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マンガでよくわかる パートさんを集める技術
- 初版年月日
- 2018年10月30日
- 書店発売日
- 2018年11月1日
- 登録日
- 2018年10月1日
- 最終更新日
- 2018年11月8日
紹介
「求人を出しても応募がさっぱり来ない」
「せっかく入ったのにすぐ辞めてしまう」
この本はこんな悩みを抱えている店長を応援するため、
「応募の増やし方」「すぐに辞められない育て方」という
即効性が高い人材確保の対策について書かれています。
目からウロコが落ちるような採用・育成のポイント、
具体的なノウハウが満載で、お店ですぐに使える内容です。
人手不足に悩む店長が主人公のマンガに沿って
解説していくので、読みやすく、グッと理解が深まります。
<目次>
序章 パート・アルバイトさんってどうしてこんなに扱いにくいの?!
解説 パート・アルバイトさんが働く動機を理解することが一丁目一番地
◆時間の融通が利くことが第一
◆本業最優先であることを理解する
第1章 人手不足でへとへと… この状況からの脱出法はありますか?
解説 人手不足対策は「辞める」を減らして、「入る」を増やす
◆人に困っていない会社はどこが違うのか
◆組織の新陳代謝も欠かせない
第2章 求人の応募を増やす技術1「誰を狙うか」
解説 応募が増える高確率の狙い目は「ママ」「シニア」「外国人」
◆どうしてこんなに応募がないのか
◆いったい誰を狙えば応募してくれるのか
◆働きやすい環境づくりも大切に
第3章 求人の応募を増やす技術2「何を書くか」
解説 仕事探し中のみんなが気にする「あれ」を工夫する
◆短期・短時間・空き時間を有効に使いたい人たち
◆どんな求人を打ち出せばいいの?
実例 ビフォー・アフター 物流センター・倉庫関係業界の例/長時間営業の小売店の例/飲食店の例
第4章 求人の応募を増やす技術3「どこに出すか」
解説 いつまでも同じところに出し続けますか? 多角的求人のやり方
◆まず身近なところから当たってみる
◆地域のつながりも最大限生かす
実例 店内での多角的求人法
第5章 せっかく採用したのに数日で辞めるってどういうことですか?!
解説 サクッと辞めないように「人の不安」と「仕事の不安」に手を打つ
◆新人の即辞めを導く「2大不安」
◆不安を取り除く即辞め防止「3つの対策」
第6章 即辞め防止対策1「教える先輩パートさんは誰がいい?」
解説 教える先輩は「お人柄」重視で選びたい
◆どんな人が教えるのに向いているのか
◆先輩パートの「3つの役割」
第7章 即辞め防止対策2「人によって言うことが違うのを何とかしなくては」
解説 マニュアルやハンドブックで基本的な足並みを揃える
◆実践に役立つ「オペレーションマニュアル」
◆約束事を共有する「入社時ハンドブック(ハウスルール)」
第8章 即辞め防止対策3 どんなふうに教えたらいいんですか?
解説 新人さんがワクワクしながら、最速で自信を付ける楽しい教え方をしよう
◆トレーニングの4ステップを身に着ける
◆よく見掛ける「NG」な教え方
◆教え方の6つのポイントをマスターする
◆教えることを「仕組み」として整える
◆入社1日目は店のルールを確認する
第9章 即辞め防止対策4 人間関係が微妙なんですが…
解説 人間関係を平和に保つ工夫はできる
◆接し方を変えて人間関係をよくする
◆相手を安心させて人間関係をよくする
最終章 「期待し・教え任せて・ありがとう」「これでやっと落ち着くのだろうか?」
「期待し・教え任せて・ありがとう」このサイクルを回したい
目次
はじめに
序章 パート・アルバイトさんってどうしてこんなに扱いにくいの?!
解説 パート・アルバイトさんが働く動機を理解することが一丁目一番地
◆時間の融通が利くことが第一
◆本業最優先であることを理解する
第1章 人手不足でへとへと… この状況からの脱出法はありますか?
