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a:9:{s:12:"shoshi_title";s:30:"原子力安全基盤科学3";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-8140-0109-5";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:744:"放射線は人体に重大な影響を与えます。しかし放射線を全く受けたくないと思うなら,自然界に暮らすこと自体,出来ません。そもそも放射線は,どういうメカニズムで,何にどれほどの影響を与えるのか。この第3分冊では,放射線と生物の関係について,分子・細胞レベルでのメカニズムに遡って知ることで,なぜ原子力エネルギーは安全に管理されねばならないのか,その理由と方法を考えます。原子力発電はもちろん,全ての原子力利用を考えるために,放射線防護・放射線安全管理の基礎から現場の技まで,私たちに必須の知識を学びます。";s:6:"author";s:24:"高橋 千太郎(編集)";s:10:"publishers";s:27:"京都大学学術出版会";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:27:"京都大学学術出版会";s:12:"release_date";i:1505228400;}

原子力安全基盤科学3 放射線防護と環境放射線管理

自然科学 ラノベ

高橋 千太郎(編集)
発行:京都大学学術出版会

A5判   260頁 
定価 2,500円+税

ISBN 978-4-8140-0109-5   C1042

書店発売日 2017年9月13日
登録日 2017年7月19日

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紹介

放射線は人体に重大な影響を与えます。しかし放射線を全く受けたくないと思うなら,自然界に暮らすこと自体,出来ません。そもそも放射線は,どういうメカニズムで,何にどれほどの影響を与えるのか。この第3分冊では,放射線と生物の関係について,分子・細胞レベルでのメカニズムに遡って知ることで,なぜ原子力エネルギーは安全に管理されねばならないのか,その理由と方法を考えます。原子力発電はもちろん,全ての原子力利用を考えるために,放射線防護・放射線安全管理の基礎から現場の技まで,私たちに必須の知識を学びます。

目次

原子力の利用を考える基礎を知るために——刊行にあたって
はじめに

第1章 放射線と放射性同位元素の基礎知識 (高橋千太郎)
 1-1 放射線とは
 1-2 放射線の性質と物質との相互作用
 1-3 放射能・放射線量の単位
    1-3-1 崩壊数(ベクレル・Bq)
    1-3-2 放射線の物理量
    1-3-3 放射線の防護量
    1-3-4 放射線の実用量
    1-3-5 防護量と実用量の関係
 1-4 原子力産業に由来する重要放射性同位元素——人体や環境へ影響の観点から
    1-4-1 核燃料物質およびウラン採鉱に関わる核種
    1-4-2 核反応生成物と核分裂生成物
    1-4-3 放射化生成物
 コラム 1 内部被曝線量計算に用いる線量係数——BqからSvへ (稲葉次郎)

第2章 放射線の健康影響とリスク (高橋千太郎)
2-1 放射線影響,その始点から終点まで
    2-1-1 分子レベルの変化
    2-1-2 細胞レベルの影響
    2-1-3 個体レベルの障害
    2-1-4 個人や社会の損害(デトリメント)
 2-2 放射線の健康影響の種類と分類
    2-2-1 身体的影響と遺伝的影響
    2-2-2 早期影響と晩発影響
    2-2-3 確定的影響と確率的影響
 コラム 2 胎内被曝による重度精神発達遅滞の発症
── 広島・長崎のデータが語るもの (高橋千太郎)
 2-3 放射線の危険度
    2-3-1 確定的影響による放射線障害の発生
    2-3-2 確率的影響による障害とそのリスク
    2-3-3 放射線による発がんのリスクと直線しきい値なし(LNT)仮説
 2-4 内部被曝の線量評価とそのリスク
    2-4-1 線量評価の方法
    2-4-2 内部被曝の線量寄与に関係する要因
    2-4-3 原子力利用に関係の深い放射性核種の線量係数
    2-4-4 過去に経験した人における内部被曝の例
 2-5 福島第一原子力発電所事故の健康影響
 2-6 人以外の生物への影響
    2-6-1 これまでの経緯
    2-6-2 指標生物と問題とすべき生物影響
    2-6-3 福島原発事故による人以外の生物への影響に関する研究
 コラム 3 人以外の環境生物への影響
─ 野ネズミの線量評価と染色体異常 (久保田善久)

