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「量子化学」のことが一冊でまるごとわかる 齋藤 勝裕(著/文) - ベレ出版
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「量子化学」のことが一冊でまるごとわかる (リョウシカガクノコトガイッサツデマルゴトワカル)

自然科学
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発行:ベレ出版
A5判
定価 1,700円+税
ISBN
978-4-86064-619-6   COPY
ISBN 13
9784860646196   COPY
ISBN 10h
4-86064-619-3   COPY
ISBN 10
4860646193   COPY
出版者記号
86064   COPY
Cコード
C0043  
0:一般 0:単行本 43:化学
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2020年2月21日
最終更新日
2020年9月16日
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紹介

化学には有機化学、無機化学、高分子化学、生化学、分析化学など、いろいろな領域があります。そのような中にあって、量子化学は化学の全ての領域にまたがった、化学の根本を明らかにしようとする分野といえます。量子化学とは、「量子力学」の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性、あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野です。本書では、化学を専門とする著者が、今後ますます重要性の増してくる量子化学について、その概念を誰もが理解できるように解説した入門書です。

目次

第Ⅰ部 量子力学
第1章 量子化学とは
第2章 直線上の粒子運動


第Ⅱ部 量子化学と原子・分子構造
第3章 原子構造
第4章 化学結合
第5章 分子軌道法と結合エネルギー
第6章 混成軌道と共役系


第Ⅲ部 量子化学と分子の物性・反応性
第7章 共役系の分子軌道
第8章 分子の物性と分子軌道
第9章 分子の発光、発色と分子軌道
第10章 熱反応と光反応

目次

第Ⅰ部 量子力学
第1章 量子化学とは
1-1 ニュートン力学で解決できない現象を解決する― 量子化学とは
1-2 微粒子はとびとびの値しかとることができない― 量子とは
1-3 2つの値を同時に正確に決定することはできない ― ハイゼンベルクの不確定性原理
1-4 電子の位置は確率でしか表すことができない― 存在確率
1-5 微粒子は量子の性質と波の性質の両方を持っている― 粒子性と波動性
1-6 電子の性質、挙動を方程式で表す― シュレーディンガー方程式
第2章 直線上の粒子運動
2-1 量子力学の基本の基本 ― 直線上の粒子運動
2-2 量子数が出てくる理由を見てみよう― 量子数の出現
2-3 波動関数の2乗は粒子の存在確率を表す― 波動関数の形と存在確率
2-4 量子化学における最重要事項 ― エネルギーの量子化
2-5 原子構造を考える上での基礎事項 ― 立体空間の粒子運動と極座標


第Ⅱ部 量子化学と原子・分子構造
第3章 原子構造
3-1 全ての物質を作る基本的な微粒子 ― 原子構造
3-2 現代の原子モデルができたのは量子力学のおかげ ― 原子モデルの変遷
3-3 原子を構成する電子はどのような状態にいるのか― 電子の軌道
3-4 各軌道は固有のエネルギーを持つ― 軌道のエネルギー
3-5 軌道は個性的な形をしている― 軌道の形
3-6 電子がどの軌道にどのような状態で入るか― 電子配置
第4章 化学結合
4-1 原子は化学結合によって分子を作る― 化学結合とは
4-2 原子軌道の重なりによって生じる結合 ― 共有結合
4-3 分子軌道計算の基本は+-×÷である― 分子軌道法の計算
4-4 エネルギー極小を求めるのは微分である― 変分法
4-5 軌道エネルギーこそが量子化学の真髄 ― 軌道関数とエネルギー
第5章 分子軌道法と結合エネルギー
5-1 結合を作る結合性軌道と結合をこわす反結合性軌道 ― 結合性軌道と反結合性軌道
5-2 原子間の距離が変化すると結合エネルギーも変化する― 結合距離とエネルギー
5-3 電子が入った軌道によって結合エネルギーが変化する― 電子配置と結合エネルギー
5-4 回転可能で強いσ結合と回転不可能で弱いπ結合 ― σ結合とπ結合
5-5 一重結合、二重結合、三重結合 ― F-F、O=O、N≡Nの結合
第6章 混成軌道と共役系
6-1 電子が作る合挽きハンバーグ ― 混成軌道とは
6-2 最も基本的な混成軌道 ― sp3混成軌道
6-3 二重結合、三重結合を作る混成軌道 ― sp2混成軌道・sp混成軌道
6-4 一重結合と二重結合の中間 ― 共役系の結合状態
6-5 3個、5個、7個など奇数個の炭素が作る共役系 ― 奇数炭素系の共役化合物


第Ⅲ部 量子化学と分子の物性・反応性
第7章 共役系の分子軌道
7-1 分子軌道法の基礎 ― エチレンの分子軌道とエネルギー
7-2 共役系の分子軌道法の基礎 ― ブタジエンの分子軌道とエネルギー
7-3 軌道関数には独特な対称性がある― 軌道関数・節・対称性・形
7-4 共役系が長くなるとエネルギーの間隔が狭くなる― 共役系の長さと軌道エネルギー
7-5 シクロブタジエンとベンゼンの分子軌道 ― 環状共役系の分子軌道
第8章 分子の物性と分子軌道
8-1 共役系はなぜ安定なのか?― 分子の安定性と非局在化エネルギー
8-2 π電子はどこにいるのか?― 分子のイオン性と電子密度
8-3 何重結合と考えたらよいのか?― 結合距離と結合次数
8-4 ラジカルは分子のどこに反応するのか?― ラジカル反応性と自由原子価
8-5 芳香族とは何だろう?― 芳香族性とヒュッケル則
8-6 芳香族化合物の性質と反応性 ― 芳香族性と分子の挙動
第9章 分子の発光、発色と分子軌道
9-1 分子が光るのはなぜだろう?― 発光の原理
9-2 水銀灯やネオンサインが光る原理 ― 原子と電気の相互作用
9-3 有機ELは次世代のテレビといわれている― 有機ELが光る原理
9-4 発光と発色は全く異なる現象 ― バラが赤い原理
9-5 漂白剤はなぜ色を無くすのか?― 光吸収と脱色の原理
第10章 熱反応と光反応
10-1 加熱しても光照射しても化学反応は起こる― 熱反応と光反応の違い
10-2 原子、分子は最も外側の軌道を使って反応する― フロンティア軌道理論
10-3 鎖状化合物が環状化合物に変化する反応 ― 閉環反応とフロンティア軌道
10-4 環の途中がつながって2個の環になる反応 ― 縮環反応とフロンティア軌道
10-5 水素が炭素の間を移動する反応 ― 水素移動反応とフロンティア軌道
付録の章
1 平面上の粒子運動
2 平面上を動く粒子の解析
3 波動関数とエネルギー
4 関数の表現
5 エネルギーと縮重
6 三次元空間の粒子運動と極座標

著者プロフィール

齋藤 勝裕  (サイトウ カツヒロ)  (著/文

1945年5月3日生まれ。1974年、東北大学大学院理学研究科博士課程修了、現在は名古屋工業大学名誉教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学。
主な著書として、「絶対わかる化学シリーズ」全18冊(講談社)、「わかる化学シリーズ」全16冊(東京化学同人)、「わかる×わかった! 化学シリーズ」全14冊(オーム社)、『マンガでわかる有機化学』『毒の科学』『料理の科学』(以上、SBクリエイティブ)、『「発酵」のことが一冊でまるごとわかる』『「食品の科学」が一冊でまるごとわかる』『元素がわかると化学がわかる』(以上、ベレ出版)など。

上記内容は本書刊行時のものです。