解説 人手不足対策は「辞める」を減らして、「入る」を増やす
◆人に困っていない会社はどこが違うのか
◆組織の新陳代謝も欠かせない
第2章 応募を増やす技術1「誰を狙えばいいのか」
解説 応募が増える高確率の狙い目は「ママ」「シニア」「外国人」
◆どうしてこんなに応募がないのか
◆いったい誰を狙えば応募してくれるのか
◆働きやすい環境づくりも大切に
第3章 応募を増やす技術2「何を書けばいいのか」
解説 仕事を探しているみんなが気にする「あれ」
◆短期・短時間・空き時間を有効に使いたい人たち
◆どんな求人を打ち出せばいいの?
実例 ビフォー・アフター 物流センター・倉庫関係業界の例/長時間営業の小売店の例/飲食店の例
第4章 応募を増やす技術3「どこに出せばいいのか」
解説 いつまでも同じところに出し続けますか?「多角的求人」のススメ
◆まず身近なところから当たってみる
◆地域のつながりも最大限生かす
実例 店内での多角的求人法
第5章 せっかく採用したのに数日で辞めるってどうして?!
解説 サクッと辞めないように「人の不安」と「仕事」の不安に手を打つ
◆新人の即辞めを導く「2大不安」
◆不安を取り除く即辞め防止「3つの対策」
第6章 即辞め対策1「教える先輩パートさんは誰がいい?」
解説 教える先輩パートさんは「お人柄」を第一で選びたい
◆どんな人が教えるのに向いているのか
◆先輩パートの「3つの役割」
第7章 即辞め対策2「人によって言うことが違うのを何とかする」
解説 マニュアルやハンドブックで基本的な足並みを揃える
◆実践に役立つ「オペレーションマニュアル」
◆約束事を共有する「入社時ハンドブック(ハウスルール)」
第8章 即辞め対策3 どんなふうに教えたらいいんですか?
解説 ワクワクしながら、最速で自信を付けさせる教え方
◆トレーニングの4ステップを身に着ける
◆よく見掛ける「NG」な教え方
◆教え方の6つのポイントをマスターする
◆教えることを「仕組み」として整える
◆入社1日目は店のルールを確認する
第9章 即辞め対策4 人間関係が微妙なんですが…
解説 パートさんの人間関係を「平和」に保つ工夫
◆接し方を変えて人間関係をよくする
◆相手を安心させて人間関係をよくする
最終章 「期待し・教えて・ありがとう」このサイクルを回していく
おわりに
前書きなど
「求人を出しても応募がさっぱり来ない」
「せっかく入ったのにすぐ辞めてしまう」
この本はこんな悩みを抱えている店長を応援するため、「応募の増やし方」「すぐに辞められない育て方」という、即効性が高い人材確保の対策について書きました。
「うちは地方で人口が減っているから来ない」
「うちは人気がない職種だからダメだ」
「近所の大型モールが高い時給で募集しているからうちは不利だ」
本当にそれが原因で応募がないのでしょうか。私の答えはノーです。
私は日本で最も人口が少ない2つの県で小売チェーンのお手伝いをしてきました。あるお店では、卒業を機に辞める大学生の欠員補充の求人に取り組んでいましたが、4カ月間、電話が一本もありませんでした。
そこでやり方を変えてもらったら、1カ月で20名の応募がありました。工夫をすればどんな地方でもチャンスがあることが分かりました。また、激戦区の首都圏でも求人方法を変えて新店の応募が10倍に増えたお店もあります。
働き方改革が話題になる中、「非正規という言葉を日本からなくす」という発表が国からありました。働き手の生活の不安定さを思えば「非正規」ではない方がよいでしょう。
しかし、生活の合間を縫って、「短時間・少日数」の限られた時間だけ働きたいニーズは確実にあります。みんなが正社員でフルタイム働きたいわけではないのです。
