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基礎から新機能までCubase 8.5がわかる本
実践的音楽制作ガイド
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年5月
- 書店発売日
- 2016年4月27日
- 登録日
- 2016年4月6日
- 最終更新日
- 2019年12月3日
紹介
DAWソフト(DTMソフト)の代表格とも言われるCubase(キューベース)。その最新版、Cubase 8/8.5を上手に活用するための手法が書かれている。
前バージョン時に幅広い人気を得た『Cubase7実践音楽制作ガイド』をもとに、Cubase 8/8.5に対応させるために追加、改訂、書き直しを全面的に行った。本書は、すべての機能を隅から隅まで解説したマニュアルのような本ではなく、音楽(作品)をCubase Pro 8や8.5でどうやって作っていくかという視点で操作を解説する。はじめてCubase 8/8.5を使う人が、どうやって周辺機器と接続し、ソフトを使っていったらいいのかといった基本中の基本から説明。「まずは1曲作ってみる」というスタンスのもと、実際に音楽を1曲仕上げるまでの道筋を、Cubaseの環境設定や、オーディオ、MIDIなどの設定も含めて丁寧に説明した。
基本をおさえた上で、さらに高度な機能や手法、HALION SONIC SEなどのインストゥルメントトラックの作成、VOCALOID Editor for Cubaseとの連携、実際に困ってしまうことが多いケースなども取り上げている。
目次
■バージョン8 / 8.5 の新機能ダイジェスト(Proのみ)
・バージョン8.0
コードパッドの追加
コードアシスタント
MIDIテンポ検出
VCAフェーダー
ダイレクトルーティング
チャンネルストリップEQの改良
バージンテリトリー
波形メーター
VSTインストゥルメント、MediaBayラックの表示
ワークスペースの充実と、ウィンドウの刷新(Windows版のみ)
インプレイスレンダリング
・追加エフェクト
・追加音源(VSTインストゥルメント)
・バージョン8.5(画面はバージョン8.5.00)
トランスポートパネルの刷新:パンチイン/アウトの利便性の向上
トラック作成時の出力設定
鉛筆ツールの機能強化
ドラムエディターでの表示設定
コードパッドの改良
追加音源(VSTインストゥルメント)
■序章:システム構成の例
・オーディオインターフェイス
・MIDIインターフェイス
・モニター (スピーカー、ヘッドフォン)
・設定
・環境設定の確認
起動とプロジェクトウィンドウの確認
環境設定の画面を開く
プロジェクトの設定
・オーディオとMIDIの設定
MIDI設定
オーディオ設定
・VSTコネクション
入力設定
出力設定
試聴を有効にする「スタジオ」
▲コラム:バーチャルキーボードを使ってみよう
■操作の基本1:とにかく1曲作ってみよう
・デフォルト画面の設定変更について
・テンプレートでとりあえず1曲!
・インストゥルメントトラックの操作
ドラムを鳴らす
ドラムトラックを見る
MIDIキーボードで楽器を鳴らしてみよう
ついでに入力しちゃおう
入力をやりなおす
・オーディオトラックの操作
オーディオトラックとは
オーディオトラックに録音しよう!
マイクを使ってボーカル録音
・曲の仕上げミックスダウン
オーディオミックスダウンで書き出す
ミキサーを操る
ポイントを絞る
パンの操作
ボリューム操作
書き出し操作
・保存/終了と試聴
▲コラム:プロジェクトはどこに保存されているのか
■操作の基本2:トラックでなにがおこなわれているかを理解する
・インストゥルメントトラックの構成
・オーディオトラックの構成
・トラックにはなにが記録されているのか
MIDIイベントとオーディオイベント
MIDIイベント
オーディオイベント
▲コラム:ショートカットを使いこなそう
■操作の基本3:HALION SONIC SEで効率よいテンプレートを作る
・VSTインストゥルメントラックで起動する
・MIDIトラックを16個作成する
・HALION SONIC SEの各パートとMIDIトラックを接続する
・パラアウト設定 (VSTインストゥルメントラック編)
・パラアウト設定 (HALION SONIC SE本体編)
・音色を読み込む
音色選択のコツ
・どんな音色を用意しておけばいいか?
