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ストーリーボードで学ぶ物語の組み立て方 フランシス・グレイバス(著/文) - フィルムアート社
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ストーリーボードで学ぶ物語の組み立て方 (ストーリーボードデマナブモノガタリノクミタテカタ) 視線を導き、感情に焦点を当てるためのストーリーの設計図 (シセンヲミチビキ カンジョウニショウテンヲアテルタメノストーリーノセッケイズ)

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A4判
298ページ
並製
定価 3,400円+税
ISBN
978-4-8459-2019-8   COPY
ISBN 13
9784845920198   COPY
ISBN 10h
4-8459-2019-0   COPY
ISBN 10
4845920190   COPY
出版者記号
8459   COPY
Cコード
C0070  
0:一般 0:単行本 70:芸術総記
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2021年7月2日
最終更新日
2021年8月30日
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紹介

最高のアイデアが理想の形で具現化できる!

制作に関わる基礎知識から、
人物や動物のデッサン、
構図の意図を引き立てる照明や色彩、
英雄の旅や記号論を使った創作論、
作品に一貫性をもたせる編集方法まで。

ビジュアルで物語にのめり込ませるための、
理論と実践がつまった一冊。


『アラジン』『ライオン・キング』『ポカホンタス』などのディズニー作品をはじめ長年ハリウッドのストーリーボード・アーティストとして活躍してきた著者が、観客や読者を「楽しませる」ための具体的な方法について、あらゆる原理やテクニックを、自らの経験を交えながら丁寧に解説していきます。

日本では「絵コンテ」と同義で使われることも多いストーリーボードですが、本書では実際の制作現場と同じ手法を用いて、『千夜一夜物語/アラビアンナイト』を題材にしたオリジナルのストーリーボードを使って図示していきます。

映画、アニメーション、ドラマ、CM、ゲーム、ミュージックビデオにおける映像制作の現場や、漫画におけるネームの作成でも役に立つ知識が詰まった、実践的な1冊になっています。

[本書で得られること]
◎ストーリーボードの歴史や種類、制作プロセスといった基本的な知識
◎絵が上手に描けなくても、ストーリーをデッサンで視覚化する技術
◎観客の目と耳を導き、感情移入できるキャラクターのつくり方
◎動きや表情の変化でキャラクターの内外面を表現する方法
◎構図における照明(光と影)、色彩、線などの配置方法
◎英雄の旅や三幕構成といった物語創作に欠かせない基本的な理論や、
 記号論、マーフィーの法則、ドラマティック・アイロニーなどを取り入れた応用手法まで
◎作品全体を通して一貫性のある編集方法


フランシス・グレイバスは本書で、映画制作のための、とりわけ監督のための工夫や技術について、わかりやすくて刺激的な考察をまとめている。一見単純に思える質問をたくさん投げかけるという彼のアプローチには、彼が教えようとする優れたストーリーテリングと同じ効果がある。私たちを引き込み、自分で考えさせるという効果だ。この業界に属する人もそうでない人も、映画制作というジャングルの中を苦労して進むのに役立つアイデアを、この本からまったく見つけられない人などまずいないだろう。
ロイ・E・ディズニー (ウォルト・ディズニー・カンパニー 元副会長)


フランシス・グレイバスはディズニー屈指の才能豊かなストーリーボード・アーティストであり、そんな彼をストーリー・チームに迎え入れられた私たちは幸運だった。そんな彼の豊かな経験は分かち合ってしかるべきものだ。
ジェフリー・カッツェンバーグ (ドリームワークス・アニメーション元CEO)

目次

まえがき
献辞

PART 1
1 人はなぜ見るのか
人はなぜ映画を見るのか/千一夜の娯楽/危機にさらされるものは少なくとも生死でなければならない/問いを使ってドラマ性を出す/千一夜の娯楽を再訪する/クリティーク:もう引き返すには遅すぎるのか?/娯楽とは何か/批評から得られる機会/観客は何をしているのか?/逆行分析のアプローチ/人はなぜ見るのか、そしてその先にあるもの……/読者の皆さんへの約束:直感力を啓発させる!/ストーリーテリングの秘訣はストーリーを遅延させること/覚えておくべきこと

