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「大国」としての中国 加茂 具樹(著/文 | 編集) - 一藝社
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「大国」としての中国 (タイコクトシテノチュウゴク) どのように台頭し、どこにゆくのか (ドノヨウニタイトウシドコニユクノカ)

社会科学
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発行:一藝社
A5判
168ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-86359-125-7   COPY
ISBN 13
9784863591257   COPY
ISBN 10h
4-86359-125-X   COPY
ISBN 10
486359125X   COPY
出版者記号
86359   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年4月27日
最終更新日
2017年4月27日
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紹介

中国をめぐる問いは、「はたして台頭するのか」から「どのように台頭するのか」へ、そして、「台頭した中国は何を求めているのか」へと変化してきた。
本書は、「大国」意識を強く表明しはじめた中国を理解するための、必須の方法と情報を満載した。執筆は、外国人を含む第一線の研究者8人。専門分野ごとに問いを立て、この「大国」の行方を展望してゆく。
第1部は、政治学からの問い。なぜ、共産党による一党支配は持続するのか。「豊かな権威主義国家」を打ち立てた共産党一党体制の生命力について、体制の安定化と社会の不安定化という二律背反のバイアスに脅かされることなく、冷静に考える。
第2部は、経済学からの問い。なぜ、中国は経済成長に成功できたのか。一般に経済成長のためには、私有財産や知的財産の保障など「法の支配」の実現が必要とされてきた。だが、今日の中国はそれが十分でないにもかかわらず経済成長を遂げた。それはなぜなのか。「創造的破壊」をキーワードに、「民間企業」の重要事例も挙げつつ、経済発展の原動力の源と可能性を考える。
第3部は、安全保障、国際政治学からの問い。はたして中国外交は、「ツキジデスの罠」を克服できるのか。古代ギリシアの歴史家ツキジデスは、「アテネの台頭とそれに対するスパルタの警戒が戦争をもたらした」と洞察した。この洞察は、米中関係にも当てはまるのか。この問いを考察し、台湾問題、南シナ海問題についても、冷静で強靭な分析を行う。
本書の問いは、隣国にとって不可欠な、将来のアイデンティティを問うことでもある。

目次

◎第1部
リプセット仮説を乗り越えたのか―中国共産党一党支配の持続力
>第1章  
豊かな権威主義国家の統治能力―なぜ支配の持続を見誤ったか
>第2章  
中国社会の格差と共産党の統治―歴史的視点からの分析
>第3章  
支配は続くのか―「取り込み」戦略の限界

◎第2部
経済はどのように発展してきたのか―高度成長の原動力
>第4章  
中国共産党と制度選択―中央集権と創造的破壊の確立
>第5章  
中国共産党と民営企業家―創造的破壊を抱きしめ続けられるか

◎第3部
ツキジデスの罠を克服できるのか―国際秩序への影響力
>第6章  
アジア太平洋には米中を受け入れる空間があるのか―協力と対立が併存するダイナミズム
>第7章  
中国はなぜ南シナ海へ進出するのか―力に依拠した秩序変更の試み
>第8章  
中国と台湾の関係はどうなるのか―中国は台湾の民主主義とどのように向き合うのか
>第9章  
台頭する中国と米国外交―「ツキジデスの罠」から脱却できるか

著者プロフィール

加茂 具樹  (カモ トモキ)  (著/文 | 編集

慶應義塾大学総合政策学部客員教授。
同大学東アジア研究所現代中国研究センター副センター長。

上記内容は本書刊行時のものです。