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出版者情報
マイコンによるディジタル制御電源の設計 (グリーン・エレクトロニクスNo.12)
多様化を深める電源仕様に柔軟に対応しつつ高効率化を図る
- 書店発売日
- 2013年8月3日
- 登録日
- 2015年8月13日
- 最終更新日
- 2015年8月13日
紹介
電源回路をはじめとするパワー・エレクトロニクスでは,入出力の電圧/電流を検出し,電力変換回路を適切に制御することによって,最終的に必要とする出力を得ます.この際に,いわゆるフィードバック制御が行われます.従来では,この部分には専用のアナログ制御ICが使われることが多かったのですが,昨今では,汎用マイコンやDSP,ディジタル制御電源用のプロセッサなどを使用してダイレクトにディジタル制御する事例が増えてきました.高効率化や小型化だけでなく,きめの細かい制御や複雑な電力変換が求められてきているからです.
おもにマイクロプロセッサを応用したディジタル制御電源の設計技法を解説します.今後,パワー・エレクトロニクス装置ではマイコン制御が必須となり,アナログ制御では実現が不可能という場面が増えてきます.ぜひディジタル制御電源にチャレンジし,高機能で小型/高効率なパワー・エレクトロニクス回路を実現しましょう.
目次
マイコンによる電源制御に何を期待するべきか…
第1章 ディジタル制御電源の必要性
アナログ制御とディジタル制御の違い
アナログ制御電源とディジタル制御電源で有利なことと無理なこと
ディジタル制御でコストダウンや小型化は実現できるか
専用機能で高速かつ理想的な電源を実現する
第2章 ディジタル電源制御に使えるマイコンの機能と特徴
ディジタル電源に必要なマイコン機能
多様なセットに対応するディジタル電源用マイコン
UPS/パワー・コンディショナに最適なRX62T/RX62G
照明/小型電源に最適なRL78/I1A
開発をサポートするソリューション
ディジタル制御電源で使用できる
第3章 パワー・デバイスと周辺アナログ回路
パワー・デバイス
パワー・デバイスの種類
新素材半導体デバイス
周辺アナログ回路の基本の基本
安定性の評価と位相補償のディジタル制御
第4章 初心者のためのフィードバック制御
フィードバック制御について
制御工学の基礎知識
フィードバック制御の周波数特性の評価
マイコンで発生する制御の遅れ
位相進み/遅れ補償器のディジタル制御設計
その他の制御性能を改善する手段
統合開発環境CubeSuite+とオンチップ・デバッギング・エミュレータE1
第5章 ディジタル制御電源に最適なソフトウェア開発環境
マイコン開発に必要な工程やツール
プログラム開発の流れ
ディジタル電源開発をサポートするルネサス開発環境
CubeSuite+とE1を組み合わせた開発手法
E1を使用してデバッグを行う
ディジタル電源開発で注意すべきこと
RX62Gグループを使った
第6章 ディジタル制御スイッチング電源の開発事例
ディジタル電源制御用マイコンRX62G
RXマイコンを用いた連続シングルPFC回路の設計と試作
フェーズ・シフト・フル・ブリッジZVS電源の設計と試作
ディジタル機器/システムに及ぼす影響とその対策
EMCの考えかたと基礎技術
ディジタル化のメリットと課題
EMCに対する基本的な考えかた
グラウンド技術
シグナル・インテグリティ技術
消費電力1W以上のLED電球は電気用品安全法の規制対象
LED照明機器のEMI測定技術
規格の背景と要求試験項目
ラージ・ループ・アンテナによる低周波磁界強度試験
電源線伝導雑音試験
放射電界強度試験の実測値と考察
EMI測定を高速化する
今後の展望と検討課題
上記内容は本書刊行時のものです。