2.目線
(地の文章の目線 /会話を交わす場面の目線 /目線の動き )
3.声、語るスピード、間合い
(声と姿勢 /語るスピード /間合い )
二人語り虎の巻・その2―練習
1.台本
(①台本の読み合わせ /②台本なしで練習する )
2.仲間との練習を楽しもう
二人語り虎の巻・その3―会場づくり
①教室 /②体育館 /③ホール /④屋外
二人語り虎の巻・その4―お話を覚えるコツ
1.少し長いお話を覚えるコツ
2.遊びながら覚えるコツ
二人語り虎の巻・その5―二人の息の合わせ方
1.息の合わせ方の秘訣
2.相方(パートナー)が語っているときはどうする?
3.相方(パートナー)が間違ったときの対処法
4.語り始めと語りおさめ
二人語り虎の巻・その6―名人への道
1.語りを振り返る(4つの反省ポイント)
2.聞き手と心を通わせることができたかどうか
さあ、語ってみましょう!
第Ⅲ章 二人語り・台本集~簡単なお話★から、難しいお話★★★まで~
①★ウソ袋(日本)・・・ウソつき名人・嘘五郎と殿様のウソ比べ勝負は?
②★ヘビどんとミミズどん(日本)・・・目が欲しいヘビと声が欲しいミミズの話
③★ひとつおぼえの抜け作どん(日本)・・・自分で考えない抜け作どんの失敗話
④★とちの実コロコロ(日本)・・・振付が楽しい、キリがない話
⑤★サトリ(日本)・・・人間が考えていることは何でもわかる妖怪サトリの話
⑥★世界で一番強いもの(スペイン)・・・トラよりライオンよりも強いものは?
⑦★さむがりヒーちゃん(著者・創作)・・・ウサギの親子の心温かいお話
⑧★蛙女房(日本)・・・蛙の恩返し
⑨★★ネコむかし(アフリカ)・・・頼れる強いモノを探すネコが最後に見つけたもの
⑩★★お月さまのドレス(ドイツ)・・・世界一の仕立て屋が月の女王のドレスを作ると・・・
⑪★★ハラペコ君と、ばあちゃんと、不思議な針のめど(アラスカ・ユピック)・・・何でも飲み込んで巨大化した腹ペコ君は・・・
⑫★★クマ息子(カナダ・イヌイット)・・・老夫婦が作った親孝行のクマ息子は・・・
⑬★★★アナンシと亀(アフリカ)・・・クモのアナンシの意地悪に亀のノロ助じいさんは・・・
第Ⅳ章 こんなふうに、子どもを指導してみよう!
~学校向き 楽しい二人語り・指導の流れ~
&お話集
こんなふうに、子どもを指導してみよう!
~学校向き 楽しい二人語り・指導の流れ~
お話集
ウソ袋 ●ページ/ヘビどんとミミズどん ●ページ/ひとつおぼえの抜け作どん ●ページ/とちの実コロコロ ●ページ/サトリ ●ページ/
世界で一番強いもの ●ページ/さむがりヒーちゃん ●ページ/
蛙女房 ●ページ/ネコむかし●ページ/お月さまのドレス ●ページ/
ハラペコ君と、ばあちゃんと、不思議な針のめど ●ページ/
クマ息子 ●ページ/アナンシと亀(アフリカ) ●ページ/
前書きなど
本書の使い方
◆本書の構成
・第Ⅰ章 楽しいゲームでウォーミングアップ・・・心と身体を開放し、相方との息を合わせ、聞き手を含めた「語りの空間」作りをする準備運動。仲間作りのゲームとしても使えます。
ワーク1は、相方を決めるゲーム。ワーク2は、相方を知るゲーム。ワーク3は、語り手と聞き手との関係を作る実践。続いて、二人語り初心者向きの「すごく短い話」4話で、漫才でも演劇でもない「語りの空間」を作ります。
・第Ⅱ章 二人語り・虎の巻~語りの基本~・・・二人語りの語り方イロハを解説。聞き手から見た二人の立ち位置・目線・声の出し方、練習の仕方、お話を覚えるコツ、相方との息の合わせ方などのハウトゥーいろいろ。
・第Ⅲ章 二人語り・台本集~簡単なお話★から、難しいお話★★★まで・・・二人語り用のお話台本が13。難易度によって、★1つ・★2つ・★3つに分かれています。ト書きは、演じていく上の参考にしていただけたら、という程度のものであって、絶対にしなければならない、というものではありません。みなさん独自の演出をどんどん取りいれてください。
