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日米の衝突
ペリーから真珠湾、そして戦後
原書: The CLASH: U.S.-Japanese Relations throughout History
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年4月
- 書店発売日
- 2017年4月7日
- 登録日
- 2016年12月19日
- 最終更新日
- 2017年4月28日
書評掲載情報
2017-07-09 |
読売新聞
朝刊 評者: 三浦瑠麗(東京大学講師、国際政治学者) |
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紹介
日米関係は常に〝衝突〟の連続であり、〝堪え忍ぶ〟ことだった!
21世紀、日米関係は「同盟」と「共通の価値観」という言説で、
あたかも平穏のように見える。
しかし、ペリー来航以来、大砲でこじ開けられた扉は、
文化や世界観、国際関係や国家の戦略で大きな違いを育んだ。
20世紀における「国際」は、アメリカにとって
「地球規模」の世界であり、日本にとっては
中国を中心とした東アジアであった。
そして、忍耐と共通の利益が破綻したとき……。
異なる経済・社会体制、中国をめぐる競争、
日本を西洋の体制の中に西洋の条件の下で取り込もうとする
米国の試み、しばしば見せた露骨な人種差別――
これらすべてはその関係の始まりにまで行き着くものだ。
本書は1850年以来の日米関係史を一人で纏めた労作である!
コロンビア大学バンクロフト賞受賞作!
目次
【収録内容】
序 論
第1章 抗えぬ力、動かぬ目標
二つの国民
新たな西洋との最初の遭遇
米国人の出現
ハリスの勝利、井伊の暗殺
米国人と近代日本の誕生
第2章 クラブへの加入(1868~1900年)
二つの体制
二つの体制、二つの帝国主義
帝国主義クラブへの加入──
伊藤、グレシャム、そして「弁髪戦争」
ハワイをめぐる衝突
「素晴らしい小さな戦争」と
それほど素晴らしくはない戦争
米国人と日本人が友人だった頃
第3章 転換(1900~1912年)
列強と義和団
山県、ローズヴェルト、そして日露戦争
満州──第一の衝突
カリフォルニアの危機、そしてその後
満州──第二の衝突
第4章 革命、戦争、そして人種問題(1912~1920年)
古き欧州と新しいアジア
山県、ウィルソン、そして革命中国の「フロンティア」
カリフォルニア──「もう一つの人種問題」
二つの前線を持つ戦争── 1914─ 18年
シベリア──苦い選択
パリ
第5章 新たな時代の創造──ワシントンから奉天へ
(1921~1931年)
フーバー、ラモント、そして新たな時代へ
ワシントン条約、ニューヨーク市の黒い部屋
「理性の安定化過程」── 1924年移民法
再び中国へ
「彼らはわれらをまだ必要としている。
そしてそれが悩みの種なのだ」── 1929─1931年
第6章 結び目──第1部 奉天から
日米関係の原型としての1930年代
ウォール街と満州の危機
高橋、ハル、そして戦争へ向かう貿易と政治の競争
戦争と役者たち
第7章 結び目──第2部 ……真珠湾へ
締まる結び目
共栄圏
結び目を切る試み──真珠湾
第8章 第二次世界大戦──二つの未来像をめぐる衝突
天皇対「機械の法則」
カリフォルニアの戦争──強制収容所、そしてハリウッド
日本の機械の失敗
「おめでたい連中のためにわれわれは
玩(もてあそ)ばれているのだ」
トルーマンとヤルタ体制の崩壊
「二重の衝撃」そして終結
第9章 新しい日本の創設──
改革、逆行、そして戦争(1945~1951年)
パンをよこせ、さもなくば弾丸をよこせ
第一の占領(1945~47年)
第二の占領(1947~50年)──アメリカ人たち
第二の占領(1947~50年)──日本人、アメリカ人、
そして中国人
朝鮮──日本のための戦争「神々の贈り物」
第10章 一九五〇年代──枢要なる10年
「日本……善にも悪にもなる独特の能力を持っている」
デミング、ダレス、そして重大な選択──
中国かベトナムか新たな冷戦
安全保障条約をめぐる爆発(1957~60)
第11章「奇跡」の登場と中国の再登場(1960~1973年)
池田勇人の「奇跡」そして他の「トランジスタ商人たち」
ケネディ、池田、そして「対等な協力関係」の幻想
ジョンソン、佐藤栄作、そしてベトナム
ニクソンと佐藤──もしくは「敵との貿易」
ニクソン・ショック
第12章 ひとつの時代の終わり(1973年以降)
冷戦時代の分水嶺
必要とされるもの──それは米国人の肉体であり、
米国の銀行ではない。もしくはジャパン・アズ・ナンバーワン
1980年代──「ロンとヤス」から……
二つの競い合う資本主義へ
そして「1960年以来最悪の関係」へ
「冷戦は終わった、日本が勝った」
湾岸戦争──衝突の事例研究
1990年代──「アジアにおける米国の政策は日本と共に始まる」
結 論 衝突──追憶における現在
原註╱参考文献(欧文)
上記内容は本書刊行時のものです。