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JRに未来はあるか 上岡 直見(著/文) - 緑風出版
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JRに未来はあるか (ジェーアールニミライワアルカ)

社会一般
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発行:緑風出版
四六判
264ページ
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-8461-1710-8   COPY
ISBN 13
9784846117108   COPY
ISBN 10h
4-8461-1710-3   COPY
ISBN 10
4846117103   COPY
出版者記号
8461   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年6月7日
最終更新日
2024年1月4日
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書評掲載情報

2017-07-30 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 佐川光晴(小説家)
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紹介

 「経営者は無責任で、職員も働かないから赤字になった」といわれた国鉄は、分割民営化され、1987年4月、JRが発足した。あれから30年、JRは赤字を解消して安全で地域格差のない「利用者本位の鉄道」「利用者のニーズを反映する鉄道」に生まれ変わったのか?
 本書は、鉄道交通問題研究の第一人者が、分割民営化後のJRの30年を総括、様々な角度から問題点を洗いだし、JRの未来に警鐘。
第一章 国鉄からJRへ
第二章 サービスはよくなったか
第三章 安全性は向上したか
第四章 地方交通線はどうなったか
第五章 JR北海道をどうするか
第六章 JR貨物はどうなったか
第七章 リニア新幹線は「第二の国鉄」
第八章 持続可能な鉄道をめざして

目次

はじめに
第一章 国鉄からJRへ
 「あなたの鉄道」になったのか
 分割民営までの経緯
 輸送力はどうなったか
 大都市圏の交通
 運賃はどうなったか
 経営と財務
 累積債務の原因
 設備投資の不公平
 長期債務はどうなったのか
 JRの現況
 JR九州はどうなるか
 人員はどうなったか
第二章 サービスはよくなったか
 一九六四年~オリンピック前夜
 「駅」の軽視が国鉄崩壊の始まり
 「全国画一からローカル優先のサービス」
 「明るく親切な窓口に変身」
 「楽しい旅行をつぎつぎと企画」
 「会社間をまたがっても乗りかえもなく、不便になりません。運賃も高くなりません」
 経営者の姿勢が見える「広報」
 無頓着な情報提供
 格差の増大
 幹線系線区のサービスレベル
 無人駅の荒廃
 「広告ジャック」はサービスか
 バリアフリー
第三章 安全性は向上したか
 安全性の要素
 安全の思想
 JRに移行する前後の異常
 事故の予兆
 JRの事故件数の推移
 安定性の阻害
 運転士の勤務
 JR西日本の「反省」は本物か
 乗客は駅員の代わりか
 人身事故に関して
 それでも鉄道は安全
第四章 地方交通線はどうなったか
 ローカル線ヘイトスピーチ
 ローカル線廃止政策の経緯
 東北地域の事例
 中国地域の事例
 バス転換は地域消滅への道
第五章 JR北海道をどうするか
 JR北海道が一二三七㎞の路線を放棄
 「赤字」とは何か
 バス代替は可能か
 東京ともつながっている「タマネギ列車」
 JR北海道全線が運行不能も
第六章 JR貨物はどうなったか
 「物流」の重要性
 分割民営に際しての鉄道貨物の位置づけ
 鉄道貨物の縮小経緯
 社会的費用の具体的な試算
 トラックドライバーの不足
第七章 リニア新幹線は「第二の国鉄」
 JR東海はリニア事業で「第二の国鉄」へ
 中間駅は無人駅
 神奈川県に関する具体的な試算
 年に地球を五四〇〇周の工事車両
 リニア建設の真の目的
 リニア中央新幹線と安全問題
 「止める」技術の不安
 リニアと原発は無関係
第八章 持続可能な交通をめざして
 鉄道は格差是正のシステム
 地域鉄道の存在価値の評価
 上下分離の導入
 スウェーデンの鉄道政策
 ネットワークの維持体制
 幹線交通体系
 都市圏の鉄道について
 鉄道の環境価値の見直し
 ライドシェア(相乗り)は地域交通を救うか
 自動運転は地域交通を救うか
 論点のまとめ
おわりに

著者プロフィール

上岡 直見  (カミオカ ナオミ)  (著/文

1953年 東京都生まれ
環境経済研究所 代表
1977年 早稲田大学大学院修士課程修了
技術士(化学部門)
1977年~2000年 化学プラントの設計・安全性評価に従事
2002年より法政大学非常勤講師(環境政策)

著書
『乗客の書いた交通論』(北斗出版、1994年)、『クルマの不経済学』(北斗出版、1996年)、『地球はクルマに耐えられるか』(北斗出版、2000年)、『自動車にいくらかかっているか』(コモンズ、2002年)、『持続可能な交通へ─シナリオ・政策・運動』(緑風出版、2003年)、『市民のための道路学』(緑風出版、2004年)、『脱・道路の時代』(コモンズ、2007年)、『高速無料化が日本を壊す』(コモンズ、2010年)、『脱原発の市民戦略(共著)』(緑風出版、2012年)、『原発も温暖化もない未来を創る(共著)』(コモンズ、2012年)、写真集『水と鉄道』(光村印刷、2012年)、『日本を壊す国土強靭化』(緑風出版、2013年)、『原発避難計画の検証』(合同出版、2014年)『鉄道は誰のものか』(緑風出版、2016年)

上記内容は本書刊行時のものです。