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子どもの遊びを考える 佐伯 胖(編著) - 北大路書房
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子どもの遊びを考える (コドモノアソビヲカンガエル) 「いいこと思いついた!」から見えてくること (イイコトオモイツイタカラミエテクルコト)

教育
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発行:北大路書房
四六判
248ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7628-3229-1   COPY
ISBN 13
9784762832291   COPY
ISBN 10h
4-7628-3229-4   COPY
ISBN 10
4762832294   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C3037  
3:専門 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年7月20日
書店発売日
登録日
2023年5月19日
最終更新日
2023年8月29日
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書評掲載情報

2023-12-25 看護教育    2023年12月号
2023-09-04 アネモメトリ  
評者: 岩元宏輔 氏(京都芸術大学准教授)
2023-09-01 教育と医学    第71巻5号(通巻818号)
2023-08-28 日本教育新聞  
評者: 重森栄理 氏・広島県教育委員会乳幼児教育・生涯学習担当部長(兼)参与
2023-08-23 全私学新聞  2023年8月13日・23日合併号
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重版情報

3刷 出来予定日: 2023-12-13
2刷 出来予定日: 2023-09-05
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「遊び=自発的な活動」というのは本当か?! 「いいこと思いついた!」という現象を切り口に,子どもの「遊び」の本質に迫る。

紹介

「遊び=自発的な活動」というのは本当か? これまで「自発的な活動」として捉えられ議論されてきた「遊び」。本書では,「いいこと思いついた!」という現象を切り口に,「中動態」や「天然知能」などの概念を参照しながら「自発的な活動としての遊び」について多角的に検討する。そこから見えてくる「遊び」の本質とは。

[主な目次]
●第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 【矢野勇樹】
第2章 「個人化」という力学 【矢野勇樹】
第3章 「実体論」から「関係論」へ 【矢野勇樹】
第4章 中動態と関係論の関係 【矢野勇樹】
●第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 【久保健太】
第6章 「遊び心」と「しごと心」 【佐伯 胖】
第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 【岩田恵子】
第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 【関山隆一】

目次

はしがき

第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第Ⅰ部 概要  

第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 矢野勇樹 
 1 「自発的な活動」と見なされている遊び 
 2 「いいこと思いついた」が示す遊び概念の矛盾 
 3 手がかりとしての「中間的な意味」の研究 
 4 中動態研究との関係性 

第2章 「個人化」という力学 矢野勇樹 
 1 「能力育成」と関係づけられる「遊び」 
心理学と教育実践の関係を可能にする「個体能力主義」と「問題の個人化」の正当化 /「能力育成」と「遊び」が接続する理由 /「目標と手段の個人化」の力学によって遊びも「個人化」を要請される 
 2 子どもの「権利尊重」の文脈に位置する「遊び」 
「冒険遊び場」とは何か? そこでの「遊び」とは何か? /「自分の責任で自由に遊ぶ」というスローガンの成立背景 /「権利」としての負う責任 
 3 「責任」と「自由」と「自発的な活動」の関係 
「責任」と「自由」という「近代」の思考枠 /「責任主体」であることは、「行為」の個人化を要請する 
 4 「個人化」という力学 

第3章 「実体論」から「関係論」へ 矢野勇樹 
 1 個人化される能力・権利理解への批判 
「個体能力主義」の誤謬 /「権利」の個人化への批判 /関係論的に見るということ 
 2 「自発的な活動」における「意志」という特殊な前提 
自発的な活動における意志 /意志とは責任との関係において「存在」する /関係的に存在する「意志」 
 3 「実体論」から「関係論」へ 
関係論における「文化的実践」 /「文化的実践」の「未知性」 /関係論的に「行為」を捉える 

第4章 中動態と関係論の関係 矢野勇樹 
 1 中間的な意味とは何か 
思考枠組みの相対化 /ガダマーによる「中間的な意味」 /「中間的な意味」の限界 
「中間的な意味」から「中動態」研究へ 
 2 中動態とは何か 
中動態の歴史 /「能動︱中動カテゴリー」における「能動態」と「中動態」の意味 /「自己同一的な項」を前提としない中動態の性格 
 3 中動態と関係論の関係 
実体論、脱文脈化というメタ理論への反論 /「関係の網目に位置づける」というメタ理論 /中動態は関係論の表現媒体である 


第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第Ⅱ部 概要  

第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 久保健太 
 1 遊び全体が、中動態的に表現し得るものである 
 2 人間を超えた「何ものかの力」 
 3 出来事が「現在進行形」で起きている次元―アクチュアリティの次元(第二の次元) 
第一の次元:生命一般の根拠の次元 /第二の次元①:現在進行形の次元、思いつきが到来する次元 /第二の次元②:自他未分と自他区分のパラドックス /第二の次元③:動き出す前の時間の大事さ(乳児期の意味) 
 4 公共的な確認の次元―リアリティの次元(第三の次元) 
第三の次元①:自他区分の世界 /第三の次元②:「いいこと」かどうかを公共的に確認する 
 5 アクチュアリティとセンスの結びつき 
センスとミーニング /センスが与える生の実感―真木悠介の時間論 
 6 「文脈の外」にあるものとしてのミーニング―ミーニングがもつ二面性(両面性) 
 7 センスが寄り合わされてコンセンサスが生まれる 
 8 矢野論文が開いた可能性 

第6章 「遊び心」と「しごと心」 佐伯 胖 
 1 「遊び心」とは 
 2 「しごと心」とは 
 3 「しごと」が「苦役」になる時 
 4 「学校嫌い」を乗り越えて 
 5 まじめな遊び(serious play)とは 
 6 レッジョ・エミリアの「レミダ」実践 
 7 「造形遊び」について 
 8 「まじめな遊び」で開かれる知―「天然知能」 
「天然知能」とは /「わかるけど、わからない」 /「擬人的認識論」再考 

第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 岩田恵子 
 1 保育者養成校で学生は遊びをどう学ぶのか 
 2 「能力」に呪縛されている学生 
「能力」の呪縛 /「能力」に呪縛される理由 
 3 学生は実習で何と出合うのか 
想定外に気づく /「どうなんだろう」とかかわる /子どもの感じる世界 /モノとの対話 /保育者も問いかけるモノとの対話 /可能性に備える 
 4 「どうなんだろう」を共に語り合う 
「どうなんだろう」への注目の始まり /子どもの姿を共に考える対話 /子どもがどう感じているかの世界への誘い /「わからなさ」を語り合う 
 5 「いいこと思いついた」に出合う 

第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 関山隆一 
 1 子どもの「いいこと思いついた」のさまざま 
思わず、寝てしまった /「はじめの計画」が次々と変更 /「棒」は何にでもなる /水や泥が子どもを巻き込む /海が人を呼び込む /縁石やせせらぎが誘発する /坂登りと気づかい 
 2 「森のようちえん」における子どもの育ち―「自然的ケアリング」論から 
「専心没頭」と「いいこと思いついた」 /「自然的ケアリング」と「いいこと思いついた」 
 3 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」と畏敬の念 

上記内容は本書刊行時のものです。