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文学者の「核・フクシマ論」
吉本隆明・大江健三郎・村上春樹
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年3月
- 書店発売日
- 2013年3月11日
- 登録日
- 2013年2月4日
- 最終更新日
- 2014年12月19日
書評掲載情報
2013-03-24 | 朝日新聞 |
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紹介
著名な三人の文学者は、どのように発言し行動したのか!
「文学=生命(いのち)」に関わる者としての問いかけ。
★「我々日本人は核に対する『ノー』を叫び続けるべきであった。それが僕の意見です。」
(村上春樹)★「今回、改めて根底から問われなくてはいけないのは、
人類が積み上げてきた科学の成果を一度の事故で放棄していいのか、
ということです。」(吉本隆明)
★「私はあの憂わしく沈黙した待合コーナーの人たちを思うたび、
フクシマを生き延びた日本人が、現在の五十四基に十四基以上の原発を
加えようとする勢力に、市民規模の抵抗をおこす日を考えます。」(大江健三郎)
目次
序にかえて――今、なぜ文学者の「核・フクシマ」論を問うのか
1 「風化」を憂える
2 「被害」と「加害」――『いまこそ私は原発に反対します。』
3 「希望」は……あるか
4 そして……
第一部 吉本隆明の原発容認論
第一章 「反・反核」思想の再登場
1 「原発」インタビューと『「反核」異論』
2 「知の巨人」も近代主義者だったのか
3 吉本隆明の科学神話=進歩史観
4 反原発で人間は猿になる?
5 問われているのは「倫理」である
第二章 「反・反核」思想の歴史
1 核兵器と原発を別けて考える論法
2 「半科学」的知識とSF的「妄想」
3 「時流評論家」に過ぎなかった?
4 パラドキシカルな「思想の悲劇」
第二部 大江健三郎の「反核」論
第一章 前史――戦後文学者の「核」論
1 荒正人・野間宏・武田泰淳
2 大江健三郎「反核」思想の変遷
第二章 「フクシマ」と大江健三郎
1 「さようなら原発集会」におけるスピーチ
2 『定義集』の意味
第三部 村上春樹の「反核スピーチ」をめぐって
第一章 村上春樹は『ニュークリア・エイジ』『極北』の翻訳から何を学んだのか?
1 「カタルーニャ国際賞」受賞記念講演「非現実的な夢想家として」
2 『ニュークリア・エイジ』――核時代の恐怖
3 『極北』――核戦争後の世界
第二章 村上春樹発言と「反核」運動史
1 原水禁運動
2 文学者の反核運動
3 再び「非現実的な夢想家として」
第三章 村上春樹擁護の陥穽――加藤典洋の「フクシマ」論
1 なぜ、村上春樹を擁護するのか
2 原発問題が抱えたパラドクス
3 「核廃棄物」の処理問題こそ、反原発の「胆」である
あとがき
本書で使用した文献
索 引
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
◎紹介されました!(掲載情報についてはコチラ)
上記内容は本書刊行時のものです。