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日本語の豊かな使い手になるために 大岡 信(著) - 太郎次郎社エディタス
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日本語の豊かな使い手になるために 新版 読む、書く、話す、聞く

四六変型判
縦190mm 横119mm
288ページ
並製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-8118-0667-9
Cコード
C0081
一般 単行本 日本語

出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2002年7月
書店発売日
登録日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2017-03-31
2002年の新版大重版の部数が気張りすぎて、売り切るのに15年かかってしまいました。1984年の初版から累計17刷のロングセラーです。ひきつづき、時代の経過に耐える内容をお届けしてまいります。

紹介

 今日ほど、ことばの教育が困難な状況に面しているときはなかったのではないだろうか。日本語を書くことだけではなく、読むことすらカッタルイと感じる若者も多い。
 そのなかで、ことばの教育の出発点をどこに求めればよいのか。ことばの楽しさと豊かさを味わうための哲学と方法が、詩人と実践家の交流によって切り拓かれた。

目次

I ことばは知識ではなく、体験である
1 ことばの社会性について
ことばと社会の構造との関係/ことばをおいしく料理する/楽しさから自分の世界を広げる/詩歌の生まれる背景/個性の競いあいと調和/内面を表現しあえる場/「宴」(うたげ)と「孤心」/開かれた対話が成立する条件

2 「ことばを体験する」とは
ことばの体験から、ことばの知識へ/ことばの力を弱めているもの/子どもたちの空想力とファンタジー/ことばの手ざわりを大切にする/ことばとの出会い/ことばに対する興味と抵抗感/子どもたちがことばを体験するとき

3 ことばが知識として定着するまで
ことばを学ぶことが成立する条件/表現する意欲と集中力を育てるために/知識が創造的な力になるとき/精神が解放されるひとつの方法/ことばを引き寄せる心の状態


II ことばの教育の基礎を考える

1 「話し・聞き」と「読み・書き」の違い
なぜ、「話し・聞き」中心にしたか/ことばは「関係」のなかで身につく/「孤独」が象徴する青少年の心/「話し・聞き」と「読み・書き」の基本的な違い/大人に向けてのメッセージとして

2 豊かな人間関係とことばについて
子どもが詩人になるとき/ことばを音声化することからの出発/敬語をめぐって/世界の言語を背景に、母語と方言を考える


III ことばが誕生するとき

1 「ことば遊び」がことばの根を養う
なぜ、子どもは「ことば遊び」を喜ぶのか/ことばの法則性を発見する/ことばをことばとして味わう/功利的な言語で成り立つ現代社会/大人社会の言語の性格を照らしだす/民衆のなかに無数にあった遊び歌/ことわざも詩歌のひとつ/ことばを排除する管理社会

2 ことばと事物の対応とは
正確な表現とはなにか/ことばが生命力をもつ背景/ことばが飛び出してくる瞬間/朗読することの意味をめぐって/「どもりのハーモニー」とはなにか/ことばが生きかえるとき

3 文章をどのように読むか
全体と部分をどう考えるか/手さぐりで読みすすむ/読む力をつけるには/時代によって動くことば、動かないことば/ことばの性質と人間の性質


IV ことばの音とリズムの世界

1 ことばのリズムと心の動き
「折々のうた」にこめられた意図/ことばのリズムを授業で生かす/リズムをとおして聞こえてくる声とは/リズムを無心に受け入れる子どもの心
 
2 ことばを音声化することの意味
はじめに「声」があった/ことばによって人間は人間になる/ことばを全身の行為としてとらえる/声はひとをあらわす/沈黙する子どもの内面とは

3 話しことば、書きことば
朗読の本質は対話にある/言語の共有と心の解放/同人誌をつくった体験から/句読点と話しことばの関係/肉体の自然にそう話しことば/話しことばと書きことばを結ぶもの


V 書くことと創造力

1 書くことの起点をさぐる
「よく見て書く」ことのむずかしさ/子どもの想像力が動きだす条件/「正しい順序」はない/形式が創造を生みだす/ことばはイメージの流れのなかに

2 イメージと創造力をめぐって
シュールレアリスムと教育の接点/無意味を主張する/無意識の世界をさぐる/イメージの連鎖と集団の創造力/子どもの創造力と残虐性/いながらにして見知らぬ世界へ

版元から一言

 1984年に刊行され好評を博したロングセラーを、日本語ブームに一石を投じるものとして再刊しました。
 本文組みを改めて読みやすくし、新たに6ページの序文を付しました。

著者プロフィール

大岡 信  (オオオカ マコト)  (

詩人。1931年、静岡県三島市に生まれる。東京大学文学部卒業。
詩集に『記憶と現在』『悲歌と祝祷』『春 少女に』『水府』『詩とはなにか』『ぬばたまの夜、天の掃除機せまつてくる』『故郷の水へのメッセージ』『地上楽園の午後』『火の遺言』『捧げるうた50篇』『世紀の変り目にしやがみこんで』など。
著書に『折々のうた』(正、続、第三~第十、新1~新6)、『詩への架橋』『抽象絵画への招待』『連詩の愉しみ』『現代詩試論』『紀貫之』『彩耳記』『岡倉天心』『うたげと孤心』『表現における近代』『万葉集』『ヨーロッパで連詩を巻く』『窪田空穂論』『詩人・菅原道真』『詩をよむ鍵』『一九〇〇年前夜後朝譚』『正岡子規─五つの入り口』『日本の詩歌 その骨組みと素肌』『ことのは草』『ことばが映す人生』『私の万葉集』(全5冊)、『大岡信著作集』(全15巻)、『日本の古典詩歌』(全6巻)など。

上記内容は本書刊行時のものです。