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終戦の軍師 高木惣吉海軍少将伝
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年4月
- 書店発売日
- 2021年4月22日
- 登録日
- 2021年3月9日
- 最終更新日
- 2021年4月22日
紹介
海軍省調査課長として海軍政策立案に奔走し、東条内閣打倒工作、東条英機暗殺計画、終戦工作に身を挺した高木惣吉の生きざまを描いた評伝
・熊本県人吉の貧しい家庭に生まれ、苦学の末海軍大学校を首席で卒業
・健康上の理由で軍政畑が長く、海軍省調査課長として
海軍政策の立案に深く関与した
・安倍能成、和辻哲郎、矢部貞治ら民間の知識人を糾合して結成された
「ブレーン・トラスト」は高木の発案によるもの
・西田幾多郎らの“京都学派”の学者とも太いパイプをつくった
・政財界、官界の情報収集、分析に才を発揮した
・終戦直前には、東条英機暗殺計画を立案したり、
米内・井上から秘密裏に命じられた終戦工作に駆け回るなど活躍
目次
プロローグ 高木惣吉の人物像――七十七忌法要で語られた素顔
「今の日本が平和なのは高木さんの終戦工作のおかげ」―森元治郎氏
「〝京都学派〟は高木人脈」―鈴木成高氏
「死の休息」―石田百合子さん
「高木さんの存在は日本海軍の神経中枢だった」―扇一登氏
「戦前、戦後、外務省の仕事に協力してくれた人」―宮崎勇氏
「京都学派は高木さんの戦略と戦術の網にかかった」―高山岩男氏
内田一臣、中村悌次、二人の元海幕長のスピーチ
「何事にも必死な高木さんは偉大な師」―新名丈夫氏
第一部 高木惣吉の原点と海軍人生
貧窮の家庭に生まれる/海軍兵学校、海軍大学校とエリートコースに乗る/フランス駐在、妻静江への想いを手紙に託す/第一次世界大戦後の情勢/海軍省に戻り、大臣秘書官に/結核による長期療養後、海軍大学校教官として復帰/海軍良識派提督の更迭/二・二六事件の発生/軍務局員と海大教官を兼任
第二部 海軍省調査課長時代
初代海軍省調査課長に就任/防共協定強化問題と高木惣吉/日独伊三国同盟の成立/ブレーン・トラストと高木惣吉/「日米了解案」と高木惣吉/難航する日米交渉/東条内閣の出現と日米開戦
第三部 東条内閣打倒工作と高木惣吉
舞鶴鎮守府参謀長時代/憲兵による「京都学派」に対する弾圧/松前重義と海軍省調査課/高松宮と細川護貞/高木、東条・嶋田の戦争指導体制に絶望/高松宮、東条独裁体制の崩壊を図る/高木、岡田啓介元首相に伏見宮工作を依頼/高木、嶋田海相更迭工作に着手/東条・嶋田の総長兼任に海軍内でも怒り沸騰/東条暗殺に突き進む高木惣吉/高木、東条暗殺を決意!/高木・岡田に東条暗殺を表明/「聖断」による終戦構想の萌芽/岡田・東条の対決/最後の手段は暗殺!
第四部 終戦工作に奔走する高木惣吉
高木に終戦工作の密命下る/小磯内閣の命脈尽きる/各方面で胎動する終戦への模索/対ソ交渉案/八月九日午前零時、ソ連軍侵攻/無条件降伏か、条件付き降伏か/歴史的な深夜の御前会議/阿南陸相、ポツダム宣言に断固反対/再び「聖断」下る
エピローグ 脳裏に浮かぶ四人の顔
上記内容は本書刊行時のものです。