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〝やまとをみな〟の女性学
女性が輝く時代
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年12月
- 書店発売日
- 2017年12月21日
- 登録日
- 2017年11月27日
- 最終更新日
- 2023年12月27日
紹介
第Ⅰ部の「〝やまとをみな〟の系譜」では、たおやかで逞しい日本女性の系譜を歴史上にたどりながら、〝やまとをみな〟の現代的意味を良妻賢母論(広くはジェンダー論)の観点を踏まえつつ考えます。社会有用の存在として職業生活を立派に営みながら同時に家政も見事に宰領している女性たちに焦点化した現代社会論がここでの主眼です。
第Ⅱ部の「〝やまとをみな〟による組織文化の変革・刷新」では、その働きによって企業の組織文化がどう変わるか、変えることができるか、そのなかで「輝く女性」たちが担う役割は何なのかについて見ていきます。要素還元主義に立脚する“機械論パラダイム”の行き詰まりを超克するパラダイムとして包括生成主義に拠る“生命論パラダイム”がそれに理論的根拠を与えます。
第Ⅲ部の「〝やまとをみな〟の仕事ぶり」では、「輝く女性」の具体例をできるだけ幅広く日常の仕事現場に見ていきたいと思いますが、「女性が輝く時代」がまだ理念的な提唱の段階に止まっている現状では、これはむしろこれからの課業ということになります。本書では、そのやさしくふくよかな女性らしい仕事ぶりを聖徳太子の『十七条憲法』を下敷きにしながらラフデッサンしてみました。
目次
・まえがき 3
・はじめに
「輝く」とは
・第Ⅰ部 〝やまとをみな〟の系譜
第一章 日本史のなかの〝やまとをみな〟
第二章 現代を生きる〝やまとをみな〟
〝やまとをみな〟の覚悟
〝やまとをみな〟の心意気
〝やまとをみな〟の仕事術
〝やまとをみな〟の社交術
第三章 〝やまとをみな〟の「良妻賢母」論
資本主義と家庭・家族
家事労働と家父長制
【補注1】大妻コタカの「良妻賢母論」
【補注2】「女性性/男性性」・「自己本来性」
・第Ⅱ部 “やまとをみな”による組織文化の変革・刷新
第四章 「生命論パラダイム」による組織論
1、アフォーダンス、アブダクション、アテンダンス
2、エマージェンス、コヒーレンス
3、オートポイエーシス、シナジェティクス、ホメオスタシス
4、ストレンジ・アトラクター、ヒステリシス、セレクター
【補注3】“生命論パラダイム”―揺らぎ、自己組織化
第五章 「組織文化」の変革・刷新
企業内“民主主義”
「ガバナビリティ、マネジャビリティ、リーダーシップ」
「生―リーダーシップ」
「生―経営」と「生―リーダー」
「イシューレイジング、ソリューション、インキュベーション」
「生―リーダー」の働き
「生―経営」のダイナミクス
「場」の輝き
【補注4】組織の“民主主義”的運営
・第Ⅲ部 〝やまとをみな〟の仕事ぶり
-聖徳太子『憲法十七条』を下敷きにして-
第六章 フェミニン・リーダーシップ
1、<状況存在>として
2、<生成存在>として
3、<結束存在>として
4、<創発存在>として
5、<統摂存在>として
【補注5】『観音経』について
・おわりに
〝やまとをみな〟へのメッセージ
・参考文献
前書きなど
「女性が輝く時代」、「男女共同参画社会」が提唱されていますが、論議されるのはもっぱら、女性管理職の比率をいつまでに何%にするとか、労働時間をどう短縮するかとか、あるいは待機児童の数をどう減らすかとか、など目映りのよい数値目標が掲げられるばかりで、それにはいまの仕事の進め方をどう変えねばならないかとか、組織文化をこう変革すべきだといったような肝心の問題についてはほとんど踏み込んだ議論がなされていないのが実状です。本書はそこに一石を投じようという意図をもって書かれました。
版元から一言
いま「女性が輝く時代」と言われていますが、真に輝ける女性の在り方とはいったいどういうものであるか、ということはまことに混沌としています。このような現代の世情の中で、確とした女性像を〝やまとをみな〟の系譜からていねいに紐解いて解説したのが本書です。
上記内容は本書刊行時のものです。