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英国庭園を読む
庭をめぐる文学と文化史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年11月
- 書店発売日
- 2011年11月16日
- 登録日
- 2011年10月4日
- 最終更新日
- 2014年12月19日
紹介
なぜ英国はガーデニング王国なのか──
「庭園」を語り、自分の「庭」を楽しむ文学者たち
英国の「庭園史」と「文学史」をあわせて辿ることで、
英国文化の特質に迫る《英国庭園の文化史》。
◎英国内の庭園80余りを紹介。「英国主要庭園ガイド」付。
◎本書に登場する主な庭園◎
ハンプトン・コート/ハットフィールド・ハウス/ハドン・ホール/ウィルトン・ハウス/チャッツワース/ラウシャム/ストウ/ブレニム・パレス/アップパーク/スタウアヘッド/グレイヴタイ・マナー/へスタークーム/ロドマートン・マナー/ヒドコット・マナー/シシングハースト/バーンズリー・ハウスほか
◎本書に登場する主な文学者と庭園◎
シドニー〈ペンズハースト・プレイス〉/シェイクスピア〈ニュー・プレイス〉/イーヴリン〈グルームブリッジ・プレイス〉/シェンストン〈レゾウズ〉/クーパー〈オーチャード・サイド〉/ワーズワース〈ライドル・マウント〉/ラスキン〈ブラントウッド〉/モリス〈ケルムズコット・マナー〉/バーネット〈グレイト・メイサム・ホール〉/キプリング〈ベイトマンズ〉/ボストン〈ザ・マナー〉ほか
目次
序――「英国庭園」と「イングランド式庭園」
第一章 イングランド式庭園の「先史時代」
一 中世の庭園
◉チョーサーの庭――十四世紀の「囲われた庭園」のイメージ
二 ルネサンス期の庭園――十六世紀
◉イタリアの影響
◉シェイクスピアのノット・ガーデン
◉シェイクスピアの郷里の庭
◉イングランドのルネサンス庭園
──ハンプトン・コート・パレス、ペンズハースト・プレイス
◉スペンサーの「妖精国」の庭
三 十七世紀前半の英国庭園
◉ハットフィールド・ハウス
――イングランドで最初期のフランス式庭園
◉ハドン・ホール――ピーク・ディストリクトのイタリア式庭園
◉イーヴリンとグルームブリッジ・プレイス
四 十七世紀後半――フランス式庭園の全盛時代
◉ハンプトン・コートの改装
――クロムウェルからチャールズ二世へ
◉レスト・パーク
――イングランドに現存する稀代のフランス式庭園
◉ウィルトン・ハウス――フランス式庭園の中の不規則性
五 十七世紀文学と庭――ベイコン、ミルトン、マーヴェル
◉ベイコンの庭園論
◉ミルトンの楽園
◉マーヴェルの庭
六 風景の発見、あるいは不規則な美の発見
七 フランス式庭園がイングランドに根付かなかった理由
第二章 イングランド式庭園の成立まで
一 オランダ式庭園――十七世紀後半~十八世紀初頭
◉ロンドン&ワイズの時代
――チャッツワース、ハンベリー・ホール、ディラム・パーク
◉グリーン・ノウの庭──ザ・マナー
◉レヴンズ・ホール――トピアリーの庭
◉ウェストベリー・コート――オランダ式ウォーター・ガーデン
◉名誉革命後のハンプトン・コート
二 イングランド式庭園への序曲――十八世紀前半
◉イングランド的美意識の覚醒
◉アディソンとブリッジマン
三 ポゥプの庭と〈洞窟(グロットウ)〉
◉ポゥプの庭園論
四 ケントの「絵画的庭園」
◉チズィック・ハウス――ケントの初期作品
◉ラウシャム・パーク――ケントの最高傑作
五 中国庭園と「シャラワジ」
◉中国庭園史概略
◉コウルリッジと中国庭園
第三章 イングランド式風景庭園の全盛時代
一 「ピクチャレスク」と「風景の発見」
