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泊園書院の明治維新
政策者と企業家たち
発行:清文堂出版
A5判
330ページ
定価
7,800円+税
- 書店発売日
- 2018年3月31日
- 登録日
- 2018年3月9日
- 最終更新日
- 2018年3月28日
紹介
日本の漢学塾は文明開化に押されて閉じられるのが普通だが、なぜ泊園書院は昭和まで存続し、日本の近代的発展をリードする企業家をはじめ多くの著名人を生んだのであろうか。〈思想家〉の視点のみならず〈政策者〉や〈実務家〉というあたらしい視点により儒学・漢学のあり方を解明するとともに、多田海庵、雨森精斎、安達清風、本多政以、尾中郁太、古谷熊三、永田仁助らをとりあげることから、「東アジアの伝統」と「西洋近代」の問題について再考を促す。
目次
序にかえて――漢学と近代と泊園書院…………吾妻重二
序論 大阪漢学と明治維新 ―東アジアの視座からの問い―
第Ⅰ部 近世の〈政策者〉たち
第一章 多田海庵の海防意識 ―幕末の〈実務家〉としての儒者の一事例―
第二章 多田海庵の政教構想 ―諸教折衷とそれを支える「三徳」観―
第三章 雨森精斎の政治実践 ―幕末維新の〈実務家〉としての儒者の一事例―
第四章 安達清風の学術交流と開拓事業 ―泊園塾・昌平黌出身者の実践的軌跡―
補章 山田孝堂の学術と実践 ―幕末の懐徳堂・泊園塾と維新の〈実務家〉―
第Ⅱ部 近代の〈企業家〉たち
第一章 男爵本多政以の思想と事業 ―泊園学と禅宗―
第二章 山口県佐波郡における泊園書院出身者の事業活動の一考察 ―実業家尾中郁太・古谷熊三を中心に―
第三章 永田仁助の経済倫理 ―天人未分と武士道の精神―
補章1 泊園書院の教育と明治・大正期の実業家
補章2 藤澤南岳の世界認識に関する考察 ―正徳・公平・天人の諸概念を中心に―
結論 泊園書院の人々による変革と儒教 ―近世・近代を生きた〈実務家〉たちの実践的軌跡―
上記内容は本書刊行時のものです。