・読み込んだ音色をプログラムとして保存する
・プログラムを読み込む
・テンプレートとして保存する
・トラック名と音色名を一致させる
▲補足:おや!? トラックの番号が違うゾ!?
▲コラム:検索機能で効率よく音色を選ぼう
■シーン1:コードトラックで曲の母体を作ろう
・コードトラックを作成する
・お手本コード進行を入力する
コードトラックのコード表記を変更する
コード入力の準備
コード入力の基礎
連続したコード入力
・試聴
・イベントのコピペ
・ループファイルを読み込んでドラムパートを作る
ループファイルを試聴する
ドラムのLOOPだけに絞る
プロジェクトのテンポとループの再生テンポをあわせる
選択したループファイルをプロジェクトに読み込む
オーディオイベントをコピペする
・テンポを変えてみる
■シーン2:コード進行をもとに各楽器のパートを作る
・コードの情報をMIDIデータ化する
・エレピのMIDIデータをもとにベースパートを作成する
・ベースのリズムを変える
・ギターパートを作成する
ギターらしく聞こえるように工夫する
・MIDIデータをコードトラックの変更に追従させる
■シーン3:思いどおりにパターンを作るならMIDIデータ(ドラム編)
・なにが原因で機械っぽいドラムパターンになるんだろうか?
・データを入力する準備
・データの入力
キック(Bass Drum)の入力
スネア(Acoustic Snare)の入力
ハイハット (Closed Hi-Hat)の入力
・ベロシティの調整
キックのベロシティ調整
スネアのベロシティ
ハイハットのベロシティ調整
・スネアのゴーストノートで躍動感をつける
・さらに応用 右手と左手に注目!
・音が低いほど遠ざかるべし
・両手で演奏するプレイは常に強弱を考えておこう!
・ほかのエディターで数値を修正する
▲コラム:活用しようMIDIループ
■シーン4:音色は表現力だ!
・ユーザーの方から
譜例のダメな点を見てみよう
どうしてこのようなことが起こるのか
・スコアエディターの使い方を学ぼう
ブラスパートの入力
音符での入力準備
2小節目の入力
3小節目の入力
4小節目の入力
・ブラスのフレーズがダメな原因は音の伸び過ぎ
キーエディターでの音の長さの調整
・「エクスプレッション」で楽器独特の奏法で鳴らす
エクスプレッションマップを開く
スコアエディターで奏法を切り替える
音を元気にする「SusainHard」を付ける
ダイナミックにするスライドダウン(フォール)を付ける
短く強くするためにAccent(アクセント)を付ける
フレーズの終わりでよく聞かれるグリッサンドを付ける
グリッサンドの処理
・ストリングスの入力と調整
音の長さを変える
・スコアエディターで奏法を切り替える
エクスプレッションマップを開く
広がりと奥行きを付ける
跳ねた元気な感じにする
奏法を切り替えておく
■シーン5:ギターの録音から修正まで、とっととやろうぜ!
・オーディオトラックを作成する
・VSTエフェクト「VST Amp Rack」を呼び出す
・VST Amp Rack攻略法
操作する順序
Pre-EffectsとPost Effectsでは使うエフェクトを分ける
マイクにこだわらない
AmplifiersとCabinetsは同じメーカー/機種にする
できあがりのイメージをもつ
・実際の手順
・録音する
メトロノームの設定
自由にソロを録音してみる
・修正前の準備
縦方向に拡大する
横方向に拡大する
スナップをオフにする
・修正その1
ノイズをカットする
フェードイン処理をおこなう
・修正その2
ノイズをカットする
フェードアウト処理をおこなう
・曲の途中のノイズを取る
それぞれ独立させてフェードイン、フェードアウトさせる
・VST Amp Rackの音色を変える
・録音後にテンポを変える
録音後のテンポの変え方
・テイクを重ねていいところだけを貼りあわせる
同じ小節内を繰り返し録音するために「サイクル」を設定する
録音トラックを複製して同じセッティングで録音しなおす
レーン表示で同じトラックに複数のテイクを録る
テイクを聞きながら選ぶ
テイクを分割する
良いテイクをクリックして1つにまとめる
■シーン6:断れないから困る ピッチ修正とタイミング修正
・マイクを使った録音方法
新規にボーカル用トラックを作成し設定する
録音してみよう
・Pitch Correctを使ったオート編集
Scale Source
Formant
Correction
・VariAudioを使ったマニュアル編集
サンプルエディターを開く
VariAudioでピッチを解析する
ピッチクオンタイズ
手動でピッチを修正する
ピッチを平坦化
・AudioWarpを使ったタイミング補正
▲コラム:コードトラックとVariAudioを使った即席ハモリ法
▲コラム:外部音源も活かそう!
