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なぜ科学はストーリーを必要としているのか
──ハリウッドに学んだ伝える技術
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年7月1日
- 書店発売日
- 2018年7月20日
- 登録日
- 2018年7月2日
- 最終更新日
- 2022年10月13日
書評掲載情報
2018-09-08 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 山本貴光(ゲーム作家) |
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紹介
科学はストーリーに満ちている。科学研究の手法も、科学を伝えることも、何かを語るためのプロセスだ。にもかかわらず、ストーリーの持つ力と構造は、広く教育されておらず、公に主張されてもいない。科学はいま、数々の重大な問題に直面している。それらの問題は、ストーリーの力と構造を見過ごしていることに端を発するものだ。問題は多岐にわたる。科学の現場の中で偽陽性の研究結果が急増していることに始まり、現場の外で科学への拒絶感が高まっていることに至るまで。助けが求められているが、本来なら支援の手を差し出すべき文系の専門家たちは、自分たちの抱える問題に忙殺されていて、実践的な視点にも欠けている。著者が主張するのは、現実社会における「物語(narrative)」の力を一世紀にわたって学び、応用してきた人々に対して、科学者が目を向け、その助けを求めるべきだということ──つまり、作家たち、監督たち、役者たち、編集者たちなど、ハリウッドにいる熟練の強者たちにである。
物語によって脅かされるものは、何もない。物語は、人間の文化のあらゆる側面に浸透している。科学者たちは、科学が物語のプロセスであること、物語はストーリーであること、したがって、科学にはストーリーが必要であることを認識しなければならない。
目次
日本語版序文
・第1部 序論
なぜ科学にストーリーが必要なのか
・第2部 正(テーゼ)
1 科学は、「物語」の世界から逃げられない
2 そして、人文学は科学の助けになるはずだ
3 しかし、こういう面では人文学は役に立たない
4 したがって、ハリウッドが救いの手を差し伸べる
・第3部 反(アンチテーゼ)
5 物語のツール──WSPモデル
6 言葉──ドブジャンスキー・テンプレート
7 文──ABTテンプレート
8 段落──英雄の旅
9 物語のスペクトラム
10 四つのケーススタディ
・第4部 合(ジンテーゼ)
11 科学にはストーリーが必要だ
12 そして、ハリウッドはその助けになれる
13 しかし、物語の訓練には新たな思考の枠組みが必要だ
14 したがって、僕は「ストーリー・サークル」を推奨する
・謝辞
・訳者あとがき
・補遺1 物語のツール
・補遺2 物語のボキャブラリー
・補遺3 ツイッターの「ストーリー」
・日本語版補遺(第9章で紹介した論文要旨の原文)
・原注
・索引
上記内容は本書刊行時のものです。