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歌と身体のメカニズム 石野 健二(著) - アルテスパブリッシング
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歌と身体のメカニズム (ウタトシンタイノメカニズム) 自然で美しい声を求めて (シゼンデウツクシイコエヲモトメテ)

芸術
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A5判
160ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-86559-217-7   COPY
ISBN 13
9784865592177   COPY
ISBN 10h
4-86559-217-2   COPY
ISBN 10
4865592172   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年8月31日
書店発売日
登録日
2020年7月15日
最終更新日
2020年8月26日
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紹介

多くの有力合唱団のヴォイストレーナー、指揮者として活躍する著者が、
自然で無理のない発声とは何かを、人体の構造にもとづいて実証。
美しい声の秘密がいま解き明かされる!

信長貴富さん(作曲家)推薦!
「著者は私が所属していた大学合唱団の恩師。
 当時教わった発声の理論がさらに深化し、
 集大成されてこの本に収められています。
 とかく個人の感覚のみに頼りがちな
 声楽テクニックの普遍的な解がここにあります」

オペラやドイツ・リートの分野で活躍し、
ヴォイストレーナーとして数々の有力合唱団をコンクール金賞に導いた著者が、
長年の研究により確立した理論を1冊に凝縮。

1.発声のメカニズム、トレーニング方法、歌唱への応用法などをきわめて具体的にわかりやすく解説。
2.発声における筋肉の支えを「動的バランス」という視点からとらえ、いかにして声を支え、力の抜けた感覚を得るかを詳述。
3.多数のイラストにより、発声の身体感覚をつかむための簡単な補助運動を図解。

これまでイメージで語られてきた「美しい声のつくり方」が科学的に実証される!

目次

まえがき
本書の使い方

序 発声法のあり方

さまざまな声と発声法
  日常の声
  西洋クラシック音楽の発声
  地声発声
  ポピュラー音楽の発声
発声法の目標
  発声法の追究にあたって
  発声法の目標 その1──声の機能を高める
  発声法の目標 その2──身体に無理のない発声
  発声法の目標 その3──声のとらえ方と空間意識
  発声法の基準としてのベル・カント

Ⅰ 発声のしくみ

姿勢
  発声と身体
  姿勢
喉頭と声
  喉頭
  喉頭の支持構造
  声帯と内喉頭筋
  外喉頭筋のはたらき
  声区
  喉頭のメカニズム
  響きのとらえ方
  喉頭の準備位置
呼吸器官と声
  呼吸筋
  胸声
  頭声
  中声
  呼気圧と喉
  呼吸における対抗運動
歌唱におけるさまざまな対応
  準備と発声
  声区移動
  デュナーミク処理など
  子音・母音の発音
  音色設定

Ⅱ 声のトレーニング

目標とする声
姿勢づくり
呼吸練習
  胸声=「太い息」
  頭声=「細い息」
  「太い息」と「細い息」の交替
  胸郭拡張
発声練習
  発声練習の留意点
  発声の準備
  頭声発声
  胸声発声
  中声発声
  総合練習
  さまざまな練習と留意点
  広い視点から発声に取り組む
簡易な発声練習

Ⅲ 歌唱の実践

発声と歌
  補助運動をおこなうにあたって
  補助運動の基本
日本歌曲──《この道》
  練習にあたって
  基本技術の総合
イタリア歌曲──《Caro mio ben》
ドイツ歌曲──《An die Musik》
  練習にあたって
《魔王》におけるキャラクターづくり
合唱曲──《Ave verum corpus》
  練習にあたって

あとがき
参考文献

前書きなど

まえがき

 現代は邦楽からポピュラー音楽まで、じつにさまざまな声楽がおこなわれています。そのなかでもっとも身近にあって発達しているのはポピュラー音楽です。いっぽう、小・中の学校教育では第二次世界大戦後、西洋音楽を基盤とした声楽がおこなわれています。ここではクラシック音楽の声楽、すなわち歌曲・合唱などに適した自然で無理のない発声が求められています。私はこの発声を基礎として学ぶことによって、その先にさまざまなジャンルの歌を展開できるのではないかと考えています。ただ、そのためには声と身体の関係が正しく理解され、声の機能を存分に発揮することが可能でなければなりません。しかし、現状では発声法の原理が一般にじゅうぶんに行きわたり理解されているとはいえません。
 発声を追究するにさいして、筋肉のメカニズムなどの考え方だけでは解決できないことが多くあります。私は、コミュニケーションを本質とする声楽においては、声を届ける、伝える、空間創出をするという感覚を磨くことが重要なのではないかと考えています。それは、人間がほんらいもつ声の機能を活かすことにもつながっていきます。また、いまはマイクを使って歌うことが一般的になっており、身体から声を自然に生みだす力、すなわち声の「伝わる・伝える」力の衰えが危惧されているところです。もっとも人間的な芸術といってよく、それゆえに電子機器などの発達のなかで危機に直面している声楽を、継続・発展させていく使命を強く感じています。
 本書は筆者の経験を基礎とし、実践的かつ具体的であることをめざしています。このような実践的な理論書を数多くの人が求めているにちがいありません。しかし、この先にあるもの─技術を乗り越えた先に存在する豊かな声楽の世界を、多くの人々が共有することこそ、私が心から願っていることなのです。

著者プロフィール

石野 健二  (イシノ ケンジ)  (

バリトン歌手、合唱指揮者、ヴォイストレーナー、宇都宮大学名誉教授。
東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院音楽研究科独唱専攻修士課程修了。
栗山文昭、須賀靖和、酒井弘、原田茂生各氏に師事。
バリトンとして数々のオペラに出演、フィガロ、ジェルモン、エスカミーリョ、 シャープレスほかを演じ、また、シューベルト《冬の旅》《白鳥の歌》、ブラームス《4つの厳粛な歌》、 マーラー《さすらう若人のうた》ほかによるリサイタルをおこなう。
ヴォイストレーナーとして多くの合唱団にかかわり、全日本合唱コンクールで金賞受賞の実績をもつ。

上記内容は本書刊行時のものです。