■シーン7:ミックスダウン大作戦!~ミックスとは自分の好みとの戦い
・ミックスの準備
・使っていないトラック/チャンネルを削除する
使っていないトラックをプロジェクトウィンドウで削除する
ミキサーウィンドウにあるMIDIチャンネルを隠す(非表示にする)
使っていないオーディオチャンネルをミキサーウィンドウで隠す(非表示にする)
・ミキサーの体裁を整える
チャンネルに名前を付ける
ウィンドウを整える
・プラグインのエフェクトをオフにする
VSTインストゥルメントHALION SONIC SEの場合
VSTエフェクト「VST Amp Rack」の場合
・チャンネルストリップを理解する
チャンネルストリップに搭載されているエフェクトの表示方法
ストリップ全体のプリセット
・ミキサーでの操作 ~まず大切なのは音量~
・コンプレッサー
コンプレッサーをボーカルのインサートに呼び出す
プリセットを選択する
コンプレッサーは3種類用意されている
・イコライザーをかける
イコライザーを呼び出す
プリセットを選択する
・定位を変える
・リバーブで総仕上げ
エフェクトのためのトラックを作成する
リバーブ「REVerence」を表示する
リバーブエフェクト「REVerence」の設定をおこなう
プリセットされている建物を選ぶ
センドを表示する
最後の仕上げのあとの仕上げ
・書き出し
▲コラム:Cubaseのエフェクト比較機能
■音楽制作のヒント
・マスタリング
簡易マスタリングは「イコライザー+リミッター」で
マスタリングまでの準備
必要なエフェクトをアサインする(EQとリミッターのアサイン)
リミッターの操作
イコライザーの操作
・Cubase上でボーカロイドを操作する「VOCALOID Editor For Cubase」 を使う
VEFCを起動する
ボーカロイドのデータを入力する
歌詞の入力
エフェクトをかける
・オートメーションの方法
オートメーションの実際
オートメーションではなくイベントの音量を調整する
・マルチチャンネルの書き出し
マルチチャンネルの書き出し手順
・ドラムのパーツを独立したトラックで鳴らす
トラックを複製してキック用、スネア用、そのほかのパーツ用にする
トラックで使用するデータ以外を削除する
HALION SONIC SEで、キック用、スネア用の音色を呼び出す
チャンネルを変更する
▲参考:Groove Agent SEを使ったパラアウト方法
■Cubase Pro 8 / 8.5付属のVSTインストゥルメント/エフェクト一覧
・VSTインストゥルメント
Groove Agent SE4
Loop Mash 2
Mystic
Padshop
Prologue
Retrologue 2
Spector
・VSTエフェクト
Delay
Distortion
Dynamics
EQ
Filter
Mastering
Modulation
Network
Other
Pitch Shift
Reverb
Spatial-Panner
Surround
Tools
索引
前書きなど
音楽雑誌の仕事で、プロのミュージシャンやエンジニア、マニピュレーターなどのクリエイターへインタビューすることがよくあります。「お使いのDAW(音楽制作ソフト)はなんですか?」と確認すると、以前ならいろいろなDAWの名前が挙がっていたのですが、ここ数年は「Cubase」という答えが圧倒的に多くなってきました。しかも、パソコンは「Windows」という、昔のDAW事情を知っている者にとっては信じられない答えもよく聞きます。さらに話をくわしく聞くと、Windowsパソコンを自分の音楽制作の形態に合わせて徹底的にカスタマイズし、Cubaseが快適に動くような状況を作っている、ということです。
またクリエイター達が口を揃えて言うのが「レコーディングスタジオに曲を持ち込む際に『マルチチャンネルの書き出し』がすごく役立っている。この機能が付いてから時間が節約できるようになった」ということです。このマルチチャンネルの書き出しについては、本書でもくわしく解説しています。
