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老人の取扱説明書
- 書店発売日
- 2017年9月7日
- 登録日
- 2017年6月29日
- 最終更新日
- 2017年8月22日
書評掲載情報
2017-11-12 |
読売新聞
朝刊 評者: 東えりか(書評家) |
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紹介
老人の困った行動に対して、
・周囲はどうすればいいのか
・老人本人は何をすればいいのか
を突き詰めて1冊にまとめました。
どれも簡単で、すぐに実行に移せる方法です。
「同じ話を何度もする」
「せっかく作った料理に、醤油やソースをドボドボとかける」
「赤信号でも平気で渡る」
…、
高齢者にこんな行動をされて困ったことはありませんか?
老いた親をはじめ、周囲の高齢者に対して、です。
すると、こう考えると思います。
「認知症でボケがはじまったから」
「価値観が古く、新しいことを受け入れない頑固者だから」
「若い人へのひがみが多くて、性格が悪くなっているから」
確かにこういった可能性もありますが、
ほとんどは全然別の原因により、困った行動を起こしているのです。
しかも、これらの原因は、老化することで誰でも遭遇してしまいます。
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本書は、老化とはどういった現象なのかを医学的に明らかにし、
実際に高齢者にどう接すればいいのか、
そして、高齢者本人はどういう行動を起こせばいいのかを解説しています。
現役の医師であり医学博士の著者・平松類先生が、
診療で10万人以上の高齢者と接してきた経験に加え、
国内外の膨大な医学論文やデータを読みあさって得た知識を総動員してまとめました。
従来のこういった本といえば、認知症や老人の心理にとどまるものがほとんどでしたが、
体の細部にまで踏み込んだのは、本書がはじめてです。
例えば、「せっかく作った料理に、醤油やソースをドボドボとかける」
というのも老人のよくある困った行動ですが、
「姑が嫁に対して、『あなたの作った料理なんて、食べられたものではないわ』
と、いじわるをしている」と思われがちですが、
実際は全然違います。
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本書は、主に次の方々に向けて書かれています。
1、老いた親など、困った行動をする高齢者が身近にいる方
2、高齢者全般、高齢者に近い将来になる方
3、高齢者と接することが多い介護施設の職員や医療関係者など
高齢者も周りの方も、本書で高齢者の体の特性(原因)と解決策を知ることで、
イライラすることが減り、
高齢者本人は卑屈になることが激減します。
本書を通じて、少しでも快適に皆さんが生活できるようになりましたら、
これに勝る幸せはございません。
目次
【第1章】人の困った行動3大ド定番
・同じ話を何度もする。過去を美化して話すことも多い
・突然、「うるさい!」と怒鳴る。でも、本人たちは大声で話す
・都合の悪いことは聞こえないふりをする
【第2章】いじわる
・「私なんて、いても邪魔でしょ?」など、ネガティブな発言ばかりする
・せっかくつくってあげた料理に醤油やソースをドボドボとかける
・無口で不愛想。こちらが真剣に話を聞こうとすると、かえって口を閉ざす
・「あれ」「これ」「それ」が異様に多くて、説明がわかりにくい
【第3章】周りが大迷惑
・赤信号でも平気で渡る
・約束したのに「そんなこと言ったっけ?」と言う
・指摘はできないが、口がそこそこ臭い
【第4章】見ていて怖い、心配…
・自分の家の中など、「えっ、そこで!?」と思うような場所でよく転ぶ
・お金がないという割に無駄遣いが激しい
・「悪い病気じゃないのか…?」と思うくらい食べない
・命の危険を感じるほどむせる。痰を吐いてばかりいる
・その時間はまだ夜じゃないの?というほど早起き
・そんなに出るの?と不思議に思うくらいトイレが異常に近い
上記内容は本書刊行時のものです。