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外務省は 「伏魔殿」か 飯村 豊(著) - 芙蓉書房出版
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外務省は 「伏魔殿」か (ガイムショウハフクマデンカ) 反骨の外交官人生と憂国覚書 (ハンコツノガイコウカンジンセイトユウコクオボエガキ)

社会科学
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四六判
320ページ
並製
価格 2,300円+税
ISBN
978-4-8295-0864-0   COPY
ISBN 13
9784829508640   COPY
ISBN 10h
4-8295-0864-7   COPY
ISBN 10
4829508647   COPY
出版者記号
8295   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年7月20日
書店発売日
登録日
2023年5月30日
最終更新日
2024年3月14日
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書評掲載情報

2023-11-02 金融財政ビジネス  23年11月
評者: 渡邊智毅(時事総合研究所)
2023-09-16 毎日新聞  朝刊
2023-08-01 正論  2023年9月号
2023-08-01 夕刊フジ
2023-07-26 月刊 WILL  2023年9月号
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紹介

40年間の外交官生活を振り返り「外交のあるべき姿」を熱く語る!
2001年、機密費横領事件で国民の怒りが外務省に向けられている中、国会で田中眞紀子外相から「伏魔殿」と名指しされ大臣官房長を更迭された著者が、ポピュリズムの嵐に巻き込まれた、この「騒動」の真相を明らかにする。

✺「田中眞紀子騒動」は外務省員へのパワハラとアンチ外務省ポピュリズムが合体したもの
✺三井物産若王子支店長誘拐事件(フィリピン大使館時代)、拉致事件被害者曽我ひとみさん・ジェンキンスさん再会(インドネシア大使時代)などの詳細
✺フランス勤務で米国がよく見える(フランス大使時代)
✺批判が高まっていた対中ODAをどうやってソフトランディングで終了に導いたか(経済協力局長時代)
✺外務省幹部とマスメディアの間でサンドバッグ状態に(報道課長時代)
    ……………さまざまなエピソードが満載の一冊
外から見て初めてわかる
いまの日本に足りないもの、これからの日本に求められるもの



目次 
プロローグ―「国賊」と呼ばれた家庭から外交官へ
第1章 「外交と世論の関係」は永遠の課題
田中眞紀子外務大臣―ポピュリズムの嵐に巻き込まれた日本外交/外交を生かすも殺すも世論の動き/フィリピンで学んだ在外公館の危機管理/外務省報道課長は日本外交と日本マスメディアとの接点/ODA批判と対中援助終焉への道
第2章 相互批判と協力が交錯する日米欧関係
フランスの「自主独立外交」を学んだ研修生時代/ロシア人の欧米警戒心と恐怖心を学んだソ連勤務/フランス勤務から米国がよく見える/日本の地政学的重要性を理解しなかった欧州/漂流する日米同盟関係/ポスト冷戦時代の欧州と日欧協力
第3章 体験して初めてわかった途上国外交
最大のODA供与国からの転落/インドネシアから日本を見る
終章 「第四の開国」を求めて
東南アジアとパワー・ポリティックス/リアリズムと幻想/危機の時代に生きる/日米欧グローバル・パートナーシップの時代に向かって/ポスト・ウクライナ戦争の国際関係