第3章 放射性物質の環境中移行と被曝評価 (高橋知之)
 3-1 環境中での放射性物質の動き
    3-1-1 人に至る経路とその特徴
    3-1-2 平常時に原子力発電所から放出される放射性物質による人への被曝経路
    3-1-3 福島原発事故後における放射性物質による人への被曝経路
 3-2 被曝線量の評価
    3-2-1 被曝線量の評価手法
    3-2-2 原子力施設の安全評価と監視
    3-2-3 福島第一原子力発電所事故時のモニタリングとモデル計算
    3-2-4 モデル評価の特徴と限界
    3-2-5 土壌から農作物への放射性核種の移行
 3-3 食品の規制について
    3-3-1 暫定規制値の適用の経緯
    3-3-2 基準値の設定
 3-4 事故に伴う食品汚染と預託実効線量
 コラム 4 放射線に対抗する
──不安解消のための放射線測定,線量測定 (山西弘城)
 コラム 5 京都大学から福島県避難所に派遣された職員の被曝線量
(木梨友子)
 コラム 6 食物の放射性物質濃度の変遷 (塚田祥文)
 コラム 7 調理・加工で飲食物を除染できるのか? (田上恵子)

第4章 環境放射線の監視と管理 (谷垣 実)
 4-1 事故に伴う周辺環境の放射能汚染
    4-1-1 事故に伴い環境に放出された放射性核種
    4-1-2 福島第一原子力発電所事故で環境中に放出された放射性物質の挙動
    4-1-3 計算機による予測
    4-1-4 事故時の状況
    4-1-5 海洋における汚染拡散
 4-2 事故後の空間線量率とその推移
    4-2-1 空間線量と実効線量
    4-2-2 空間線量率を測定する測定器
    4-2-3 空間線量率を求める──適当な検出器と注意点
 4-3 空間線量率のモニタリング手法とその結果
    4-3-1 モニタリングポスト
    4-3-2 歩行サーベイ
    4-3-3 航空機サーベイ
    4-3-4 走行サーベイ
    4-3-5 経時的な推移と将来予測
 4-4 環境モニタリングシステムとその問題点
    4-4-1 事故前に策定されていたモニタリング体制
    4-4-2 福島第一原子力発電所事故での環境モニタリング
    4-4-3 何が問題だったのか
 4-5 KURAMAの開発
    4-5-1 開発の経緯
    4-5-2 KURAMAの構成
    4-5-3 KURAMAの運用
 4-6 新たな挑戦:KURAMA-IIの開発と利用
    4-6-1 KURAMA-IIの狙い
    4-6-2 KURAMA-IIの構成
    4-6-3 KURAMA-IIの現在までの運用
    4-6-4 KURAMA-IIの今後の展開
 4-7 あるべきモニタリングの姿──原子力の安全基盤として
    4-7-1 福島原発事故時のモニタリングで達成すべきであったこと
    4-7-2 適切なモニタリングによる避難区域の設定が出来なかった理由
    4-7-3 緊急時に何をすべきか
    4-7-4 緊急時におけるKURAMA-IIの可能性
 コラム 8 福島原発事故に伴い放出された放射性物質による海洋汚染と
海洋生物への影響 (青野辰雄)
 コラム 9 放射線測定の原理と主な放射線測定器について (八島 浩)
 コラム 10 航空機モニタリングによる放射線マップの作成 (鳥居建男)
 コラム 11 環境放射線のモニタリングに従事して (齋藤公明)

第5章 原子力利用の安全基盤としての放射線管理(学)
     ——将来に向けて (谷垣実・高橋千太郎)
 5-1 放射線管理・防護の国際的なコンセンサス
    5-1-1 放射線防護の基準策定に係わる国際的な組織
    5-1-2 放射線防護の対象とその考え方の変遷
    5-1-3 放射線防護の基本原則
 5-2 福島第一原子力発電所事故と放射線防護・管理
    5-2-1 ALARAの精神と避難
    5-2-2 行為の正当化──利益と損害
    5-2-3 最適化の目標点
    5-2-4 線量限度と参考レベル,線量拘束値
 5-3 環境倫理と原子力利用
    5-3-1 環境倫理学の特徴
    5-3-2 環境倫理学から見た原子力利用の問題点
 5-4 放射線防護・管理学の今後の研究方向
    5-4-1 環境放射線(能)レベルに関する研究
    5-4-2 環境中での放射性物質の動態に関する研究
    5-4-3 原子力の利用と今後の放射線影響研究
 コラム 12 京都大学から福島原発事故に関連して行われた職員の派遣 (藤井俊行・佐藤信浩)
 コラム 13 放射線を探知する波長変換材の研究
       ─ 放射線計測・管理のブレイクスルーを求めて (中村秀仁)

参考文献
あとがき
索 引

著者プロフィール

高橋 千太郎(タカハシ センタロウ)

京都大学原子炉実験所放射線安全管理工学研究分野 教授 (兼)農学研究科地域環境科学専攻放射線管理学分野 教授
京都大学大学院農学研究科を修了後,放射線医学総合研究所でプルトニウムの内部被曝影響に関する研究に従事。以後,放射性物質や環境有害物質の健康影響と安全管理に係る研究を実施。平成17年より放射線医学総合研究所理事(研究担当), 平成20年より現職。

上記内容は本書刊行時のものです。