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「リンゴの唄」の真実 永嶺 重敏(著) - 青弓社
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「リンゴの唄」の真実 (リンゴノウタノシンジツ) 戦後初めての流行歌を追う (センゴハジメテノリュウコウカヲオウ)

歴史・地理
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ16mm
重さ 350g
196ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7872-2079-0   COPY
ISBN 13
9784787220790   COPY
ISBN 10h
4-7872-2079-9   COPY
ISBN 10
4787220799   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年10月
書店発売日
登録日
2018年9月11日
最終更新日
2020年6月15日
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書評掲載情報

2022-08-20 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 栗原裕一郎(評論家)
2018-12-01 朝日新聞  朝刊
評者: 寺尾紗穂(音楽家、エッセイスト)
2018-10-20 日本経済新聞  朝刊
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紹介

並木路子が歌う「リンゴの唄」は、敗戦の年に映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した。「敗戦後の人々を勇気づけた」とされるこの曲がどのようにして誕生し、人々はどこで聴き、日記にどう書き、どうやって歌ったのか――。「歌と時代」を描き出す。

目次

凡例

はじめに

第1章 戦後初の音楽映画『そよかぜ』と並木路子
 1 八月十五日と文化的真空状態
 2 「戦争の歌」の呪縛
 3 「歌を忘れたカナリヤ」
 4 日本芸能社による「新流行歌の大衆審査」
 5 「ムシズ」が走る映画『そよかぜ』
 6 『そよかぜ』のストーリー
 7 戦争映画と敵性音楽の呪縛
 8 「リンゴの唄」は挿入歌?
 9 映画『そよかぜ』は一カ月で撮影された
 10 並木路子「リンゴ娘」に抜擢

第2章 「リンゴの唄」の誕生と反響
 1 「リンゴの唄」の曲は汽車のなかで書かれた
 2 歌詞を書いたのは戦時中?
 3 東京での封切り興行は二週間だけ
 4 地方での上映はさらに少ない
 5 とりえは「リンゴの唄」のリズムだけ
 6 高見順も「全くひどいもの」
 7 『そよかぜ』は本当にGHQの検閲第一号か
 8 音楽映画が相次ぐ

第3章 「リンゴの唄」、ラジオで人気沸騰する
 1 新聞のラジオ欄と並木路子
 2 並木路子のラジオ出演履歴
 3 並木路子の回想
 4 『砕かれた神』の衝撃
 5 『洋楽放送記録』と『放送番組確定表』という資料
 6 「リンゴの唄」の放送形態の多様性
 7 ほかの歌手も「リンゴの唄」を歌う
 8 並木路子のラジオデビュー
 9 『映画スターの午後』の解説者として
 10 歌手としての並木のラジオデビュー
 11 初めてラジオで「リンゴの唄」を歌う
 12 『希望音楽会』に「リンゴの唄」の希望殺到
 13 『希望音楽会』への出演
 14 『紅白音楽試合』で「リンゴの唄」を歌う
 15 古川ロッパの日記
 16 終戦の年の「歌いくらべ」

第4章 レコードによる流行の本格化
 1 終戦後のレコード界の苦境
 2 「リンゴの唄」はB面?
 3 レコードも圧倒的売れ行き
 4 レコードによる流行の増幅作用
 5 一九四六年の「リンゴの唄」放送
 6 ラジオの「ながら聴取」による流行拡大
 7 実演でリンゴ投げのパフォーマンス
 8 並木路子というスターの誕生

第5章 「リンゴの唄」を歌う国民
 1 駅や学校で歌う
 2 終戦後のラジオの新番組
 3 『のど自慢』で最も多く歌われる
 4 進駐軍と「アップルソング」
 5 復員船で看護婦たちが合唱する
 6 捕虜収容キャンプで兵士たちが大合唱する
 7 引き揚げ船で船員たちが歌う
 8 終戦と帰国をことほぐ歌
 9 引き揚げ歌の伝統と「赤化」

参考文献

付録1 『そよかぜ』概要と挿入歌
付録2 『洋楽放送記録』『放送番組確定表』補遺

あとがき

版元から一言

並木路子が歌う「リンゴの唄」は敗戦後の日本の心象風景を象徴する歌として「敗戦後の人々を勇気づけた歌」「焼け跡のBGM」として扱われている。

しかし、この曲の作詞・作曲の成立過程、映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した社会的な背景、人々がどんな思いで歌ったのか、などの実態については不明のままだ。

作家や文化人は「リンゴの唄」をどこで聞いたのか、引き揚げ船ではどうやって歌っていたのか、無名の人々の日記にはどう書かれていたのか――NHKの番組履歴も詳細に検証して、「歌と時代」を描き出す。

著者プロフィール

永嶺 重敏  (ナガミネ シゲトシ)  (

1955年、鹿児島県生まれ。九州大学文学部卒業、出版文化・大衆文化研究者。日本出版学会、日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会、日本ポピュラー音楽学会会員。著書に『オッペケペー節と明治』(文藝春秋)、『流行歌の誕生――「カチューシャの唄」とその時代』(吉川弘文館)、『東大生はどんな本を読んできたか――本郷・駒場の読書生活130年』(平凡社)、『怪盗ジゴマと活動写真の時代』(新潮社、内川芳美記念マス・コミュニケーション学会賞)など。

上記内容は本書刊行時のものです。