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ハリウッド黄金期の女優たち
- 初版年月日
- 2015年11月
- 書店発売日
- 2015年11月25日
- 登録日
- 2015年10月21日
- 最終更新日
- 2015年12月21日
紹介
『ハリウッド美人帖』を読んだ三谷幸喜氏が、「僕もハリウッド美人談義をしたい!」と参戦。あなたの知らない164人の女優写真を見ながら、映画フリーク3つ巴の大バトルが勃発!?
目次
まえがき 逢坂剛
第1章 遠いおもいでの女優──19世紀―1900年代生まれの女優
エセル・バリモア/ファニー・ブライス/ギッシュ姉妹/プリシラ・ディーン/ガートルード・ローレンス/グレイス・ムーア/アイリーン・ダン/グロリア・スワンソン/ノーマ・シアラー/イヴリン・レイ/ヘレン・モーガン/マレーネ・ディートリッヒ/エスター・ラルストン/エルザ・ランチェスター/ドロレス・コステロ/コンスタンス・ベネット/マーナ・ロイ/グレタ・ガルボ/リリアン・ハーヴェイ/メアリー・アスター/ジョセフィン・ベイカー/ルイーズ・ブルックス/ロザリンド・ラッセル/アナベラ/フェイ・レイ/ドロテア・ウィーク/スーザン・フレミング/エセル・マーマン/マーセリン・デイ/イヴ・アーデン/アンナ・ステン/サリイ・アイラース/ヘザー・エンジェル /マーガレット・サラヴァン/マッジ・エヴァンス
★鼎談① よく知らないけど、美女
第2章 あれ? 聞いたことあるぞ、という女優──1910年代生まれの女優
ルイゼ・ライナー/ジョーン・ベネット/クレア・トレヴァー/シルヴィア・シドニー /グロリア・スチュアート/ジェーン・ワイアット/マーガレット・リンゼイ/ジーン・ハーロウ/ルアナ・ウォルターズ/イレーヌ・マニング/ジューン・ハヴォック/ジャニス・カーター/ジェラルディン・フィッツジェラルド/セシリア・パーカー/ジーン・パーカー/イングリッド・バーグマン/エレン・ドリュー/ドロシー・マクガイア/カリン・ブース/ベティ・グレイブル/ジェーン・ワイマン/ザ・ザ・ガボール/ジューン・ラング/レナ・ホーン/ジューン・アリスン/マーシャ・ハント/ジョーン・フォンテイン/アデル・ジャーゲンス/アン・リチャーズ/オードリー・トッター/キャロル・フォアマン/キャロル・ランディス/ヴェラ・ラルストン/テレサ・ライト/ジェニファー・ジョーンズ/パトリシア・メディナ/ジョスリン・ブランド/フィリス・サクスター
★鼎談② 黄金期を彩る女優群像
第3章 うんうん知ってるよ、という女優──1920年代生まれの女優
ミシェル・モルガン/エラ・レインズ/ジェニファー・ホルト/ノエル・ニール/コリンヌ・リュシエール/ベティ・ハットン/ナンシー・ケリー/ジャネット・ブレア/ルシル・ノーマン/ジュディ・ホリデイ/ジェーン・ラッセル/スーザン・ピータース/デボラ・カー/ディアナ・ダービン/キャスリン・グレイソン/ドロシー・ハート/ジョーン・コールフィールド/ジュディ・ガーランド/イヴォンヌ・デ・カーロ/ジャニス・ペイジ/ドロシー・ダンドリッジ/アン・ミラー/アン・バクスター/キャシー・オドネル/ヘレナ・カーター/キャシー・ダウンズ/ルート・ロイヴェリーク/エヴァ・マリー・セイント/マーサ・ハイヤー/ヴァージニア・ヒューストン/コリンヌ・カルヴェ/マルタ・トレン/マイ・ゼッタリング/グロリア・デ・ヘヴン/エレオノーラ・ロッシ・ドラゴ/アンジェラ・ランズベリー/モイラ・シアラー/マリア・シェル/パトリシア・ニール/ナンシー・ゲイツ/マリリン・モンロー/ジーン・ピータース/パトリス・ワイモア /バーバラ・ラッシュ/リタ・ガム/ジーナ・ロロブリジーダ/スーザン・キャボット/ジャンナ・マリア・カナーレ/ペギー・キャッスル/キャプシーヌ/サラ(サリタ)・モンティエール/シャーリー・テンプル/ナンシー・オルソン/アン・ブライス/ヴェラ・マイルズ/ジェーン・パウエル/オードリー・ヘップバーン/ジョーン・テイラー
★鼎談③ 幸薄い女優に感涙
第4章 実は好きだったんだ、という女優──1930―1940年代生まれの女優
マーラ・コーディ/ジョーン・ウェルドン/ジョイス・ホールデン/クレア・ブルーム/カレン・スティール/ジャニス・ルール/ミッツィ・ゲイナー/アン・バンクロフト/アンジー・ディキンソン/リタ・モレノ/シェリー・ノース/アヌーク・エーメ/エリザベス・モンゴメリー/ジェーン・マンスフィールド/デブラ・パジェット/ドロレス・ドーン/シャーリー・ジョーンズ/ブリジッド・バルドー/キャスリーン・ギャラント/アンドラ・マーティン/ジュリー・アンドリュース/アンナ・マリア・アルバゲッティ/スザンヌ・プレシェット/ジェーン・フォンダ/アン=マーグレット/フェイ・ダナウェイ/カルラ・グラヴィーナ/ジャクリーン・ビセット/イヴェット・ミミュー/サンドラ・ディー/シャロン・テート/カトリーヌ・ドヌーヴ/チューズデイ・ウェルド/クリスティーネ・カウフマン
★鼎談④ マイ・ベスト女優発表!
