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論戦「満洲国」・満鉄調査部事件
学問的論争の深まりを期して
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2011年8月
- 書店発売日
- 2011年8月3日
- 登録日
- 2011年3月31日
- 最終更新日
- 2020年4月10日
紹介
尾崎・ゾルゲ事件と連動する満鉄調査部・合作社事件を巡る論争を全面公開!
満鉄調査部とは、後藤新平が創設した植民地経営を担う国策会社・満鉄のシンクタンク。その活動は「在満日系共産主義運動」として大弾圧された。知られざる事件を通して、「満洲国」のあり方や、在満知識人の試行と「満鉄マルクス主義」の意味を問う!
小林、福井著『満鉄調査部事件の真相』(小学館)をめぐって論争が起っている。「関東憲兵隊側の史料を鵜呑みにし、ありもしない運動を描き『神話』を作った」とする松村高夫(慶大名誉教授)らの批判である。反論を通して、事件の全体像を再検証する。
目次
目次/論戦 「満洲国」・満鉄調査部事件――学問的論争の深まりを期して
序 章 学問的論争の深まりを期して―― 小林英夫・福井紳一
第一節 満鉄とは
第二節 満鉄調査部とは
第三節 『満鉄調査部事件の真相』
第四節 『満鉄の調査と研究』の編者の歴史観と私たちへの批判
第五節 本書の構成
第一章 満鉄調査部事件の神話と実像
――松村高夫氏への反批判を通して――小林英夫・福井紳一
第一節 満鉄調査部事件とは
第二節 『満鉄調査部事件の真相』への松村高夫氏の批判と私たちの反批判
第三節 松村高夫氏の批判視角への反批判
第四節 松村高夫氏の事件認識への批判
第五節 私たちの研究視角とその方向性
第二章 『満鉄の調査と研究』の批判的検討
――松村高夫・柳沢遊・江田憲治諸氏の批判に応える――小林英夫・福井紳一
第一節 『満鉄の調査と研究』の「序章」をめぐって
第二節 『満鉄の調査と研究』各章の批判的検討
第三章 満洲事変と「満洲国」の成立――反満抗日運動を中心に――小林英夫
第一節 分析視角
第二節 満洲事変以降の満州統治機構の構築と初期反満抗日運動の展開
第三節 満州統治機構の構築と初期反満抗日運動
第四節 「満州事変」以降の満州統治機構の構築と抗日連軍の結成
第四章 満洲事変と満鉄経済調査会――小林英夫
第一節 満鉄経済調査会の設立経緯
第二節 満洲国経済国策案の立案
第三節 日満経済国策案の作成
第四節 日満経済国策案の展開
第五章 盧溝橋事件と満鉄調査部――小林英夫
第一節 盧溝橋事件の勃発
第二節 盧溝橋事件と満鉄
第三節 満鉄本社内の動向
第四節 新線建設への協力
第六章 「満洲国」の合作社政策と満鉄経済調査会――福井紳一
第一節 「満洲」における合作社運動の前史
第二節 金融合作社
第三節 「満洲国」における協同組合政策の立案
第四節 農事合作社
第五節 興農合作社
第七章 佐藤大四郎と「満洲」における農村協同組合運動――福井紳一
第一節 佐藤大四郎と合作社運動
第二節 佐藤大四郎の思想形成
第八章 橘樸と満鉄調査部事件・合作社事件の思想的背景
――「左翼アジア主義」の生成――福井紳一
第一節 橘樸の思想
第二節 橘樸と満鉄調査部
第三節 合作社事件
補 章 抄録「元山ゼネスト――一九二九年の朝鮮人民のたたかい」――小林英夫
「資料改題」
抄録「元山ゼネスト」
上記内容は本書刊行時のものです。