2 初学者が陥りがちな問題
どこから始めるべきか?/キャラクター主導型直観的アプローチの悪循環/起こりやすい問題点とは/監督は何を監督する/導くのか?/スピーキング・メタファー/見せて語る/すべてのショットがクロースアップ/ストーリーとは何か?/キャラクターとは何か?/クリティーク:シェヘラザードの紹介/覚えておくべきポイント

3 基礎の基礎
ストーリーボードの歴史と機能/様々なタイプのストーリーボード/制作プロセス/ビート・ボード/ストーリーボードづくりの大まかな流れ/ストーリー・リール/改良プロセス/ピッチング/ザ・ゴングショー/画でストーリーを語る方法/脚本分析:ストーリー・ビートとは何か?/ひとつのシーンをストーリーボードにする方法/アクションのステージング/クリティーク:シェヘラザードのストーリーテリング/覚えておくべきポイント

4 ストーリーボードの画の描き方:動きと表情
あとたったの99,999だけだよ…/棒線画の人物[スティック・フィガー]から風船の人物[バルーン・ピープル]へ/ウォルト・スタンチフィールドのジェスチャーのデッサン授業/カリカチュア/面白味のあるキャラクターをデザインする/ストーリーの推進力としての感情/主な4つの感情群を描く/デッサンのヒントあれこれ/明瞭に描くことおよび明解な輪郭の使い方/モート・ウォーカーの『コミカーナ辞典』/ストーリーボードの技術的側面/クリティーク:千一枚のデッサン/覚えておくべきポイント

PART 2
5 構造的アプローチ:目的を遂げるための戦略
むかしむかし……/クリティーク:キャラクターの関係性を発展させる/覚えておくべきポイント

6 監督は何を導くのか?
注目の引き方/地図は土地ではない/選択的注意/注目を保つ/構造を目に見えないようにし続ける:注目のトリック/ほのめかしの力/脳はどのようにして情報を整理するのか:ゲシュタルト/手品紙としての監督/ナラティブ・クエスチョンのヒエラルキー/クリティーク:シェヘラザードは注目を導く/覚えておくべきポイント

7 目を導く方法
明瞭なビジュアル/水彩画科から私が学んだこと:欠けていたデザインという側面/私はどこを見ればいいの?/デザインの方程式/構図を使って目を導く/マジカルな効果:画はどのようにして人に感情をもたらせるのか/光と影/覚えておくべきポイント

8 時空の深くに目を導く
この絵のどこがおかしいのか?/望遠レンズか広角レンズのどちらを使うべきか?/ストーリーを語るためにはどのようにフレーミングするのか/カメラの可動性/別種のアプローチ/シーンをプランニングする際のコツ/近接/POV:主観的なカメラ/「愚かな愛」の町とSketchUp™️/奥行きを台無しにするもの/覚えておくべきポイント

9 画に喋らせる方法:画の持つ秘められた力
ヒントを示す一風変わった言葉/ヒントを描くことにこだわるべき理由/映画はどのようにして観客に語りかけるのか/頭は連想する/推理ストーリーのヒントと記号/深い意味を持つ対象物/どのようにして画は問いを提示するのか/間接的に話す/コード(暗黙の了解)を知っていれば、あらゆる事物が語り始める/記号論の平方図/2つのストーリー(シェヘラザードと「愚かな愛」)記号論的分析/覚えておくべきポイント

10 意味の伝え方・示し方
連続性と因果関係:画をどのように並置するべきか/因果関係の種類/スクリーンの配置:自分が今どこにいるのかを観客にわからせる/目線の一致/時間の連続性/映画編集の歴史/ストーリーを語らねばならない理由/映画はタイムマシン/同期を伴った編集:理由のある編集/観客はなぜ頭の中で自分に物語を読み聞かせるのか/覚えておくべきポイント

11 ドラマティック・アイロニー
誰に(観客を含む)、なにを、いつ、どこで、どうやって、なぜ知らせるのか/秘密を守れますか?/サスペンスの振り子/ドラマティック・アイロニーのための場所/クリティーク:サルタンはなにを知っているのか/覚えておくべきポイント

