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ニュータウンの社会史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年11月
- 書店発売日
- 2017年11月28日
- 登録日
- 2017年9月13日
- 最終更新日
- 2022年6月15日
書評掲載情報
2018-01-21 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 森彰英(ジャーナリスト) |
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重版情報
3刷 | 出来予定日: 2022-06-20 |
2刷 | 出来予定日: 2019-02-07 |
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細く長く読まれ続け、おかげさまで3刷出来です。 高度経済成長期に誕生したニュータウンは、ある意味日本における地域社会の歩みが最もわかりやすく表れるものの一つと言えます。ニュータウンから読み解く戦後日本の姿とは。ぜひごらんください。 |
紹介
高度経済成長期、「理想」や「夢」と結び付いて人びとの「憧れ」とともに注目を集めたニュータウン。50年を経て、現在は少子・高齢化や施設の老朽化の波が押し寄せている。日本最大規模の多摩ニュータウンを中心にその軌跡をたどり、地域社会の変貌を描き出す。
目次
まえがき
第1章 病理と郊外──社会の「鏡」としてのニュータウン
1 なぜ、いまニュータウンか
2 ニュータウンの「病理」
3 ニュータウンとは何か
4 「社会史」としてのニュータウン
第2章 開発と葛藤──多摩ニュータウンの成立と地域社会
1 多摩ニュータウン計画の成立過程
2 開発をめぐる地域社会の葛藤
3 地域社会での開発の受容過程
4 開発による地域産業の変容
5 開発と農業の共存をめぐる運動
第3章 実験と抵抗──多摩ニュータウンという「実験都市」
1 陸の孤島と実験都市
2 都市計画の実験
3 住宅の実験
4 “初期不良”に抗する「暮らしの実験」
第4章 移動と定住──ニュータウンの住環境
1 「住宅双六」と居住地移動
2 “住みやすい”のに“住みにくい”
3 居住空間の快適化
4 「住宅双六」というゲームの終焉
第5章 断絶と継承──歴史をつなぐ語りの実践
1 開発前/開発後の感覚的な断絶
2 挫折の語り/武勇伝の語り
3 歴史を仲立ちとした地域社会の再編
4 呼び起こされる「古層」
5 歴史としての「新層」
参考文献一覧
あとがき
版元から一言
高度経済成長期に誕生したニュータウンは、新しいライフスタイルとして「あこがれ」の的になった。丘陵を切り開いて建設した東京・多摩ニュータウンや大阪・千里ニュータウンが代表する集合住宅は、都会で就職した地方出身者には誇らしい住空間だった。それとともに、私鉄は都心と直結することで交通網を整備した。2DK・3DKという間取りを生んだ住宅政策の原点でもある。
しかし、現在、日本各地のニュータウンで深刻な問題になっているのが、居住者の高齢化である。これは、同時期に同年代層が大量に入居し、また定住志向が強かったため、居住人口の中心年齢が固定化されたまま一気に押し上げられたためだ。
さらに、少子化に伴う学校の統廃合問題、建物の老朽化と建て替え問題、商店街の衰退など、現在のニュータウンではさまざまな問題が同時並行的に発生している。
もてはやされた時期から少子・高齢化が急速に進んでその対応策に苦慮している現在までの50年間をたどって、日本の縮図であるニュータウンを通じて社会の変貌を描き出す。
上記内容は本書刊行時のものです。