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日本中世の民衆・都市・農村
- 書店発売日
- 2017年3月7日
- 登録日
- 2017年2月14日
- 最終更新日
- 2017年3月1日
紹介
都市とそこに生きた民衆、武士、悪党、女性、そしてキリスト教徒の姿を再検討し、これまでの理解とは異なった中世の社会を甦らせる。
前著『中世都市共同体の研究』に続く中世史研究の集大成。
目次
第一部 中世都市論―大山崎と堺を中心に―
第一章 都市大山崎の歴史的位置
一 都市大山崎の学説史と問題点
二 港湾都市大山崎についての諸問題
三 大山崎・京都・淀
四 中世都市から近世都市への変容
第二章 都市大山崎と散所
一 散所についての研究史と問題点
二 摂関家山崎散所と長者衆
三 三浦家文書と宿長吏
第三章 中世都市の保について
一 学説史と問題点
二 宇治の番保について
三 祇園社・松尾社の祭礼神事役と大政所保および北野社西京七保
四 八幡宮大山崎神人と上下十一保
第四章 堺荘と西園寺家
一 西園寺家とその所領
二 南北朝時代における摂津国堺荘の支配関係
第二部 畿内近国の荘園と武士団
第一章 中世畿内における武士の存在形態―摂津渡辺党と河内水走氏、山城槇島氏・狛氏―
一 武士論の問題点
二 「中世における畿内の位置」と渡辺党
三 河内国水走氏と供御人の存在形態
四 山城槇島惣官と山城国人狛氏
第二章 悪党楠木正成のネットワーク
一 得宗被官楠木正成
二 正成が根拠地とした荘園
三 楠木正成と平野将監
第三章 東大寺領播磨国大部荘についての一考察
一 大部荘の開発と支配地域について
二 荘園領主東大寺の支配の変遷
三 大部荘の悪党について
四 大部荘と水上交通
第三部 都市と女性・キリスト教
第一章 「鉢かづき」と販女(ひさめ)―女性史からみた御伽草子―
一 日本中世史からみた御伽草子
二 「鉢かづき」の物語と由来
三 「鉢かづき」物語の誕生
第二章 中世都市の女性とジェンダー
一 職人歌合にみえる都市の女性
二 中世ヨーロッパの女性職人・商人
三 女性の社会的地位の変化について
第三章 一六世紀の都市におけるキリシタン女性―日比屋モニカと細川ガラシャ―
一 堺と日比屋モニカ
二 大坂と細川ガラシャ
三 女性史からみたガラシャとモニカ
第四章 埋もれた十字架―天正遣欧使節と黄金の十字架―
一 黄金の十字架の発見
二 栖雲寺蔵「伝虚空蔵菩薩画像」と有馬晴信
三 島原の乱と黄金の十字架―おわりに―
あとがき
索引(人名/事項)
上記内容は本書刊行時のものです。