二 ギルピンのピクチャレスク論
三 ブラウンの庭──理想化された田園風景
◉ストウ――ブラウンの初期代表作
◉ブレニム・パレス――ヴァンブラからブラウンへ
◉チャッツワース――ピーク・ディストリクトの風景庭園
◉プライアー・パーク――ポゥプとブラウンの接点
◉ブラウンの晩年
四 ブラウン批判とメイソンの擁護
五 ブラウンの「後継者」レプトン
◉オースティンと「改良家レプトン氏」
◉レプトンの代表作
――ウォウバーン・アビー、アップパーク、シェリンガム・パーク
六 絵画的(ピクチャレスク)な庭――クロード的風景の再現
◉スタウアヘッドとスタッドリー・ロイヤル
――素人造園家による名作
◉ペインズヒル・パーク――異国趣味と「人工的廃墟」
◉レゾウズ――シェンストンの庭
◉スコットニー・カースル――最後のピクチャレスク庭園
七 伝説の造園家サミュエル・ストウクス
八 ピクチャレスク・ブームの終焉とワーズワースの美意識
第四章 「秘密の花園」の復活
――イングランド式庭園のもうひとつの伝統
一 『課題』とクーパーの庭
二 風景庭園と古典的装飾の和解
◉最強の園芸作家ラウドン――「庭らしい庭(ガーデネスク)」
三 イングリッシュ・コティッジ・ガーデンの伝統
◉シェイクスピアの周辺のコティッジ・ガーデン
◉ハーディーのコティッジ
四 湖水地方の二つの庭――ワーズワースとラスキン
五 ロビンソンとブロムフィールド――自然対整形
◉ロビンソンの庭――グレイヴタイ・マナー
◉ブロムフィールドの庭――イングランド式整形庭園
◉ロビンソンとブロムフィールドの和解
◉ヴィクトリア時代の庭園
――ロスチャイルド家のウォヅドン・マナー
六 モリスの庭園論
◉モリスの庭――ケルムズコット・マナー
七 アーツ&クラフツ庭園
◉アーツ&クラフツによる名園――ロドマートン・マナー
八 個人的空間としての庭
◉トムの「真夜中の庭」――フィリッパ・ピアス
◉ライクロフトの庭――ジョージ・ギッシング
九 バーネットの『秘密の花園』――グレイト・メイサム・ホール
第五章 二十世紀の英国庭園
――規則性と不規則性、あるいは女性造園家の活躍
一 色彩の魔術師ジークル
◉ジークル&ラティエンズの庭
――へスタークーム、カースル・ドロゴなど
二 ベイトマンズ――キプリングの庭
三 世紀転換期の英国庭園
◉ピートウのイタリア式庭園
◉日本庭園の流行
四 ジョンストンのヒドコット・マナー
五 リンゼイの庭――ケルマーシュとブリックリング
六 サックヴィル=ウェストのシシングハースト
七 ヴィーアリーのバーンズリー・ハウス
八 規則性と不規則性の対照をなした共存
第六章 現代の英国庭園
一 デンマンズ――ブルックスの庭
二 ベス・チャトウ・ガーデンズ
三 キフツゲイト・コート――アーツ&クラフツの伝統
四 ウラートン・オゥルド・ホール
――もうひとつの現代的アーツ&クラフツ庭園
五 アビー・ハウス――ピクチャレスクなフォーマル・ガーデン
六 なぜ英国はガーデニング王国なのか
終章 「イングランド的なるもの」と庭園
一 イングランドの風景と不規則性
◉不規則性と個人主義、経験主義、民主主義
二 庭と階級
三 英語の不規則性と英語的思考
四 イングランド的精神としての「中庸」と「控えめな表現」
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
◉好評2刷!(2012年2月)
◉日本経済新聞(2012年1月13日)文化面に、著者とともに大きく紹介!
◉書評……『ガーデン&ガーデン』vol.40 春号(2012年)
『mr partner(ミスター・パートナー)』No.285(2012年6月号)
上記内容は本書刊行時のものです。