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中東政治入門-現状はなぜ生まれたか 鹿島正裕(著) - 第三書館
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中東政治入門-現状はなぜ生まれたか (チュウトウセイジニュウモンゲンジョウハナゼウマレタカ)

社会科学
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発行:第三書館
四六判
214ページ
並製
定価 1,500円+税
ISBN
978-4-8074-1010-1   COPY
ISBN 13
9784807410101   COPY
ISBN 10h
4-8074-1010-5   COPY
ISBN 10
4807410105   COPY
出版者記号
8074   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2010年4月
書店発売日
登録日
2010年3月31日
最終更新日
2013年10月11日
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紹介

近代以降の中東史を概観しながら、混迷を深める現在の中東の政治状況がいかに生まれたかを明解に、そして平明に説き明かす。

目次

まえがき
1章 中東とはどのような地域か………1
(1)地理 1
(2)民族 3
(3)宗教 8
(4)経済 14
2章 植民地主義と民族主義………21
(1)一九世紀~第一次大戦 21
(2)ベルサイユ体制~第二次大戦 23
(3)パレスチナ戦争 29
(4)エジプト革命 35
(5)スエズ戦争 40
(6)アラブ連合の成立と解体 43
(7)植民地支配の終焉と影響 45
3章 アラブ・イスラエル紛争………51
(1)六日戦争 51
(2)消耗戦争 61
(3)十月戦争 65
(4)エジプト・イスラエルの講和 74
(5)レバノン戦争とインティファーダ 84
(6)オスロ合意とパレスチナの自治 87
(7)第二次インティファーダとロードマップ 94
(8)パレスチナの分裂 99
4章 イスラーム急進主義………103
(1)ムスリム同胞団 103
(2)イラン革命 106
(3)アフガン内戦 111
(4)タリバンとアル=カイダ 117
(5)アルジェリア内戦 123
5章 湾岸の諸戦争………127
(1)イラン・イラク戦争 127
(2)湾岸戦争 133
(3)アフガン戦争 141
(4)イラク戦争 144
6章 政治と国際関係………155
(1)地域政治の趨勢 155
(2)現在の国家体制 166
(3)日本との関係 181
あとがき 188
参考文献一覧 192
中東政治関係略年表 197
索引 214

前書きなど

 中東は、かつて梅棹忠夫が西洋と東洋の間と言う意味で中洋と呼んだ地域にあり、日本人には西洋・東洋に較べてなじみがなく、よく知られていない。世界的な石油の宝庫であること、キリスト教やイスラーム教の発祥地であり、現在はイスラーム教が優勢であること、イスラエルとアラブ諸国の紛争が続いていること、最近ペルシャ湾岸で戦争が繰り返されたこと等が、普通の日本人の中東観をなしていると思われる。日本経済が中東からの石油輸入に依存していることからも、私達はもっと中東の政治情勢に関心を払うべきなのだが、イスラーム教はよく分からないし、イスラエルとアラブ諸国の紛争がこんなに長く続いているわけ、ペルシャ湾岸で戦争が繰り返されるわけも理解しがたい、というのが一般的な印象ではなかろうか。そこで本書は、中東政治の主要な事件・現象を、それらの歴史的背景と相互関係――そこには常に中東域外の諸大国も関与してきた――を説明することで、それらがなぜ起きたのか、そしてどういう意味を持つのかを日本の読者に理解してもらおうとするものである。
 中東政治の主要な事件・現象としては、強烈な民族主義の言説と行動、それと結び付いているイスラエルとアラブ諸国の紛争、イスラーム急進主義の革命運動、ペルシャ湾岸の諸戦争等を取り上げるが、それらの背景として、植民地支配の歴史に規定された国造りの過程と、できあがった諸国の面積・資源・人口・民族・言語・宗教等の諸分野における非常な多様性が、各国の政治的経済的発展とその特徴に影響を及ぼしてきたことにも触れる必要がある。そして個々の事件・現象を超えて、中東の域内政治が国際政治の中でどのような展開過程を辿ってきたのか、その結果現在の諸国は、どのような政治体制を持つに至っているのか、を最後に概観すると共に、日本と中東との関係についても触れておきたい。
 このように、本書は、中東政治入門といった大学の講義で教科書として用いられうるような、包括的な概説を目指している。高校で世界史や「公民」をある程度学んだ学生を念頭においているが、できるだけ平易に分かり易く書くよう努めたので、一般の社会人にも広くお読みいただければ幸いである。

著者プロフィール

鹿島正裕  (カシマ マサヒロ)  (

1948年生まれ、東京大学教養学部卒。カイロ大学文学部客員教授を経て、1982年から金沢大学専任講師に。現在は同大学教授。著書に『中東戦争と米国』(御茶の水書房)、『国際学への扉』(風行社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。