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経営コンサルタントが読み解く 流通業の「決算書」
- 初版年月日
- 2017年10月
- 書店発売日
- 2017年10月12日
- 登録日
- 2017年9月6日
- 最終更新日
- 2018年6月1日
紹介
流通業に特化、豊富な事例で解説。だから深く理解できる!
第1章では、初級者でも理解しやすい「決算書」とは何かという根本的な解説から始まっています。第2章、第3章では、「決算書」の読み方と分析の仕方を初級編・中級編・上級編の三段階に分けて解説。第4章では、業種業態別に各業種の特徴を踏まえた指標の読み方と数値の解説があります。決算書を理解できるようになるのはもちろん、流通業界の実態を理解するヒントとしても役立ちます。
目次
第1章 ビジネス言語としての「決算書」
第2章 「決算書」のポイントと読み方の技術
第3章 ここで差がつく「決算書」の分析技術
第4章 業種業態別の「決算書」の読み方
前書きなど
流通業は「現場が全てだ!」とよく言われます。流通業の経営者の中には、常に店舗見学を行い、現場で見つけた問題点を指摘し、それを実際の経営に生かしている例が少なくありません。いわゆる「現場主義」です。
一方、セブン-イレブンの生みの親である鈴木敏文氏は、店舗見学をほとんど行わないことでしられていました。本社オフィスで刻々とレポートされる数字を基に仮説を構築していました。まさに「数値主義」です。本書は、「現場主義」と「数値主義」のどちらか一方に与するものではありません。むしろ、多くの人間にとって、「現場主義」と「数値主義」の間の“中庸”にこそ正解があるのではないかと考えています。
しかし、一人の個人が、ある一定の時間だけの見学経験だけに頼って、その店舗や、その店舗を運営する会社全体のことを語るのは、正確性に欠いた議論になりがちです。
見聞きしたものを客観的にすることではじめて、「現場主義」の言説は真に説得力を持ちます。その検証の際に、大きな助けとなるのが“決算書”なのです。決算書を読めるようになると、店舗で見聞きしたものを唯一の真実として思い込むのではなく、自分の初期的な観察の正否を、客観的にチェックできます。
逆に、決算書から類推した現場のイメージをあらかじめ持って店舗に行くことで、視覚や聴覚など五感に頼り切らず、理性を使って、店舗見学をより高次のものにすることもできます。前出の鈴木氏のように超人的な経営の天才を除けば、店舗での経験的知見を抜きにして流通業を語ることは困難です。時間的に限られた店舗見学を、より意味のあるものにするためにも、決算書を読む力は必須なのです。
本書は流通業に携わる全ての人にとって、何らかの気付きがあるように作成されています。多くの方の気付きによって、日本の流通業が前進していくことを願ってやみません。
版元から一言
店長(初級)、経営企画(中級)、IR・PR(上級)それぞれの仕事に必要な決算書の読み方や、業態別の特性を解説。ただの“決算書の解説本”では満足できない、「流通業」の
決算書の読み方を学びたい人に贈ります。
上記内容は本書刊行時のものです。