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陰陽師の使命 安倍 成道(著) - アールズ出版
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陰陽師の使命

四六判
208ページ
並製
定価 1,500円+税
ISBN
978-4-86204-239-2
Cコード
C0011
一般 単行本 心理(学)

出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2012年12月
書店発売日
登録日
2012年11月26日
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重版情報

6刷 出来予定日: 2017-09-22
5刷 出来予定日: 2017-02-10
4刷 出来予定日: 2016-10-28
3刷 出来予定日: 2016-04-20
2刷 出来予定日: 2015-12-18

紹介

平安時代に活躍した大陰陽師・安倍晴明の末裔たち六家系が、1000年以上もその術や叡智を継承し、歴史の裏舞台で今もなお日本を支え守り続けているという。
その六家系のうちのひとつ、水の家系第27代の安倍成道氏が、自ら正統・陰陽師の知られざる歴史、過酷を極める修行、1080にもなる術の数々などについて、初めて語った一冊。
1000年以上という長きに渡り、陰陽師の血脈がいかにして継承されてきたのか? 陰陽師の修行とは、どのようなものなのか? そして、そもそも陰陽師とは、何者であるのか……?
繰り返される歴史の荒波を避けるように表舞台から姿を消し、極めて限られた人のみを守り支えてきた陰陽師の中にあって、その連絡先を公表し、一般の鑑定も受け付ける稀有な活動を行っている成道氏。先読みの術、結界、そして除霊など、水の家系が得意とする術の数々について、実際の体験談も含めて紹介。
また、実際に成道氏が印刷所で念を込めた式神2体(護身式神、念願成就式神)を特別付録として掲載。切り取って常に携帯できる。

目次

第一章 正統なる陰陽道の継承者
晴明の陰陽道を、継ぐ者として生まれて/日本全国に流出した、陰陽道の知恵と技術/陰陽師が情報の開示に慎重な理由/3歳、『見極めの儀』によって後継者が決まる/最初に経験する修行「水鏡」で、基礎的な能力を高める/生きながら死ぬ──。過酷を極める修行の数々/食べ物も水もなく、洞窟の中で一週間/家族との確執/「力の暴走」、愛する母の死/宿命からの逃避

第二章 陰陽道は日本の「守り人」
かけがえのない存在を守ること/晴明の陰陽道を継承する六家の役割/晴明の意外な風貌/1000年の時を超え、効力ある晴明の術/陰陽道の地位向上を願う/異なる生き方を選んで/ハワイでのシャーマンとの出会い/陰陽師の職務に人生を捧げる決意

第三章 水の家系 得意の術 その一「先読み」
水の家系が得意とする「先読み」とは1080種類の術を継承/日時まで具体的に予見/式盤や星の動きから、先々を見通す/守護霊や前世も、見ることは可能/メガネは霊的能力の制御装置/「内なる門」を開くことで霊感が目覚める/カンを磨く「水鏡」の行/御度の流れに鋭敏になる/トレーニングを間違うと、逆効果

第四章 水の家系 得意の術 その二「除霊」
死霊は右の肩、生霊は左の肩に憑く/陰陽師による除霊とは/生霊の封じ方/約9割は霊にとり憑かれた経験あり/霊が憑くことの弊害と恩恵/100体以上の霊を憑けていた相談者/数体の霊が一体化し、攻撃性を増す/霊からの攻撃/とある沼の屈強な霊/成長を目指し、循環し続ける魂たち/決して、自ら死を選んではならない

第五章 水の家系 得意の術 その三「結界」
結界は聖と俗を分ける霊的な防壁/結界は人、建物、土地にも可能/人に結界を張る/反閇(*ルビ*へんばい)を行い、土地に結界を張る/偶然にできた結界がトラブルを招く/霊を引き寄せてしまう結界/幾何学模様の効果/気軽にできる簡易結界/呪術によって守護された都市/ほころび始めた、日本の霊的防御機能結界