目次

プロローグ―「国賊」と呼ばれた家庭から外交官へ
軍人家族の戦後/一八歳でイギリスでの異文化体験/大学生活の落ちこぼれから外交官に/外交官人生―冷戦時代から米国の一極支配終焉へ/私の外交官人生の三つのテーマ/平和幻想の時代から危機の時代へ―「第四の開国」はできるか
第1章 「外交と世論の関係」は永遠の課題
1.田中眞紀子外務大臣―ポピュリズムの嵐に巻き込まれた日本外交
田中眞紀子事件とは何であったか/機密費横領事件と田中眞紀子外務大臣の登場/田中眞紀子外務大臣騒動の背景/経済協力局長から大臣官房長への突然の異動/「自分の任務は田中大臣の真の姿を国民に知ってもらうこと」/田中大臣と外務省員との最初の出会い /田中大臣から撃ち込まれた最初の砲弾/国民が喝采をした大臣がパワハラを/外務省員やOB、国会議員などの反応は?/伏魔殿は「この人ですよ」と指さされて/田中大臣の外務大臣としての資質の問題が浮上/大臣に直言できる人物を外務事務次官に/大臣のパワハラのもとで分裂する外務省/戦いを恐れない新事務次官へのバトンタッチ/田中眞紀子騒動の教訓
2.外交を生かすも殺すも世論の動き
「危機管理」と「人脈作り」/マスメディアと外交:4つのパターン
3.フィリピンで学んだ在外公館の危機管理
フィリピン赴任/ピープル・パワー革命/緊急時の大使館の行動/三井物産若王子支店長の誘拐/若王子事件が明らかにした日比間の深い溝/若王子支店長解放/若王子事件は「世論と外交」という観点から何を私たちに語っているか
4.外務省報道課長は日本外交と日本マスメディアとの接点
外務省報道課長とは?/報道課長はコウモリか?/記者クラブ制度は外国特派員から見れば日本の閉鎖性のシンボル!/イラクのクウェート侵攻と国際危機の始まり/在留邦人がイラクの「人間の盾」に!/多国籍軍への自衛隊参加を求める米国と迷走する日本/週刊誌と外務省/報道課長は外務省幹部と記者団の間に置かれたサンドバッグ/ポスト冷戦の日本の姿は? 漂流する世論・外交・メディア
5.ODA批判と対中援助終焉への道
中国の大国化と対中ODA/対中ODAの原点/裏切られた中国民主化への期待とODA批判の高まり/対中援助の継続が日本のODA政策全体にダメージを与える危険性が増大/対中援助政策策定のための懇談会の提言/対中援助政策転換においてメディアが果たした役割
第2章 相互批判と協力が交錯する日米欧関係
1.フランスの「自主独立外交」を学んだ研修生時代
外務省の研修制度/フランス第五共和制を作ったド・ゴール将軍/日本とフランスを結ぶもの
2.ロシア人の欧米警戒心と恐怖心を学んだソ連勤務
非ロシア語の私がソ連勤務に/秘密警察の監視のもとに置かれた外交官の生活/政務班の情報分析担当者として/ロシア人の深層心理を流れる対外恐怖心/モスクワからパリへの転勤
3.フランス勤務から米国がよく見える
フランスの自主独立外交と大国幻想/シラク元大統領のアメリカ批判/フランスはなぜ核武装したのか
4.日本の地政学的重要性を理解しなかった欧州
紆余曲折をたどった日欧関係/日本を政治的パートナーとして見ていなかった欧州
5.漂流する日米同盟関係
一九九〇年代初めの日米関係―不信と不安/日米同盟をかろうじて支えた政治協力/日米関係は飛行機の操縦に似ている
6.ポスト冷戦時代の欧州と日欧協力
「日欧パートナーシップ」のめざめ/日欧協力の具体化の始まり/世界で活躍する日本女性/胎動する中国の覇権主義に無関心だった西欧諸国/停滞する日欧政治協力を文化交流でカバーする
第3章 体験して初めてわかった途上国外交
1.最大のODA供与国からの転落
国際貢献の最大の手段としてのODA/中国と東南アジアの成長に寄与した日本のODA/国の内外からのODA批判の高まり/国際社会も人間もやっかいな「嫉妬心」/日本のODAを嫌った欧州諸国/多様性が認められるべき途上国援助の手法/日本のODAの真の反省点/ODAのグローバル化/援助人材育成の必要性/国際開発大学設立構想/日本政府のNGO支援強化/米国MSHと日本の絆/ジャパン・プラット・フォームの発足/駐インドネシア大使時代のODA/中東・欧州担当政府代表時代のODA
2.インドネシアから日本を見る
大使の仕事/インドネシア大使として特に重要な仕事は経済関係強化と緊急時対応/アチェ大地震と緊急援助/ジェンキンスさんと曽我ひとみさんの出会い/ジェンキンスさん家族日本に向かう/インドネシア人のプライド/アチェ独立運動の解決を求めて/中国の台頭の加速化と日本・東南アジア関係/中国の台頭をユドヨノ大統領はどう受け止めたか
終章 「第四の開国」を求めて
1.東南アジアとパワー・ポリティックス
現役を退いて/日本の対外戦略において東南アジアと中国の関係をどう見るか/米国依存一本槍の安全保障政策のリスクが高い/ASEANは中立的な緩衝地帯とするのが得策/防衛力の強化と軍縮・軍備管理/中国の経済的囲い込み戦術に要注意/ソフトパワーの重要性
2.リアリズムと幻想
日本の進むべき道は大国外交か、ミドル・パワー外交か、あるいは小国外交か?/小国フィンランドの生きざま/多くの大国は幻想の中で生きている/ロシア人の対外感覚/アメリカ人の対外感覚/フランス人の対外感覚
3.危機の時代に生きる
日本の対外行動の特質/第四の開国?/第二次大戦前の米国の極東外交と東京裁判史観が支配する戦後日本
4.日米欧グローバル・パートナーシップの時代に向かって
中国の台頭とロシアの侵略主義・日本との協力の重要性を理解し始めた欧州/生まれつつあるパートナーシップの底流を流れるもの/日米欧パートナーシップの基礎を何を置くべきか
5.ポスト・ウクライナ戦争の国際関係
ウクライナ戦争の本質は何か/ウクライナ戦争はどのように終わるか/ウクライナ戦争後の欧州の安全保障/ポスト・ウクライナ戦争の国際関係とグローバル・サウス

著者プロフィール

飯村 豊  (イイムラ ユタカ)  (

飯村 豊(いいむら ゆたか)
1946年東京都生まれ。東京教育大学附属駒場中・高等学校、東京大学教養学部教養学科を経て、1969年外務省入省。外務省研修生として仏ディジョン大学、ストラスブール大学に留学。海外では在ソ連(当時)大使館、在フランス大使館、在フィリピン大使館及び在米大使館、国内においてはアジア局南東アジア一課、調査部企画課、官房人事課首席事務官、経済協力局技術協力課長、官房報道課長、欧亜局(現欧州局)審議官、経済協力局長及び官房長を務めた。2001年官房長更迭後官房審議官(監察・査察担当)を経て、駐インドネシア特命全権大使、駐フランス特命全権大使、政府代表(中東地域及び欧州地域関連)を歴任。外務省以外では、ハーバード大学国際関係研究所フェロー、国際博覧会(BIE)協会執行委員会(BIE)委員長、MSH(米国NGO)理事、東京大学公共政策大学院客員教授、フランス国立高等社会科学研究院シニア・フェロー、政策研究大学院大学(GRIPS)客員教授、東京大学経営評議会学外委員・総長選考会議議長を務める。現在、GRIPS・政策研究院シニア・フェロー、日仏会館評議員(議長)、日本ハンガリー商工会議所顧問。

上記内容は本書刊行時のものです。