雇用する側もしかりです。全員を毎日、フルタイムで雇うわけではないのです。私はそんな「短時間・少日数」の働き手である、パート・アルバイトさんを大切にして、業績を伸ばしたい会社を応援しています。
というのも、私は学生時代から通算20を超えるアルバイトをしてきました。コンビニ、ラーメン店、料亭、学習塾、家庭教師、プロレス会場の保安兼盛り上げ要員、歯科助手、弁当工場、製造業事務、公園アトラクションなどなど。
その中で実感したことは、パート・アルバイトさんには意欲や可能性があることでした。とくに、「作業を改善する意欲と能力」それと「新しい仕事を教わってやってみたいという学ぶ意欲」、これは案外あるのです。
でも残念ながら、多くのパート・アルバイトが働く現場では、その上司や経営者がこのことを知らないのです。いやひょっとしたら知っているかもしれませんが、パート・アルバイトさんには、
「こっちが決めた単純作業をいろいろ言わずに黙々やってもらいたい」
「おとなしくシフトを埋めてくれたらそれで十分だ」
「作業改善など余計なことに口を挟まないで欲しい」
という態度を経営者が露骨に見せる職場もあります。逆に、
「パートさんには高い賃金を支払っていないので、いろいろこれ以上期待するのは申し訳なくてできない」
という経営者もいらっしゃいます。そして同じく残念なことに、
「決められた時間、決められた仕事をこなし、できるだけ労力を節約して時間を稼ぎ、その分、時給はしっかりもらいます」
という低空飛行なパートさんも少なくないのです。
だから、
経営者は→パート・アルバイトさんに期待せず、いろいろ教えず、任せず、ねぎらわない。
パート・アルバイトさんは→前向きな(余計な)ことは、やったり考えたりせず、省力な働き方をする。
何でしょう、この非生産的な壁。同じ時間働いているのに、お互いに「与える精神」が乏しく、生み出される結果も乏しい。
私はこの、パート・アルバイトさんと店長、経営者の間にある見えない壁を「パートの壁」と呼んでいます。そしてこの「パートの壁」を壊すことこそが私の働きがいです。
経営者は→パート・アルバイトさんに、期待し、仕事を教え任せ、ありがとうを伝える(給与も増やす)
意欲のあるパート・アルバイトさんは→期待され、教わり任され、成長して現場を統括する(収入も増やす)
この「壁」の無い状態こそが、私が目指している姿です。
とはいえ現実は険しいです。パート・アルバイトさんの現場に関心がある会社や店の幹部は少なく、ほとんどが「ほったらかし状態」です。売上高前年比には関心が高いですが、それを生み出している現場の好ましくない状態は手付かずです。
私がお伺いする先々で頭を悩ませているのは、社歴の長い、発言力のあるパートさんが気分次第で現場を仕切り、いつの間にか社員をしのぐほどボス化し、その人の問題ある言動にがまんしながら、今日も多くのパート・アルバイトさんが働いているという実態です。
それを経営者や責任者の社員さんたちは見て見ぬふりか、人手不足の現状を前になすすべもなくお手上げ状態なのです。
不完全な私たち人間が集まって、狭い職場で毎日働くわけですから「人間関係」のトラブルは避けにくいかもしれませんが、それでももっと防ぐことができるのではないかと思うのです。
パートさんの多くはお子さんのいるママさんや中高年の奥さんたちです。職場で嫌な思いを毎日していると身体にも悪く、おうちでの機嫌も話題も悪くなります。パートさんたちが明るく元気に働けば、企業は好業績、おうちもきっともっと明るくなります。
人手の確保が困難な今の時代ですが、パート・アルバイトさんを大切にする経営者が、良い働き手を確保し、繁盛し、良い事業を継続されることを願っています。
パートアルバイト労働総合研究室 赤沼留美子
上記内容は本書刊行時のものです。