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サケ学大全 帰山 雅秀(編著) - 北海道大学出版会
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サケ学大全 (サケガクタイゼン)

自然科学
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A5判
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-8329-8210-9   COPY
ISBN 13
9784832982109   COPY
ISBN 10h
4-8329-8210-9   COPY
ISBN 10
4832982109   COPY
出版者記号
8329   COPY
Cコード
C3045  
3:専門 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年6月1日
書店発売日
登録日
2013年3月26日
最終更新日
2013年5月31日
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紹介

この本を読めば、あなたはもうドクター・サーモン! 
生物としてのサケの魅力はもとより、漁業や放流事業等の産業科学的視点、先住民の生活や伝統的食文化等の社会化学・文化的視点といった、あらゆる視点からサケの魅力にせまります。

目次

口  絵  
第Ⅰ部 サケの生物学  
第1章 生態学
 01. サケの生活史戦略(帰山雅秀) / 02. サケ科の仲間はなぜ川と海を行き来するのか?(後藤 晃) / 03. サケの仲間たち(帰山雅秀) / 04. シロザケの回遊ルートを探る(浦和茂彦) / 05. サケ類の人口学(帰山雅秀) / 06. 風が吹けば,桶屋ならぬサケがもうかる(秦 玉雪・帰山雅秀) / コラム(1) 野生サケって,どんな魚?(永田光博) / 07. 温暖化とサケ(帰山雅秀) / 08. 縄文時代からのメッセージ(石田行正) / 09. サケは海川森連環のかけはし(帰山雅秀・越野陽介) / 10. サケとクマ(越野陽介・帰山雅秀) / 11. 生態系モデルのなかのシロザケ(岸 道郎) / 12. シロザケとサクラマスの遡上行動の違い(三好晃治・上田 宏) / 13. 森のサケ,サクラマスは人と生きるサケ(河村 博) / 14. 川の地形がサケの多様性を支えている?(卜部浩一) / コラム(2) サケ類のバックキャスト的順応的管理のすすめ(帰山雅秀) / 15. サケとダム(福島路生) / 16. サケの変異性(帰山雅秀) / コラム(3) 日本産シロザケの高い遺伝的多様性は健全性の指標になるのか?(帰山雅秀) / 17. シロザケ野生魚のリカバリー(帰山雅秀)  
第2章 生理学
 18. 産卵回遊の遺伝子プログラム(浦野明央) / 19. サケの母川記銘・回帰メカニズム(上田 宏) / 20. サケの母川のニオイはアミノ酸(山本雄三・上田 宏) / 21. サケの成熟をコントロールするホルモン(深谷厚輔・上田 宏) / コラム(4) シロザケ孵化放流の技術と技能(帰山雅秀) / 22. 雌の魅惑(山家秀信) / 23. サケの第二次性徴 背中の盛り上がりの中身は?(工藤秀明) / 24. サケの降海回遊と海水適応(清水宗敬) / 25. サケの成長をモニタリングする(清水宗敬) / 26. サケと寄生虫(浦和茂彦) / コラム(5) 2000年前後のシロザケ来遊数の著しい減少(帰山雅秀)  
第3章 遺伝学とバイオテクノロジー
 27. シロザケ孵化場魚の遺伝的多様性と繁殖成功度(北田修一) / 28. DNA分析から見えてきたシロザケ集団の遺伝構造とその成立過程(佐藤俊平) / 29. 「サケマス」について(市村政樹・柳本 卓) / 30. サケ・マス類の性と生殖のコントロール(荒井克俊) / 31. サケの発生工学の可能性(山羽悦郎) / 32. サケのゲノムとバイオテクノロジー(藤原篤志)  
第Ⅱ部 サケの産業科学  
第4章 水産資源学と経済
 33. 孵化事業の光と影(永田光博・宮腰靖之) / 34. 当たるも八卦,当たらぬも八卦(宮腰靖之) / 35. 放流技術の発展と野生魚(宮腰靖之) / 36. 病気に負けないサケ(吉水 守) /  37. 健康な種苗を育てるために(水野伸也) / 38. サケ類とエコ・ラベル(石井幸造) / 39. サケの消費と価格(宮澤晴彦)  
第5章 食と機能性物質
 40. サケは神からの贈り物 / (高橋是太郎) / 41. 逆転の発想から生まれた鮭節(阿部 茂) / 42. 道産アキサケと佐藤水産(松橋正行) / 43. シロザケいずしの風味と安全性(川合祐史) / コラム(6) サケと水産エコラベル(永田光博) / 44. 漁場からつくる安全・安心なサケ食品(吉水 守)  
第Ⅲ部 サケの社会科学  
第6章 先住民とサケ文化
 45. アイヌ民族とサケ(瀬川拓郎) / 46. 新潟県村上市 伝統の鮭食文化(吉川真嗣) / 47. 水涸れの信濃川に「鮭の道」を拓く(大熊 孝)  
第7章 サケの多面的利用
 48. 水とかかわり,地域を結ぶ(中川大介) / 49. 「命の環」に触れる(中川大介) / 50. 死んだサケを見て学ぶこと(東 典子) / 51. カムバック・サーモン運動とその後(かじ さやか) / 52. サクラマスはダムの魚道を遡上するか?(林田寿文・上田 宏) / 53. 外来種問題(長谷川 功) / 54. サケと環境教育(菊池基弘) / 55. サケ,コミュニケーション,未来(美馬のゆり)  
引用・参考文献  

前書きなど

本書はサケのすべて「サケ学大全」である。「サケ学salmonology」はサケ科魚類の生活とそれらをとりまく環境との関係を解き明かす科学である。その生活と環境は,遺伝子,分子,細胞,器官,固体,個体群,群集,生態系へと続く階層スペクトルとする生物学を基本とする。また,環境には地球生態系の一構成である人類の営みも含まれ,水産学,食品機能学,魚病学などの産業科学,そして人類の文化学,認知科学,環境科学などの社会科学も含まれる。人類が生態系の機能や,生態系を構成する生物から得ているさまざまなベネフィットのことを生態系サービスといい,基盤,調整,供給および文化の4つのサービスがある。本書はサケによる私たち人類への生態系サービスについて書かれた本であるともいえる。

著者プロフィール

帰山 雅秀  (カエリヤマ マサヒデ)  (編著

1949年小樽市生まれ
 北海道大学大学院水産科学研究院教授を経て北海道大学国際本部特任教授・北海道大学名誉教授 水産学博士
 01., 03., 05.~07., 09., 10., 16., 17.,コラム(2)~(5)執筆

永田 光博  (ナガタ ミツヒロ)  (著/文 | 編集

 1955年根室市生まれ
 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 さけます・内水面水産試験場場長 博士(水産科学)
 33.,コラム(1),(6)執筆

中川 大介  (ナカガワ ダイスケ)  (著/文 | 編集

 1963年釜石市生まれ
 北海道新聞記者
 48., 49.執筆

上記内容は本書刊行時のものです。