あとがき 南伸坊
女優名索引
前書きなど
まえがき──逢坂 剛
ふたたび、美人女優のアルバムを、お届けする。
第一弾の『ハリウッド美人帖』では、川本三郎さんとの対談本『わが恋せし女優たち』から漏れた、あまり知られていない美人女優を紹介した。第二弾の本書では、その第一弾からも漏れてしまった、さらに無名の美女を取り上げることにした。
『ハリウッド美人帖』では、ほとんど名前を忘れられた女優が多かったが、本書もそれに輪をかけた名もなき美女が、ずらりと出そろった。もっとも、知らない女優ばかりではファンが手に取るまい、それでは困る……という営業上の要請もあったりして、今回も何人かはメジャーのスターを、入れてみた。
映画は、特にカルトなファンが多いジャンルなので、『ハリウッド美人帖』にどんな反響があるか、とはらはらどきどきしていたら、案の定、来た来た!
「あの子がはいってない!」
「この子が抜けている!」
「なぜ彼女を入れないのか! 恨みでもあるのか!?」
いや、恨みなど、さらさらありません。
ただ、わたしの好みからちょいとはずれた、というだけのことである。
とはいえ、このまま口をぬぐっていたのでは、市が栄えない。そこで懲りずに、美人女優総まくりの第二弾として、本書をお届けすることにした次第。
ご指摘にもとづき、小生が見落とした美女群を鋭意補充したつもりだが、全部が全部というわけにはいかなかった。その点は、あらかじめおわびしておく。
しかし、いくらハリウッドといっても(ヨーロッパ女優も何人かいるが)、そうそう美女ばかりそろっているわけではない。いっそのこと、名女優ジョー・ヴァン・フリートのような、どう見ても美女とはいえない女優ばかり集めて、第三弾を出そうかという気がないでもないが……。
『ハリウッド美人帖』の場合もそうだったが、わたし自身彼女たちの出演作品を、全部見ているわけではない。いや、見ていない女優の方が、圧倒的に多い。それでも、どうしてこの人がスターにならなかったのか、といぶかるほどの美女がたくさんいた。
読者の中には、わたしたちがずいぶん彼女らの消息に通じている、といぶかる向きも多いだろう。実は、手元にさまざまな映画の資料本を置いて、ひっきりなしにそれらと首っ引きで相談しながら、おしゃべりを進めたのである。そうでなければ、ここまで細かい話はできない。おかげでわたしたちも、忘れられた女優群の消息通になった。
むろん、美女というだけでスターになれるほど、この世界が甘くないことは分かる。それでも、もうちょっとなんとかすれば、なんとかなったのではないか……と、惜しまれる女優が何人もいる。
この写真集は、そうしたスターになりそこねた(なった人もいるが)女優たちへの、オマージュと思っていただきたい。どれほど売れない女優でも、かならず熱狂的なファンが何人かは、いたはずだ。本書は、そういう奇特なファンたちへの、オマージュでもある。
さりながら、オマージュばかりでは申し訳ないので、マリリンやイングリッド、オードリー(ロングでない方です)あたりのメジャー級にも、心ばかり席を作ってさしあげた。
前回は、南伸坊さんとの掛け合いがおもしろくて、わたし自身大いに楽しんだのだが、ファンのみなさんはどうだっただろうか。今回は、そういう心配を吹っ飛ばすつもりで、さらに強力な助っ人に加わってもらうことにした。
すなわち、熱烈な映画ファンの三谷幸喜さんを口説き落とし、鼎談というかたちにさせていただいたのである。三谷さんは、わたしたちよりさらに若い世代に属するが、さすがによく古い作品を見ておられる。現に鼎談中、いくつか目からウロコの鋭い指摘や、エピソードを披露していただいた。あらためて、伸坊さんともども、お礼を申し上げる。
興が乗るあまり、三人ともおしゃべりのさなかに、かなり過激? な発言をしている。しかし、悪気はないので、ご勘弁願いたい。忘れられた美女たちも、死後何年(あるいは何十年)もたってから、太平洋を越えた遠い異国でこんな具合に、俎上に載せられることになろうとは、夢にも思わなかっただろう。
これによって、いくらかでも彼女たちに功徳を施すことができ、その結果彼女たちが天国で喜んでくれるとすれば、これにすぎる喜びはない。
例によって、「あの子がいない!」「この子はどうした!」の苦情を、お寄せいただければありがたい。お約束はできないが、次というものがあるならば前向きに検討する、とだけ申し上げておく。
版元から一言
逢坂剛「この中で一人だけ選ぶとしたら、誰?」
南伸坊「選べない。全員!」
三谷幸喜「あまりに美人ぞろいで目移りしてしまいます!」
上記内容は本書刊行時のものです。