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英系カナダ文学研究
ジレンマとゴシックの時空
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年11月
- 書店発売日
- 2016年11月24日
- 登録日
- 2016年7月19日
- 最終更新日
- 2019年1月30日
紹介
リチャードソン、ムーディ、オヘイガン、 ロス、アトウッド、アーカート……
英系カナダ文学の礎を築いた作家・作品を 「ジレンマ」と「ゴシック」から捉え直し、
カナダ文学のルーツを探る。
アリス・マンロー、マーガレット・アトウッド、マイケル・オンダーチェ等、
世界文学を担う作家を輩出する現代のカナダ。
しかし、カナダ文学の開化は建国百周年を迎えた1960年代と新しく、
初期の作家たちは、自国の読者が期待できないなかで
書くことの「ジレンマ」を抱えていた。
日加両国の研究状況、「ゴシック」の定義、
宗主国イギリス発祥のゴシック文学の系譜、ゴシック批評の動向も考察する。
目次
◉目次内容◉
第I部 序論 カナダ文学をめぐるカナダ事情
第一章 カナダ的ジレンマの背景
──カナダ文学の受容と英系カナダ文学をめぐるジレンマ
第二章 ゴシックの系譜
──古典ゴシック小説から英系カナダのゴシックへ
第Ⅱ部 コロニアル作家の選択──ゴシック小説か移民体験記か
第三章 辺境カナダのゴシック『ワクースタ』
──カナダ人作家、ジョン・リチャードソンの挑戦
第四章 女性移民作家スザンナ・ムーディの軌跡
──伝記的背景と『未開地で苦難に耐えて』受容
第III部 カナダ西部の表象──北西部開拓神話とスモールタウンの形象
第五章 現代カナダ小説の先駆け
──ハワード・オヘイガン『テイ・ジョン』の語りと多声をめぐって
第六章 ハワード・オヘイガンのカナダ的時空
──『テイ・ジョン』から『スクール・マームの木』まで
第七章 シンクレア・ロスの時空とジレンマの構図
──『私と私の家に関しては』から『医師のメモリアル』まで
第IV部 カナダの中心オンタリオ──女性をめぐる「ゴシック」の時空
第八章 ゴシック・パロディ~マーガレット・アトウッド『レディ・オラクル』
──二十世紀中葉のカナダと女性作家
第九章 女性ゴシック~ジェイン・アーカート『ワールプール』
──ゴシック的呪縛「家庭の天使」と「死の混沌」
前書きなど
◉「ほんのヒトコト」
第42回 カナダの歴史と文学を彩るヒロインたち──長尾知子(ちかこ)(『英系カナダ文学研究──ジレンマとゴシックの時空』)
上記内容は本書刊行時のものです。