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宗教のレトリック
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年12月
- 書店発売日
- 2012年12月5日
- 登録日
- 2012年11月15日
- 最終更新日
- 2021年7月2日
書評掲載情報
2013-02-03 |
朝日新聞
評者: 鷲田清一(大谷大学教授・哲学) |
2013-01-27 |
日本経済新聞
評者: 橋爪大三郎(東京工業大学教授) |
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紹介
真実か、騙りか―。 10のレトリック(提喩・隠喩・諷喩・換喩・転喩・直喩・誇張・列叙・対比・逆説⇒爆笑の事例満載!)で、宗教の本質と構造を浮かび上がらせる。
「レトリック(=人間の言葉の技法)から宗教を見るということは、宗教というカミサマの息のかかった空間を、どこまでもどこまでも人間の視点から見ていくことなのだ」(著者・中村圭志)
目次
序 章 宗教をレトリックから見る
宗教と世俗を結ぶもの 書を捨てて街へ出る前に 10のレトリック技法
第1章本質を見る――開祖の呼び名[提喩]
「ブッダ」という呼び名 提喩とは何か――「帆」と「のっぽ」 「ブッダ」のオーラ イエスがキリストになるまで 「本質化」の天才たち 幼稚園と教会の共通点 俗人がジャンプするために
第2章類似を語る 1――呪術の世界[隠喩類・換喩]
提喩――「本質」に目をつける 隠喩――類似の詩学 呪術のレトリック 呪術の世界観 予言と占い――情報型の呪術 諷喩――寓話の世界 歌は世につれ、世は歌につれ
第3章類似を語る 2――因果の物語[隠喩類]
天国と地獄 生前の報いと死後の報い 訓話の3タイプ キャラクターの単純化 説教の3パターン――命令、ナニワブシ、ダンディズム
第4章類似を語る 3――超越のビジョン[隠喩類]
「超」か「チョー」か 「目からうろこ」の由来 家出息子と放蕩息子 子のモチーフのサンドイッチ構造 釈迦の重大発表 家出息子のイデオロギー 放蕩息子のイデオロギー
第5章隣接を示す――神霊の介入[換喩類]
神殿と聖地のフェティシズム 換喩とは何か 体験と教養が肝要 本質は問わない 転喩――過去の痕跡と未来の予兆 ソクラテスはなぜ死んだか 因果思考を剪断する
第6章境界に立つ――問答のプロトコル[直喩]
直喩――レトリックランドの正面ゲート 異世界へ招くプロトコル 問答――かけあい漫才のプロトコル カスタネダの「ドン・ファン」 他人に成り代わる
第7章強調する 1――生命の発現[誇張]
何のための誇張 預言者日蓮、火の玉を呼ぶ アートとしての誇張 造形物の誇張と陳腐化 功利的な自己宣伝か、生命の自己拡張か
第8章強調する 2――煩瑣の密度[列叙]
言葉の過剰な累積 仏典の過剰な繰り返しと列挙 網羅と要約 漸層的な異次元突入
第9章強調する 3――二元性の強調[対比]
論語は対句の宝庫 対句で説教 パスカルの戦闘的対比 二元論、中間項、引き分け 村上春樹の「鏡」の対比 文化のカタチとしての媒介項
第10章 視点をずらす――超越の呪縛[逆説]
反語から逆説へ 神の愚かさとは なぜ悪人から往生するのか 二分法の限りなき転換 逆説の究極は世俗化?
終 章 何のためのレトリック
カミサマとレトリックの競争 レトリックは社会を変えうるか レトリックから現実へ
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。