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デンマークの教育を支える「声の文化」 児玉珠美(著/文) - 新評論
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デンマークの教育を支える「声の文化」 (デンマークノキョウイクヲササエルコエノブンカ) オラリティに根ざした教育理念 (オラリティニネザシタキョウイクリネン)

教育
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発行:新評論
A5判
224ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7948-1053-3   COPY
ISBN 13
9784794810533   COPY
ISBN 10h
4-7948-1053-9   COPY
ISBN 10
4794810539   COPY
出版者記号
7948   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年11月5日
最終更新日
2016年11月17日
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紹介

デンマークと言えば、何をイメージされるだろうか。アンデルセン、バイキング、レゴ、福祉、水力発電などに加え、近年ではデザインやICT(情報通信技術)の分野で先端を行くことでも知られる。直近では、二〇一六年の国連「世界幸福度調査」で一位となったことで注目されている。本書は、この「世界で最も幸福な国」の教育を支えてきたものは何かについて、歴史的教育理念と教育現場の視察をもとに考察したものである。
 デンマークが現在のような国になった背景には、二〇〇年前のある人物が大きく影響を与えている。牧師であり、哲学者、教育者、そして政治家でもあったN・F・S・グルントヴィだ。グルントヴィはデンマークを愛し、国民の幸福を願い、「生きた言葉による対話と相互作用」という理念を唱えた。その理念が、今日の教育現場にもオラリティ(声の文化)として息づいていると考えられる。オラリティはリテラシー(活字の文化)に対する概念で、想像力や共同性に大きく影響すると言われている。
 本書では、このグルントヴィの理念を基礎としたデンマークの「声の文化」について、できるだけ分かりやすく記述した。そして、それが教育理念としてどのように具現化しているかを、現地の学校における授業の様子や関係者へのインタビューを交えて紹介する。現場の雰囲気を伝える写真もできるだけ多く掲載した。
 国際競争のなかで教育改革を続け、「世界一幸福な国」になったデンマークだが、慢心はない。大人たちは子どもたちの幸福のために何が必要か、常に真剣に問い続けている。その核心には、オラリティ文化における「生きた言葉での対話」があるのだ。読み終えて、「日本でもこういう教育ができるはずだ!」という思いを持っていただければ幸いである。(こだま・たまみ)

著者プロフィール

児玉珠美  (コダマタマミ)  (著/文

同志社大学文学部卒業後、中学・高校の国語科教員を経て歌手活動。2008年パリ国立高等音楽院研修後、デンマークの教育研究を始める。早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程満期終了退学。現在、名古屋女子大学短期大学部保育学科専任講師。

上記内容は本書刊行時のものです。