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母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記 松浦 晋也(著/文) - 日経BP
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母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記 (カアサン、ゴメン。ゴジュウダイドクシンオトコノカイゴフントウキ)

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発行:日経BP
四六判
272ページ
定価 1,300円+税
ISBN
978-4-8222-5945-7   COPY
ISBN 13
9784822259457   COPY
ISBN 10h
4-8222-5945-5   COPY
ISBN 10
4822259455   COPY
出版者記号
8222   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年7月21日
最終更新日
2024年3月11日
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書評掲載情報

2017-12-17 読売新聞  朝刊
2017-09-10 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 酒井順子(エッセイスト)
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紹介

ある日、母が認知症を発症した――。息子(50代独身男)は戸惑い、狼狽する。
母と息子。たった2人の奮闘記が始まる。男一匹、ガチンコで認知症の母と向き合った。

本書を執筆したのは、科学ジャーナリストの松浦晋也です。
男性、50代。実家に母と同居しながら、気ままな独身生活がこの先も続くと信じていました。
ところが、人生を謳歌していたはずの母親が認知症を患います。
母の様子がおかしいと気がついたのは、「預金通帳が見つからない」と言いだした時のこと。
誰だって、自分が確立した生活を崩したくないもの。様子がおかしいと認めなければ、それは現実にはなりません。
そんな甘い意識から見逃した母の老いの兆候は、やがてとんでもない事態につながっていきます。
初動の遅れ、事態認識の甘さ、知識、リソースの不足…。
認知症の親の介護について描かれたノンフィクションストーリーはたくさんありますが、
「50代・独身・男性」が1人で母の介護に向き合うケースはまれでしょう。
認知症・母の介護を赤裸々かつペーソスと共に描いたノンフィクションストーリー。是非、ご覧ください。

目次

前書きにかえて

【第1章】 「事実を認めない」から始まった私の介護敗戦
  好き勝手に生きてきて、直面した介護
  認知症ではなく「うっかり」だと思いたかった私

【第2章】 母は「認知症? 私はなんともない!」と徹底抗戦
  献身する者が憎まれる不合理
  そして自分が入院してしまう

【第3章】 その名は「通販」。認知症介護の予想外の敵
  過去の「おかしなこと」が噴出する
  「知らない、買ってない」を何度も繰り返す

【第4章】 家事を奪われた母が、私に牙を?く
  「これはまずい!おいしいものを頂戴!」
  なんとかなるさ、もう少しがんばれば

【第5章】 介護のストレスで自分が壊れ始めた
  神経が焼ける感覚、ついに幻覚が
  温泉で湯あたり、散歩で転倒

【第6章】 「兄貴、ぜんぶ自分で抱え込んじゃダメだ!」
  悩む前にまず「地域包括支援センター」
  困っていることは隠さず強調すべき

【第7章】 「イヤ、行かない」母即答、施設通所初日の闘い
  運動に熱心に取り組んでいた母
  「そんなの知らない。必要ない。私は行かない」
  3時間、つかの間の解放感を味わう

【第8章】 家族が「ん?ひょっとして認知症?」と思ったら
  「その日」が来る前にやっておくこと
  介護する側が楽をしないと、される側も不幸になる
  もしも親孝行をしたいなら

【第9章】 父の死で知った「代替療法に意味なし」
  薬機法を通らない(通さない)ことの意味
  「同情するなら金をくれ」

【第10章】 あなたは、自分の母親の下着を知っているか?
  ヘルパーは高度な専門職である
  更新されていないデイサービス施設のイメージ
  母親の下着なんて分かりません!

【第11章】 その姿、パンツを山と抱えたシシュポスのごとし
  洗濯機の更新が呼んだ意外なトラブル
  肉親を介護するゆえの辛さ
  宇宙飛行士の気分を味わう

【第12章】 どこまで家で介護をするか、決心が固まる
  「痛いから行かない」と言う母を疑う
  肩が治るまでは、という悲しい言葉

【第13章】 予測的中も悲し、母との満州餃子作り
  食事のポリシーは「野菜を一日350g」
  宅配サービスのお味は?
  思い出の餃子が教えた、母の衰え

【第14章】 態勢が整ったと思うや、病状が進行……
  失禁、異常食欲、排泄の失敗
  主治医変更で要介護3に

【第15章】 介護のための家の改装、どこまでやるべき?
  一体、いつまでこの家に住むことになるのか
  老いに向かって、家の準備は早手回しに

【第16章】 病状進行でやたらと怒る母をどうしよう
  母に限って言えば、薬効はあった
  濃い味文化圏と血圧管理の軋轢

【第17章】 介護態勢また崩壊、預金残高の減少が止まらない
  「自分の母を介護します」と、Kさんが退職
  トラブル続出、全面崩壊へ
  「死ねばいいのに」が止まらない

【第18章】 果てなき介護に疲れ、ついに母に手を上げた日
  とうとう手が出てしまった
  妹に話すことで危機を脱する
  入居先探しは長期戦を覚悟

【第19章】 母、我が家を去る
  母、恐るべきヒキを発揮する
  2017年1月23日。41年と10ヶ月
  絨毯の跡を見て、実感が湧き上がる

【第20章】 「予防医学のパラドックス」が教える認知症対策
  社会を維持するという大目標
  「予防医学のパラドックス」とは
  分断を煽るポピュリストが危険な、本当の理由
  社会全体でじんわり予防し、柔らかく包摂

【第21章】 介護生活を支えてくれた鉄馬とシネコンの暗闇
  身近な「介護する人」にほんの少しの気遣いを
  機動性と積載力のある乗り物はとても便利
  バイクで逃げ込むシネコンが精神を支えた

【第22章】 おまけ:昭和30年代に母が見た日本の社会
  会社に文学全集を持ち込んだ母
  社内派閥に序列にこびへつらい
  金を無心に来ていた力道山

後書きにかえて

上記内容は本書刊行時のものです。