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国民国家と憲法 石川 晃司(著) - 三和書籍
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国民国家と憲法 (コクミンコッカトケンポウ)

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発行:三和書籍
A5判
232ページ
並製
価格 2,100円+税
ISBN
978-4-86251-197-3   COPY
ISBN 13
9784862511973   COPY
ISBN 10h
4-86251-197-X   COPY
ISBN 10
486251197X   COPY
出版者記号
86251   COPY
Cコード
C3032  
3:専門 0:単行本 32:法律
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年5月
書店発売日
登録日
2016年5月9日
最終更新日
2019年9月10日
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紹介

第1部は、近代の国民国家の形成との関係で、憲法や平和の問題を捉えた論説である。国民国家と憲法は切り離すことはできないが、国民国家自体が永久不変なものではなく、また現在さまざまなところから揺さぶられている以上、憲法もとうぜん変化をこうむらざるをえない。こうした現状では、「そもそも」という根本的な問いがますます重要になってきていると考える。
第2部は、日本国憲法を取り上げている。もちろん、日本国憲法の授業として必要な知識を盛り込んだが、条文の解釈に必要以上にこだわることをしていない。憲法が私たちの考え方や生活の中にどのように息づいているのか、現実の政治や社会の運営にどのように反映されているのかにある。それがどのように具体化されているかを見ることが必要であろう。

目次

第 Ⅰ 部 国民国家・憲法・戦争
01 人間・共同体・歴史
02 近代という時代
(1)近代というプロジェクトの開始
(2)絶対王政から市民社会へ
03 国民国家(ネイション・ステイト)の成立と原理
(1)近代の哲学的国家の構成原理
(2)ネイションの形成
(3)幻想の共同性と憲法体制―普遍性と個別性の矛盾
04 国民国家の変容
(1)市民社会から大衆社会へ
(2)大衆社会の問題点と民主主義
05 国民国家と戦争
(1)戦争機械としての国民国家―排除の論理と戦争の不可避性
(2)「正義の戦争」は存在するか
06 国民国家のゆらぎ
(1)「冷たい戦争」の評価
(2)エトニーの反乱
(3)グローバリゼーションとボーダーレス化
07 現代の戦争と平和の模索
(1)現代において、戦争は如何にして可能か(不可能か)?
(2)平和の模索1―EU(ヨーロッパ連合)の試み
(3)平和の模索2―日本国憲法第9 条の開明性

第 Ⅱ 部 日本国憲法論
第1章 日本の近代化と大日本帝国憲法
(1)大日本帝国憲法制定の背景
(2)憲法制定の経過
(3)大日本帝国憲法の構造と特色
(4)大日本帝国憲法の二元性とその展開
第2章 日本国憲法の成立と基本原理
(1)日本国憲法の制定
(2)日本国憲法の構成と特質
第3章 国民主権と象徴天皇制
(1)国民主権
(2)選挙
(3)象徴天皇制の意義
第4章 平和主義と憲法9条の意義
(1)憲法9 条の独自性と先進性
(2)憲法9 条の「なし崩し」
第5章 基本的人権
(1)基本的人権の保障
(2)精神的自由権
(3)経済的自由権
(4)人身についての自由権
(5)社会権
(6)国務請求権
(7)新しい人権
第6章 統治機構
(1)国会
(2)内閣
(3)司法
(4)地方自治
付録 日本国憲法

前書きなど

本書の第Ⅰ部は、近代の国民国家の形成との関係で、憲法や平和の問題を捉えた論説である。国民国家と憲法は切り離すことはできないが、国民国家自体が永久不変なものではなく、また現在さまざまなところから揺さぶられている以上、憲法もとうぜん変化をこうむらざるをえない。こうした現状では、「そもそも」という根本的な問いがますます重要になってきていると考える。
第Ⅱ部は、日本国憲法を取り上げている。もちろん、日本国憲法の授業として必要な知識を盛り込んだが、条文の解釈に必要以上にこだわることをしていない。法律の専門家を養成するわけではないからだ。受講生の関心は、憲法が私たちの考え方や生活の中にどのように息づいているのか(あるいは息づいていないのか)、現実の政治や社会の運営にどのように反映されているのか(あるいは反映されていないのか)にある。このような視点からは単に憲法の条文の解釈ではなく、それがどのように具体化されているか(あるいは具体化されていないか)を見ることが必要であろう。また、具体的な問題提起をおこなった箇所も多いため、大げさとはおもいながら、日本国憲法論と「論」をつけることになった。

版元から一言

本書は、大学の教養課程で、筆者が担当する憲法(や政治学)を教える際に、受講生の手がかりにしてもらうために書かれたものである。筆者の考えるところでは、大学での教育には、専門的知識の教授のほかに、批判的精神の涵養という目的もある。教えられたことに何の疑問も持たず、既成の知識の正しさを前提し、既知の方法や手順を踏襲することによって、絶えず変動していく社会状況に対処しようとしても難しい。問題にされているのは<未知>の状況であり、<既知>が通用しないかもしれないのだ。

著者プロフィール

石川 晃司  (イシカワ コウジ)  (

1954 年生。1977 年、慶応義塾大学法学部政治学科卒業。1983 年、慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士(慶応義塾大学、1995 年)。湘南工科大学助教授、岐阜聖徳学園大学教授を経て、現在、日本大学文理学部教授、東洋英和女学院大学国際社会学部講師、慶應義塾大学法学部講師。

上記内容は本書刊行時のものです。