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感情心理学ハンドブック 日本感情心理学会(企画) - 北大路書房
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感情心理学ハンドブック

哲学・宗教
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発行:北大路書房
A5判
472ページ
上製
定価 8,000円+税
ISBN
978-4-7628-3077-8   COPY
ISBN 13
9784762830778   COPY
ISBN 10h
4-7628-3077-1   COPY
ISBN 10
4762830771   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年9月20日
書店発売日
登録日
2019年7月18日
最終更新日
2023年2月21日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2021-06-17
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自己,身体,脳,認知,発達,進化,文化,人間関係……日本感情心理学会 企画の待望のハンドブック! 

紹介

感情に纏わる様々な研究を渉猟し現時点の到達点を示す。個人内過程,個人間の差異,さらに社会との関わり,という観点から内容を構成。自己,身体,脳,認知,発達,進化,文化,人間関係,コミュニケーション等のテーマ毎に編集された章を通して読者に明確なパースペクティブを与える。感情心理学を学ぶ者にとっての必読書。

目次

はじめに

第1部 感情とは何か               

 1 章 感情の定義と理論
  1 節 はじめに
   1.感情と情動の操作的定義とモジュール仮説
   2.ニューロンとモジュール機能
   3.情動・感情の個体差
  2 節 感情概念のパースペクティブ
   1.いとぐち
   2.用語の問題
   3.感情を表す語の変遷
   4.感情の構造
   5.道徳感情
   6.感情研究の多様性と重要性
  3 節 感情の理論
   1.古典的な二大感情理論
   2.二大感情理論の論争と共通背景
   3.論点1:感情経験の起源
   4.論点2:感情の適応的意義・現代的機能

 2 章 進化と感情
  1 節 はじめに
  2 節 進化心理学の基礎
   1.至近要因と究極要因による説明
   2.ヒトの社会性に関わる進化の理論
   3.適応論的説明に対する誤解
  3 節 感情と適応的行動
   1.適応的行動と感情
   2.なぜ認知ではなく感情なのか?
   3.感情の非適応的側面
  4 節 表情と進化
   1.表情は適応か?
   2.シグナルの進化
   3.表情はシグナルなのか?
  5 節 まとめ

 3 章 文化と感情:文化的自己観,文化比較研究からみた感情
  1 節 感情の「普遍性」
  2 節 感情表出と認知における多様性
  3 節 感情の意味づけ
  4 節 文化的自己観
  5 節 感情概念の多様性
  6 節 まとめ

 4 章 自己と感情
  1 節 中核自己感
   1.身体的自己感
   2.行為主体としての自己の感覚
  2 節 意識の主観性,経験の一人称性
  3 節 他者との関わりの中の自己の感覚
   1.意図の間主観的制作
   2.他者という鏡
   3.自己意識の社会性
  4 節 おわりに

 5 章 感情心理学の潮流
  1 節 感情研究に対する関心の高まり
  2 節 感情の捉え方
  3 節 感情研究の展開
   1.進化論的立場
   2.身体学的立場
   3.神経学的立場
   4.認知的評価の立場
  4 節 感情心理学における課題
  5 節 国際感情学会の創立と日本感情心理学会の創立
   1.国際感情学会の創設
   2.日本感情心理学会の創設


第2部 感情の基本要素           
 
 6 章 感情の評価・知識・経験
  1 節 現代の感情理論における感情の基本要素
  2 節 評価要素と主観的情感要素の定義
   1.評価要素
   2.主観的情感要素
  3 節 現代の感情理論における評価要素と主観的情感要素
  4 節 評価理論の「風味」
  5 節 コンポーネント・プロセス・モデルにおける感情の評価・知識・経験
   1.評価:刺激評価チェックと構成要素パターニング
   2.経験:主観的情感と最頻的感情
   3.知識:主観的情感のカテゴリー化と言語化
   4.CPM の実証的展開
  6 節 心理学的構成主義における感情の評価・知識・経験
   1.経験と知識:アフェクトと感情概念
   2.構成感情理論における感情概念の発達と個人差
  7 節 評価理論と心理学的構成主義の対立をいかに考えるか
   1.感情と言語・文化
   2.Scherer とBarrett の主張の重なりとずれ
   3.感情理論の風味検出・次元化・階層化
  8 節 補足とまとめ

 7 章 感情のコミュニケーション:表情, 声, 身体接触, 言語, 文化差
  1 節 表情
  2 節 声
  3 節 身体接触
  4 節 言語(感情語)
  5 節 文化差

