版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
昭和天皇欧米外遊の実像 波多野 勝(著) - 芙蓉書房出版
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

昭和天皇欧米外遊の実像 (ショウワテンノウオウベイガイユウノジツゾウ) 象徴天皇の外交を再検証する (チョウチョウテンノウノガイコウヲサイケンショウスル)

歴史・地理
このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
282ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-8295-0858-9   COPY
ISBN 13
9784829508589   COPY
ISBN 10h
4-8295-0858-2   COPY
ISBN 10
4829508582   COPY
出版者記号
8295   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年3月
書店発売日
登録日
2023年2月15日
最終更新日
2023年3月24日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

“象徴天皇”の外遊はどのようなプロセスをへて実現したのか

1971年の欧州訪問と1975年の米国訪問。全く性格の異なる2つの天皇外遊はどのようにおこなわれたのか。
当時の国際情勢、国内政治状況、準備プロセスなどの分析、関係者の回想・証言などにより、その実像を明らかにする

■1971年の欧州訪問は……
・皇太子時代に訪れた欧州各国の思い出の地を再訪する旅
・各国王室や元首との交流を通じ、政治性の薄い“象徴天皇”を国際社会にアピールした
・かつての交戦国は天皇の訪問をどう受け止めたのか
天皇の乗った車にものが投げつけられたり罵声を浴びた/高度経済成長している戦後日本への警戒感からメディアは「経済侵略」と非難した/英国の晩餐会ではエリザベス女王が日本の負の遺産を指摘するスピーチ/江戸時代から友好的だったオランダでの強い反発に日本政府は衝撃を受けた
・アンカレッジでニクソン米大統領と会談後、デンマーク、ペルギー、フランス、イギリス、オランダ、スイス、西ドイツの各国を訪問
■1975年の米国訪問は……
・日米貿易摩擦、基地問題、中国問題など政治課題が山積するなかで政治性を帯びない訪米の実現は困難を極めた
・ウォーターゲート事件、田中金脈事件が発生し、宮内庁は天皇の政治利用を警戒、国会でも議論になった
・アンカレッジ経由でバージニア州に入り、ワシントン、ニューヨーク、シカゴ、西海岸、ハワイの各地を訪問

目次

■第1部 天皇の訪欧 ――センチメンタル・ジャーニーの現実――
第1章✺日英皇室交流の再開
アレクサンドラ王女、国賓待遇の来日/英国フェア開催と王女再来日/日本通ピルチャー大使の功績――再度の英国フェアとマーガレット王女来日
第2章✺ニクソンの日本訪問
ニクソン副大統領の訪日/増える皇室の国際親善交流/アジアに関心を寄せるニクソン/日本の理解者――マイヤー大使とジョンソン国務次官
第3章✺万博開催と皇族の国際交流
浮上する天皇外遊問題/大阪万博のもたらす国際親善
第4章✺天皇外遊へのプロセス
最初の訪問国を望む英政府/難航した日蘭交渉/「朝海の夢」――激震のニクソン・ショック
第5章✺アンカレッジの会談
配慮の模索/ホワイトハウスの攻勢/福田外相の「迷惑千万」電報/天皇を迎えたニクソン大統領
第6章✺象徴天皇のヨーロッパ訪問
海外訪問の第一歩――デンマーク、ベルギー/束の間の休息――フランス訪問/冷静な対応――イギリス訪問/「常に平和であり友好ではなかった」――英女王のスピーチ/負の遺産との対面――オランダ訪問の真実/「カイゼル」歓迎――スイス、西ドイツ訪問/記者団との会見
■第2部 昭和天皇の訪米 ――錯綜する政権の思惑――
第7章✺混迷する天皇訪米問題
訪米論議始まる/問われる政治性/冷静に努める宮中/国会論議に揺れる外遊問題/宮中の合意/再びの国会論戦
第8章✺フォード大統領の来日
揺らぐ田中内閣とフォード来日問題/フォード大統領を迎えて/「遺憾」を表明した宮中晩餐会/三木武夫首相の登場と訪米準備始まる
第9章✺昭和天皇の訪米
外国人記者との会見/内外の反応/訪米へ/「深く悲しみとする」/ニューヨーク市内観覧/シカゴから西海岸、ハワイへ/天皇訪米をふりかえって
結びにかえて 負の遺産を引き継ぐ明仁天皇

前書きなど

「天皇の外遊は、戦後皇室外交の実績を積み上げるプロセスの始まりであり、象徴天皇のスタイルを世界に紹介するチャレンジでもあった。当然、大戦の負の遺産を払拭しきれない日本の姿も明らかになる。……改めて昭和を振り返るとき、天皇の外遊は日本を取り巻く世界との関係を再検証する手立てにもなるだろう」(「はじめに」より)

著者プロフィール

波多野 勝  (ハタノ マサル)  (

総合教育研究所代表、現代史研究家。
1953年岐阜県生れ。慶応義塾大学法学部卒、同大学院修了、法学博士。日本外交史、国際政治専攻。
主な著書『浜口雄幸』(中公新書)、『日米野球史』『満蒙独立運動』(以上、PHP新書)、『濱口雄幸日記、随感録』(共編、みすず書房)、『裕仁皇太子ヨーロッパ外遊記』『東京オリンピックへの遥かな道』『明仁皇太子エリザベス女王戴冠式列席記』(以上、草思社)、『海軍の外交官 竹下勇日記』『内田良平関係文書』(以上共編、芙蓉書房出版)、『浜口雄幸日記・随感録』(共編、みすず書房)、『左腕の誇り・江夏豊自伝』(新潮文庫)、『日米野球の架け橋』『奈良武次とその時代』(以上、芙蓉書房出版)など。

上記内容は本書刊行時のものです。