第六章 陰陽師が使役する「式神」とは何か
式神の種類と役割/陰陽師は複数の思業式神を使役する/偶然、導かれた不用との出会い/孤独な少年の拠り所/式神は術を手伝い、霊的な攻撃を防ぐ役割も担う/晴明が使役した十二天将を六家で継承/式神の一種、九十九神

前書きなど

はじめに

正統の陰陽道を、一子相伝で継承する陰陽師

私は「水の家系」の第27代 陰陽師・安倍成道です。安倍晴明の陰陽道を27代にわたって継承し、陰陽師としての職務を現在も執り行っています。
「陰陽師」に対して、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。鬼神を操り、呪術を駆使する妖しげな呪術者。天文や暦によって吉凶を占う占術師。実は地味な国家公務員……。人によって、様々な意見があると思われます。
 たとえば、かの大陰陽師・安倍晴明。小説や映画、コミックなどでは呪術者、超・能力者としてのイメージが強調され、歴史の研究者からは、陰陽寮に勤める役人としての姿や、当時の先端科学である陰陽五行の理論に熟達した傑出者としての晴明像が語られたりもします。その実像は曖昧模糊としており、つかみどころがないように思われる方も多いことでしょう。
彼の人物像には、かように大きな振幅がありますが、陰陽道がもつ二面性を考えればそれももっともなことなのかもしれません。陰陽道は、陰陽五行の理論によって世の中の森羅万象を読み解こうという思想体系。天文や四季の推移、自然界のあらゆる事象を理解するために構築された科学でもあります。またそれと同時に、霊や物の怪を調伏し、式神を使役し、秘儀を執り行うという呪術的な側面も有しています。
非科学と科学。潜在と顕在、陰と陽。そうした相反する世界の理を解し、双方を自在に行き来する存在が陰陽師。光を当てる角度によって、まったくの異相が現れるのは、当然の話だと思います。
私たちの家系のほかにも五家が現存しており、木の家系、火の家系、土の家系、金の家系、水の家系の役割を担う五家と宗家、合わせて六家によって、正統の陰陽道を安倍晴明以降、一子相伝で継承しています。
たとえば私たち水の家系の陰陽師は、要人を守るための能力に長けた血筋。陰陽道の術は1080種類ありますが、そのなかでも人を守るための術を得意としています。各家に託された役割や、陰陽道の術、現在の陰陽師の活動などについては、後の章で詳しくお話ししましょう。
本来、陰陽師は日本と、この国に必要な要人を守護するための影の存在です。このように書籍を出版し、内々の情報を公開することは、陰陽師の流儀から外れた行為だといえます。ほかの陰陽師は黙認してはいるものの、心のうちでは快く思ってはいないはずです。しかし私は、止むに止まれぬ思いから、あえて筆をとることに決めました。

