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行動を起こし、持続する力
モチベーションの心理学
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年12月
- 書店発売日
- 2011年12月15日
- 登録日
- 2012年4月12日
- 最終更新日
- 2012年5月22日
紹介
◆ほめれば、やる気が起こる?◆
「褒美をもらうとモチベーションが高まる」「子どもはたくさん褒めて伸ばせ」「レベルの高い学校に行ったほうが学習意欲が高まる」「悲観的に考えると失敗する」「要は意識の持ち方次第だ」・・・ どれも、一般的に信じられている常識です。でも、心理学の世界では、このようなモチベーションの考え方を覆す知見が、次々と発見されています。その発見とは? モチベーションを高めるとうたう自己啓発本はたくさんありますが、心理学の知見をきちんと踏まえた一般書は、意外にもほとんどありません。新しい心理学の成果をわかりやすく理解できる待望の一冊です。ロングセラー『人を伸ばす力』と併せての展示をお願いいたします。著者は筑波大学准教授。
目次
行動を起こし、持続する力―目次
第1章 モチベーションとは
時代によって異なるモチベーションの源泉
モチベーションを生み出す生理的動因 ─ ホメオスタシスの考え
感覚遮断の実験
パズルを楽しむサルたち
さまざまな内発的動機づけ
2つ目のモチベーション ─ アメとムチによるモチベーション
第2章 アメとムチの隠された代償
20年の時を経て
アメを与えるとモチベーションが下がる!?
思いがけず与えられる報酬ならば大丈夫
インドでの実験
報酬が創造力に与える影響
ムチを用いてもうまくいかない
第3章 ほめることは効果的?
ほめれば伸びる?
「ほめるとモチベーションが高まる」という考え方
「ほめるとモチベーションが下がる」という考え方
ほめることによってモチベーションやパフォーマンスが低下する理由
ほめ方次第でモチベーションが異なる
相手をコントロールするほめ方、自己コントロール感を高めるほめ方
第4章 自律性とモチベーション ─ 自己決定理論
「内発的動機づけ」概念の再発見
自己決定理論
内発的動機づけと外発的動機づけ
外発的動機づけのなかでの好ましい動機づけ
内在化を促進するために
第5章 小さな池の大きな魚効果
学校の学業レベルと有能感
「小さな池の大きな魚効果」に関する心理学の研究
「小さな池の大きな魚効果」の長期的影響
英雄の力をかりる栄光浴
自分の能力に見あった集団に所属することの効果
「小さな池の大きな魚効果」から言えること
第6章 人との比較の中で形成されるモチベーション ─ カギとなるのは有能感
まわりの中で育まれるモチベーション
スポーツ選手は「春生まれ(4~6月生まれ)」が有利?
期待するとその通りになる?
優れた他者や劣った他者がまわりにいると
意図的に行われる他者との比較
ポジティブな有能感を保つために
第7章 悲観的に考えると成功する? ─ ネガティブ思考のポジティブなパワー
楽観主義は成功のもと?
悲観的に考えてもその通りにならない?
悲観的に考えることで成功する防衛的悲観主義者
悲観的に考えるとなぜ成功するのか ─ 1つ目のポイント
防衛的悲観主義は「言い訳」とは違う
悲観的に考えるとなぜ成功するのか ─ 2つ目のポイント
悲観的なままだとうまくいく(楽観的になるとうまくいかない)
ポジティブだとうまくいかない
人それぞれの心理的戦略
さいごに ─ あなたは防衛的悲観主義者? それとも楽観主義者?
第8章 無気力への分かれ道 ─ 原因帰属
無気力 ─ モチベーションがわかない状態
何もしなくなった犬たち
学習性無力感の実験
人間を対象にした実験
無気力状態におちいりやすい人とそうでない人
不幸な出来事をどう自分に説明するか─原因帰属
改訂版学習性無力感理論
あなたの説明スタイルは?
無気力にならないために
第9章 モチベーションも目標次第
目標とモチベーション
目標を設定する
効果的な目標設定
2つの異なる目標とモチベーション
知能に対する考え方と2つの目標
良い成績がとりたくて勉強するのがなぜ悪い?
接近─回避の次元
第10章 無意識とモチベーション
人間の行動は原則的に自動的に生じる
自動性研究の実験の手続き
無意識に生じる感情や行動
無意識的に目標を追求する!?
ついにはモチベーションやパフォーマンスまで
状況や個人によって異なる自動性の影響
まとめに代えて
文献 (5)
索引 (1)
装幀=難波園子
上記内容は本書刊行時のものです。