12 全体像を見る:ストーリー構造
原始的な映画的構造とプロップが説くストーリーの機能/英雄の旅、もしくは、情緒不安定なドライブ旅行/3つのレベルのストーリー分析/メンターたち/不可能を可能にする枠組み/エンディングと冒頭とターニングポイント/シーンの種類/構造をいじったらどうなるのか/覚えておくべきポイント

13 的の中心を狙え
観客は本当に主人公を自己同一視しているのか?/恐れ、欠点、欲求、必要なこと/ラブストーリー:なにが愛するもの同士を隔て続けているのか?/ホラーはなぜ怖いのか?/コメディのゴム紐理論:中核の裏側を狙え/犯罪モノの作品がたくさん/感情の真実性/音楽と色:意味ではなく意味深さ/結局どういうことなの?/ピグレットの大々的なコンピレーション/人はなぜ映画を見るのか?(ふたたび)/糸のもつれ(物語の核心にある難解な問題)と空想の公式/ストーリーへの感情的関与/覚えておくべきポイント

14 サマリー:本書で語られている全コンセプトの要約
自問自答

15 シェヘラザード・プロジェクトの分析と進化
ストーリーの進化:より明確に、よりドラマティックに/テーマ分析とドラマ構造/並行と反復/シェヘラザードの物語におけるナラティブ・クエスチョンのヒエラルキー/長さ調整、または、ストーリー展開を速めるためのカット/よりドラマティックに、より心に響かせるために修正した点

16 総論:お別れのときがやってきた
彼らが教えてくれないこと/夢を持ち続けるためのヒント/何事も見た目通りとは限らない

参考文献一覧
索引

前書きなど

ストーリーボーディング(絵コンテ)とは、映画の視覚的プランを立てる時に使われるツールのことだ。それは文字で書かれた脚本を視覚的な図面に書き直す作業とも言えるもので、一連の絵を通してストーリーを語ることを意味する。演出とは、脚本に書かれたページを、観客を「楽しませる」エキサイティングなアクション(行動)を描いた場面へと、魔法のように変換させるプロセスを指す。映画の演出と編集の過程において、最初に通る段階がストーリーボーディングだ。これは最も重要な段階であり、映画の最初の一コマが撮影される以前に必ずつくられるべきものだ。

本書に掲載されているストーリーボードは、実際の映画制作で使われるものと全く同じ形式でつくられている。ストーリーボード・アーティストはまずラフなデッサンで着想に取り組み、ストーリーが機能した段階で、そのデッサンを磨いてゆく。本書では様々な仕上げの段階のデッサンを見ることができる。 (「人はなぜ見るのか」より)

著者プロフィール

フランシス・グレイバス  (フランシス・グレイバス)  (著/文

ストーリー・アーティストとして40年以上のキャリアを有し、自身の携わった代表作に『アラジン』、『ライオン・キング』、『ポカホンタス』などのアニメーション作品のほか、監督作に『くまのプーさん/完全保存版II ピグレット・ムービー』がある。現在はグノモンVFXスクールにてストーリーボードを教えるほか、クリエイティブ・コンサルタントとしてウォルト・ディズニー・イマジニアリングや映画スタジオ、または政府機関等にかかわっている。

吉田俊太郎  (ヨシダシュンタロウ)  (翻訳

英国と日本を頻繁に行き来しながら主に映画・映像とライフスタイルの両分野で翻訳活動をしている。訳書に『クエンティン・タランティーノ 映画に魂を売った男』、『物語のひねり方 読者を飽きさせないプロット創作入門』、『空想映画地図[シネマップ]』、『ストーリーの解剖学』、『あるミニマリストの物語』、『minimalism ~30歳からはじめるミニマル・ライフ』、『映画表現の教科書│名シーンに学ぶ決定的テクニック100』(以上フィルムアート社)、『習得への情熱 チェスから武術へ』、『映画もまた編集である ウォルター・マーチとの対話』(以上みすず書房)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。