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直接取引:あり(その他)
金子光晴の唄が聞こえる
発行:めこん
四六判
縦194mm
横135mm
厚さ203mm
重さ 380g
232ページ
上製
定価
2,500円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年7月
- 書店発売日
- 2017年7月10日
- 登録日
- 2017年6月21日
- 最終更新日
- 2017年7月11日
書評掲載情報
2017-10-15 | 毎日新聞 朝刊 |
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紹介
流浪の詩人金子光晴の最良の評伝。最も親しかった著者の遺作でもある。
目次
バトゥパハの女
森三千代のこと
土方定一のこと
流浪の意味
山中湖畔の宿
R子のこと
『愛情69』以後
書きかけのあとがき
松本亮の優しさ(暮尾淳)
前書きなど
書きかけのあとがき
「金子光晴の唄が聞こえる」は、雑誌『新潮』の一九八三年(昭和五十八年)四月号に、三五〇枚一挙掲載ということで発表された。その後まもなく単行本化されるはずのところ、事情により、そのまま三十数年が経過した。
あっというまだといえば、それまでで、まあ、そんなものかと思ってもいたのだが、ここへきてマッちゃん、マッちゃんと金子の呼ぶ声が聞こえる。考えてみれば、私がもう金子大兄より一〇年も余分に生きていることで、なにか忘れてやしませんかというわけである。そんなことで一寸慌てこの本がやがて遅まきの初版本として世に現れることになった。他意はない。
本意なのかどうか、葬式なんかいらん、俺のことなど研究してくれるななどと折に触れてはいっていたおどけの“金子さん”。そうなんだよね。研究されなくても、エロじい、ふうてん老人、といった風評がいまだまかりとおっている反骨の大詩人。なんの縁か、すさまじい最後の二五年間、そのそばであれこれを見させてもらうことともなった。金子光晴万華鏡の一端をしるし、その生きざまのよけいなことをかきおって、何ほざいとるといったところもあるかしれないけれど、まあご勘弁のほどを。
(2017年3月7日、著者が倒れる直前にかきかけたもの)
上記内容は本書刊行時のものです。