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空よりも広く
エミリー・ディキンスンの詩に癒やされた人々
原書: WIDER THAN THE SKY
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年3月
- 書店発売日
- 2012年3月8日
- 登録日
- 2012年2月7日
- 最終更新日
- 2014年12月19日
紹介
人々の心に寄り添い、苦しみや悲しみを癒す―
アメリカを代表する詩人エミリー・ディキンスンが放つ魔法。
朝日新聞「天声人語」(2011.3.19)でも、東日本大震災に触れて紹介された
エミリー・ディキンスンの詩(「失意の胸へは/だれも踏み入ってはならない/
自身が悩み苦しんだという/よほどの特権を持たずしては―」中島完訳)。
本書には、9・11、航空機事故、愛する者との死別、心を苛む過去のトラウマ
といった深い悲しみや苦しみ、恐怖のなかで、いかにしてディキンスンの詩に
癒され、生きていく勇気を得たかを語るエッセイ16篇と著名人(センダック、
ジョイス・キャロル・オーツ等)のディキンスンへの ことば などを収録。
エミリー・ディキンスン(Emily Dickinson)とは・・・・・・19世紀アメリカの詩人。
生前はわずか数篇を発表したにすぎなかったが、死後に膨大な数の詩が
発見され、現在ではアメリカを代表する詩人として高く評価され親しまれている。
「彼女の詩は絶望と狂気を描き、書くという行為で生き延びたことを伝える
記録と言うことができる。彼女とともに絶望に陥るのでも、一緒に涙に
くれるのでもない。そうではなく、苦しみにある自分を突き放してみせる
力が彼女の詩のスタンスに現れていて、読者は読みながらそれを
自分にも取り込むことになる。そのプロセスを通して、彼女の、絶望を
生き延びた経験を共有することができるのである。それが『癒やし』の
経験であり、本書の一つ一つの作品がそれを雄弁に物語っている」
(「訳者あとがき」より)。
目次
日本の読者の皆さまへ
はじめに(バーバラ・ダナ)
イントロダクション(シンディー・マッケンジー)
「人間愛の力」――エミリー・ディキンスンの癒やしの手紙
(ポリー・ロングズワース)
救われた人々の領域から――エミリー・ディキンスンと癒やし
(グレゴリー・オア)
「夏の盛りにある一日が来た」
(エルン・ベイコン)
「気がつく、この意識とは」――エミリー・ディキンスンの現象学の慰め
(ジョイ・ラディン)
「もし私が一つの心が崩れるのを止めることができたなら」
(ブルース・ボウド)
それは私を苦しませるのを止めた――エミリー・ディキンスンの慰めの言語
(シンディー・マッケンジー)
破られた沈黙――エミリー・ディキンスンの詩の癒やしの力
(スーザン・へス)
ユナイテッド・エアライン232便の「希望と飛行」
(メル・マクドネル)
円が断たれることのないように――9・11以後、エミリー・ディキンスンを読む
(エルン・ルイーズ・ハート)
エミリー・ディキンスン――私である他人
(マリオン・ウッドマン)
「本当に『朝』は来るの?」――苦痛の旅路を照らすランプ
(バーバラ・ダナ)
「空白の要素」――痛みと実験について
(シンシア・ホウグ)
空白の要素、こわばった感覚、そして慢性的な痛みの自叙伝
(マーサ・ネル・スミス)
人生の門
(リンダ・リチャード)
「三日月はそれでも保たれる」――エミリー・ディキンスンと哀悼のつとめ
(ジョアン・カークビー)
「私自身――中間のことば」
(ローランド・ハーゲンブュヘル)
◆ひとこと
ジュリー・ハリス
リチャード・ウィルバー
ディラン・トーマス
アン・ジャクスン
モーリス・センダック
リチャード・ベントリー
ジョイス・キャロル・オウツ
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
上記内容は本書刊行時のものです。