・第Ⅳ章 こんなふうに、子どもを指導してみよう!~学校向き 楽しい二人語り・指導の流れ~&お話集・・・①学校のクラスで二人語りの指導(またはワークショップ)をする場合の、全体的な流れを図で例示。ひとつの参考にしてください。②第Ⅲ章のお話をまとめて掲載。台本とは微妙に違うところもあります。素話をするとき、オリジナル台本をつくるとき、二人組で語るお話を選ぶときなどに活用してください。
◆子どもへの指導―ワンポイント・アドバイス
①二人のポーズ・歌を入れたいですね・・・二人が同じ「決めのポーズをする」、二人で一緒に「歌を歌う」。聞き手にも同じポーズをしてもらい、歌を歌ってもらうと、一層楽しい二人語りになります。
②注意点・・・このように演じましょう! というより、子どもの自由な発想を大切に。
・子どもの感性を大切に・・・○○のポーズ(●ページ)、△△の表現(●ページ)などをイラストで解説していますが、ひとつの参考程度にしてください。子ども自身の感性・表現方法を大切に指導すると、きっと大人が思いも付かない語りをみせてくれますよ。
・演出は自由に・・・本文中のト書きは、その題材を演じる上での参考にしてください。子どもの年齢や個性によって、みなさん独自の演出を自由に取り入れてください。
◆学校などへのおすすめポイント
・クラス(サークル)の仲間つくりに・・・クラスメイト(サークル仲間)がお互いを良く知るため、自分の思いを表現できるようになるため、聞き手が果たす大切な役割を知るため、本書は役立ちます。今までよく知らなかった子と相方を組み、しっかりと意思の疎通をして、お話を語る。聞き手として、お話に参加する。成功・失敗を超えた大きな経験をするでしょう。
・おはなしボランティアとして学校に行かれる方・・・こんなに楽しい語りですから、子どもたちにも実演してもらいましょう。学校の先生などとよく相談しながら、時間配分を考え、ウォーミングアップから発表までの計画を立ててみてください。
◆<子どもにチャレンジさせてみたい方へ>
*学級の仲間つくりに・・・
クラスの子どもたちがお互いを良く知るために、一人ひとりの子どもが自分の思いを表現できるように、聞き手が果たす大切な役割を知るために、本書は役に立ちます。
今までよく知らなかったクラスメイトと相方を組み、その子になったつもりで自己紹介をして相手を自分の取り込み、心を通い合わせて1つのお話を語る。聞き手として、二人の語りを作り上げるためにお話に参加する。成功・失敗を超えた大きな経験をするでしょう。
*おはなしボランティアとして・・・
ご自分が語るだけでなく、子どもたちに素晴らしい体験をしてもらいませんか? ワーク1から実際に二人でお話を語るまで短時間ではできません。学校の先生などとよく相談しながら、時間配分を考え、計画を練ってみましょう。
<二人語りにチャレンジしたい語り手の方へ>
必ずしもウォーミングアップから順番にクリアしていく必要はありません。し、ご自分たちに合ったお話だと思えば、いきなり★★★のお話にチャレンジしてもかまいません。ご自由にお使いください。
おはなしサークルの仲間と一緒に二人語りにチャレンジされるのでしたら、ウォーミングアップのワークから楽しくはじめてみるのもいいのではないでしょうか。
版元から一言
「お話を語る」というと、何やら専門的で難しい印象ですね。でも、「かけあいでお話しよう!」というと、何だか楽しそう。子ども達はかけあいの漫才などが大好き。きっと、とっつきやすいでしょう。しかも、楽しいだけでなく、いろいろな効果があります。まず第1に、お話の内容や登場人物を分析し理解する力が付きます。第2に、自分の中に眠っている表現力を開放して、伸ばします。第3に、相方と意見を交換し話し合う―自分の主張をきちんと伝え、相手の意見を自らの中に取り込む力が付きます。第4に、聞き手とのインタラクション。独りよがりではない、聞いている人との相互浸透力が付きます。子どもと子ども集団を変える「二人語り」にチャレンジしてみましょう。
追記
上記内容は本書刊行時のものです。