このような話を聞くと、現在のDAWのシェアナンバーワンがCubaseだ、と言われているのも納得がいきます。Mac/Windowsハイブリッド対応、というのもシェアの多さの要因かもしれませんが、プロのクリエーター達がCubaseの使い勝手の良さ、音の良さ、応用範囲の広さを実感して、実際の作品作りに使用しているという実績が人気を呼んでいるのだと思います。
本書では、Cubaseの基本的な設定や制作手順、音を作りこむ際の操作や使用するアイテムの基本的な操作方法、そしてクリエイター達から聞いた「ちょっとしたトピック」なども紹介しています。
特に初心者が知りたい「曲を作るとっかかり」、「やっておくと便利な設定」、「さっさと曲を仕上げるための知識」などもピックアップしました。
曲をどこから作るのか、それは人によって異なります。たとえば「ドラムから作る」という場合でも、そのドラム素材が「ループ」からなのか「MIDI」からなのか。または、「ギターから作る」という場合でも、実際にひらめいたフレーズを自分で弾くのか、コード進行に合わせてデータを作るのか、など千差万別です。
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本書では、一通りの曲作りの流れを紹介しつつ、録音/修正、MIDIデータ制作、編集など制作上考え得る状況も解説しています。
本書が皆さんの制作に少しでも貢献できることを心より願っております。
版元から一言
多くの方にご利用いただいた既刊『Cubase7実践音楽制作ガイド』を、Cubase 8及び8.5をもとに全面的に書き直したのが本書です。
Cubase(キューベース)といえば、パソコンで音楽制作をするソフトの代表選手。プロでもCubaseを使って音楽制作をしている人は大勢います。Windowsユーザー、Macユーザー問わず、ハイレベルなユーザーが長年使い続けているだけに、ソフトも高機能で難解な部分も多くなっています。
そこで、本書は、はじめてCubase 8/8.5を使う人を想定しています。それも、実際に音楽を作る課程に沿って書かれているので、本書の通りに作っていけば、まずは1曲完成するはずです。もちろん、使うと便利なハイレベル機能や最新の機能の活用方法もわかりやすく説明。「はじめて使う人からベテランまで対応」という副題通りの内容となっています。著者が実際の現場で音楽制作活動を行っているので、現実的なアドバイスが多い点も特長的です。
なお、本書は基本的にCubaseの最上位バージョン「Cubase Pro 8 / 8.5」を例に操作の手順を解説しています。とはいえ、Cubase Artist 8/8.5や、Elements 8、AI 8、LE 8でも共通した操作性なので本書は参考になるはずです。ただ、Cubase Pro 8/8.5独自の機能や搭載プラグインの違いにより、本書通りには操作ができない部分があるのでご注意ください。
※Cubase ArtistやElementsでも本書は使えるかというお問い合わせをよくいただきます。Cubase Artist 8/8.5、Cubase Elements 8/8.5は、オーディオトラックの作成やHALION SONIC SEなどのインストゥルメントトラックの作成方法など、共通した操作方法なので参考になると思われます。ただ、Cubase Pro 8/8.5とCubase Artist 8/8.5、Cubase Elements 8/8.5では「マルチチャンネルの書き出し」「ハーモニーボイスの作成」「VariAudio」などの機能が異なります。また搭載プラグインも違います。そのため、Cubase Artist 8/8.5、Cubase Elements 8/8.5では記述通りに操作ができない箇所もあります。そうしたCubase Pro 8/8.5とCubase Artist 8/8.5やCubase Elements 8/8.5とは差異がある点をご理解いただいていれば、Cubase Artist 8/8.5、Cubase Elements 8/8.5ユーザーの方にも本書を参考に基本操作等を習得していただけると思います。
上記内容は本書刊行時のものです。