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臨床心理学 増刊第10号-当事者研究と専門知 熊谷晋一郎(編集) - 金剛出版
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臨床心理学 増刊第10号-当事者研究と専門知 (リンショウシンリガクゾウカンダイジュウゴウトウジシャケンキュウトセンモンチ) 生き延びるための知の再配置 (イキノビルタメノチノサイハイチ)

哲学・宗教
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発行:金剛出版
B5判
200ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7724-1641-2   COPY
ISBN 13
9784772416412   COPY
ISBN 10h
4-7724-1641-2   COPY
ISBN 10
4772416412   COPY
出版者記号
7724   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年6月29日
最終更新日
2018年7月30日
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紹介

当事者の日々と世界は「こまったこと」にあふれている。そして、そのたびごとに創意工夫で「こまったこと」に対処していく。「こまったこと」への対処という経験から、人は「当事者になる」。このプロセスにおいて、それぞれの当事者は固有の「知」を獲得していく。一人一人の個人から生み出される知でもあり、仲間と共同制作する知でもあるそれは、当事者(たち)の唯一無二の「経験-アクション-関係」から生まれた実践知として、共有され、継承される。一方、必ずしも当事者とオーバーラップするとは限らない専門家=研究者による専門知は、当事者による実践知との同心円を描かず、また当事者ニーズから乖離しうるだけでなく、時にパターナリスティックな動機によってこれを疎外することさえある。
では、いかにして「専門知」は当事者による「実践知」へと寄与できるのか――これが本特集を貫くリサーチクエスチョンとなる。このリサーチクエスチョンを解明するべく、「言いっぱなし聞きっぱなしの当事者研究会議」を通じて、これまで交わることの少なかった各分野の当事者が、互いの領域で共有・継承されてきた「実践知」を紹介し合い、それと同時に、残された問いを示しつつ、現時点での回答を専門家にオーダーする。「いっしょにつくる当事者共同研究」では、オーダーを受諾した専門家が、編集会議の問いに答える形で自らの専門知を開示し、それでもなお残る問いを返していく。
医療・保健・福祉領域における静かなる革命、当事者研究と、各分野の専門知とのコールアンドレスポンスが生み出す、生き延びるための知の再編成の試み。

目次

1 みんなでつくる当事者研究

知の共同創造のための方法論
熊谷晋一郎

2 言いっぱなし聞きっぱなしの「当事者研究会議」

座談会
言いっぱなし聞きっぱなしの「当事者研究会議」
[司会]熊谷晋一郎/秋元恵一郎・綾屋紗月・楳原節子・上岡陽江・倉田めば・白井誠一朗・美郷・山根耕平

3 いっしょにつくる当事者共同研究

1-遺産継承
対談
継承すべき系譜①―運動
熊谷晋一郎・尾上浩二
 
座談会
世代間継承①―身体障害・難病篇
[司会]熊谷晋一郎/川合千那未・川﨑良太・白井誠一朗・廣田喜春
 
継承すべき系譜②―自助グループ
野口裕二
 
座談会
世代間継承②―自助グループ編
秋元恵一郎・楳原節子・上岡陽江・熊谷晋一郎・倉田めば・美郷
 
2-スティグマ
 
多重スティグマ①―精神障害と恥
樫原 潤・石垣琢麿
 
多重スティグマ②―依存症・セクシュアリティ・HIV/AIDS
新ヶ江章友
 
多重スティグマ③―依存症者の子育てとスティグマ
熊谷晋一郎
医療者の内なるスティグマ―知の再配置の試みから
熊倉陽介
 
差別されない権利と依存症
木村草太
 
3-当事者性と専門性/当事者性の専門性
専門家と当事者の境界
信田さよ子
 
ピアワーカーの政治(politics)
松田博幸
 
アカデミズムと当事者ポジション
上野千鶴子
 
4-回復―言葉・集団・健康の視点から
ハームリダクションのダークサイドに関する社会学的考察・序説
平井秀幸
 
言葉と組織と回復―当事者研究・自助グループと対話
大嶋栄子
 
「ゆるゆる組織」のエビデンス―当事者運営組織と高信頼性組織研究
中西 晶
食生活と回復のメカニズム―精神栄養学の立場から
功刀 浩

4 「いっしょにつくる当事者共同研究」のその後

「知の共同創造と再配置」のための編集後記―「当事者共同研究」への応答
熊谷晋一郎

上記内容は本書刊行時のものです。