私たち日本人の立ち居地を、再確認する時機

昨今の日本は、いろいろな意味で試練の時を迎えているようです。政治不信、経済の低迷、隣国との軋轢……。またここ数年、不幸にもいくつもの大きな自然災害に見舞われ、被災された方々の多くが、今もって辛い状況に身を置かれています。まさに内憂外患の様相を呈しているこの日本の将来について、憂いている人も多いことでしょう。
確かにいま私たちは、とても困難な時代を生きています。しかし、こうした時だからこそ、自らの足元を見つめ直すことが必要なのではないでしょうか。多くの日本人が、それに相応しい時機を得たのかもしれません。
陰陽道は日本文化の根底に脈々と流れる思想体系であり、日本人の生活や思想の形成にも、少なからず影響を与えてきました。現代人にとっては馴染みが薄いものと思われがちですが、決してそのようなことはありません。
多くの日本人は冠婚葬祭を執り行う際に暦を気にしますが、これは陰陽五行思想が下地にあります。年があらたまる時に話題となる十干十二支についても、陰陽五行の暦づくりの理論です。またお正月に飾る門松や、節分の豆まきや恵方巻、ひな祭りに飾る桃の花、端午の節句に浸かる菖蒲湯なども、全て陰陽五行にちなんだ行事です。
私たちの生活の場には、陰陽五行思想に基づいてつくられた都市や街があり、陰陽道の理論によって家相の吉凶を配慮された住居などがあります。日本人は知らず知らずのうちに、今でも陰陽道と深く関わりながら暮らしているのです。そればかりか、陰陽道は日本人の精神性にも大きな影響を与え、この国に住む人のアイデンティティーの確立にも、大いに寄与してきました。
陰陽道がここまで日本人に浸透してきたことには、理由があります。それは陰陽道が、「自然に寄り添った理論体系」だからだということ。自然を畏怖し、畏敬の念を持って感謝し、その法則に従って共生してきた日本人にとって、陰陽道はとても受け入れやすい思想体系でした。それだからこそ、自分たち独自の思想として、深化すべきものになり得たのです。
一方、陰陽師には結界や除霊などの術を施すという呪術的な側面もあります。そのように現代の科学ではまだ説明できない側面があるということで、敬遠する向きもおられるかもしれません。ですが、陰陽道の術はすべて天の理に則ってつくられています。目に見える自然現象や、様々な事象の背景に潜む天の理を読み解き、操作するのが陰陽師の術。この世の中は、目に見えることばかりで動いているわけではありません。
科学的な側面と、呪術的な側面。そうした諸々すべてを含めて、日本人の精神に多大な影響を与えてきた陰陽道を今いちど見直し、理解を深めることは、とても意味深いことではないでしょうか。多くの人が「生き難さ」を感じている困難な時代だからこそ、陰陽道の知恵を活用していただきたいと、私は切に願っています。
この世界は目に見える事象と、目に見えない摂理によって動いています。そうした仕組みがあるということを知り、日頃から意識することで、より良く生きるための感度も高まります。陰陽道はそのように豊かな人生を生きるための、手立てにもなるものです。
この本では私の出自や、安倍晴明のこと、他家の陰陽師のこと、陰陽師の術などについて、公開できる範囲で、できるだけ詳しく話しています。これまで語られることがなかった陰陽師の真実についても触れています。本書を通して、今一度、陰陽道というものに対する理解を深めていただければ幸いです。

第27代 陰陽師 安倍成道

版元から一言

数年前、陰陽師のコミックが大人気となり、安倍晴明を主人公とした映画も公開されるなど、陰陽師ブームがありました。コミックを愛読していた私は、晴明の末裔という陰陽師がいると聞いて、興味半分、不信半分でした。そして、実際にご本人にお会いした瞬間、言いしれない存在感と、足腰のしっかりした揺るぎなさに、疑うことを忘れてしまいました。これはもう、会ってみればわかります、としか言えない感覚です。とくに、鑑定の際にメガネを外し、鑑定者をじっと見つめる時などは、気の弱い女性だと、ちょっと怖いと感じてしまうかもしれません。しかし、本書の打ち合わせで、何度も長時間にわたってお話を伺った際に見せる屈託のない笑顔は、おだやかな好青年の横顔です。彼の語る事柄が真実かどうか、いろいろな立場のさまざまな方が異論を唱えるかもしれません。そのことを争うつもりは、まったくありません。ひとつだけ確かなのは、本書は著者・安倍成道氏にとっての真実である、ということです。読者の方たちが、どう受け止め、感じられるのか。ぜひ、本書を手にとってお読みにいただき、ご意見、ご感想をお送りいただけましたら、幸いです。

著者プロフィール

安倍 成道  (アベ ナリミチ)  (

1981年、京都府生まれ。安倍晴明の血を受け継ぎ、晴明の陰陽道を継承する六家(宗家、木の家系、火の家系、土の家系、金の家系、水の家系)のなかの、水の家系第27代目の陰陽師。三歳の時に行う「見極めの儀」にて、陰陽師の継承者であることが認められ、その日から十二年間にわたる厳しい修行生活に身を投じる。十五歳の時の「元服の儀」にて、第27代安倍成道成智を襲名。現在は、26代目である父のもとを離れ、東京で陰陽師として活動。陰陽道に伝わる千八十の術を使い、一般の方を対象とした鑑定も行っている。

上記内容は本書刊行時のものです。