 8 章 感情の身体的変化
  1 節 自律神経系の解剖学的構造と機能
   1.神経系の分類
   2.交感神経系と副交感神経系
   3.自律神経系活動の指標と測定方法
  2 節 感情理論における身体的変化
   1.末梢起源説と中枢起源説
   2.ソマティック・マーカー仮説
   3.脳内における感情の身体化
   4.心理学的構成理論における身体的変化
  3 節 感情と自律神経系反応
   1.防衛反応としての自律神経系活動
   2.自律神経系活動による感情の分類
   3.心拍変動による感情制御能力の個人差

 9 章 感情の脳科学
  1 節 はじめに:感情への神経科学的アプローチ
  2 節 感情を生み出す脳
   1.恐れることを失った脳
   2.多様な感情を支える脳
   3.感情に関わる神経伝達物質
  3 節 感情と認知の相互作用
   1.認知機能を調節する感情の神経基盤
   2.認知機能による感情の制御
  4 節 社会性と感情
   1.社会的感情
   2.道徳感情の神経基盤
   3.神経科学からみる共感
  5 節 感情の個人差とライフスパン
   1.感情の個人差を生じさせる神経遺伝機序
   2.感情の神経基盤の変化:発達と加齢
  6 節 おわりに:今後の感情と脳科学の方向性

 10 章 感情科学の展開:内受容感覚の予測的符号化と感情経験の創発
  1 節 はじめに
  2 節 心理学的構成主義における感情の構造
   1.内受容感覚によりコア・アフェクトが形成される
   2.なぜ内受容感覚が重要なのか
  3 節 内受容感覚の予測的符号化
   1.運動と知覚
   2.予測的符号化と自由エネルギー原理
   3.予測的符号化の解剖学的基盤
   4.内受容感覚への拡張
   5.予測的符号化における感情
  4 節 実証的研究と計算論モデル
   1.予測的符号化の脳機能に関する実証的知見
   2.内受容感覚の計算論モデル
   3.予測誤差の変化により感情が創発される
   4.内受容感覚の病理
  5 節 結語:今後の研究における課題
   1.内受容感覚は領域一般的か領域特異的か
   2.内受容感覚の予測的符号化過程の実証的検討
   3.カテゴリー化過程の理論的・実証的検討
   4.疾患や健康への応用


第3部 感情と社会生活             
 11 章 感情の発達
  1 節 感情の初期発達
   1.感情の発達モデル
   2.基本感情の発達
   3.自己意識的な感情の芽生え
   4.初期の感情発達に必要なこと
  2 節 感情制御の発達
   1.感情制御に課題を抱える子どもの問題
   2.安心・安全による制御の発達:愛着と感情制御
   3.感情と言葉がつながることによる制御の発達:感情の社会化
   4.感情制御の発達不全の問題
   5.「発達障害」と感情制御の発達不全の問題
  3 節 感情認知の発達
   1.感情認知の萌芽
   2.基本感情の弁別としての感情認知
   3.行為あるいは状況の解釈としての感情認知
   4.感情表出動機の認知

 12 章 人間関係における感情
  1 節 親密な関係における感情
   1.はじめに
   2.親密な関係における感情
   3.親密な関係特有の感情
   4.親密な関係における感情の働き
   5.親密な関係が規定する感情経験
  2 節 他者との関係性で生じる感情
  3 節 道徳や法と感情
  4 節 集団間感情
   1.集団間感情理論
   2.集団間感情が導く集団間行動
   3.集団間感情の視点からの集団間紛争解決

 13 章 感情と認知
  1 節 社会的認知と感情
   1.感情ネットワークモデル
   2.記銘時の気分と想起時の気分の効果
   3.感情導入の方法
   4.他の認知機能への影響
   5.ポジティブ・ネガティブ・非対称
   6.社会的判断への影響
   7.感情情報説
   8.感情調整説
   9.感情混入モデル
   10.文化およびマインドセットへのさらなる展開

 2 節 感情認知の神経基盤
   1.はじめに
   2.知覚過程
   3.シミュレーション過程
   4.状況評価過程
   5.統合過程
   6.まとめ

第4部 感情の個人差

 14 章 感情特性
  1 節 気質とパーソナリティ
   1.気質とは
   2.気質の連続性
   3.気質からパーソナリティへ
   4.幼少期以降の発達に及ぼす気質の影響
  2 節 愛着の内的作業モデル
   1.「愛着」とは
   2.内的作業モデル
   3.IWM の形成と安定
   4.IWM の影響
   5.IWM の測定
   6.IWM の自動性
  3 節 情動知能(EI)
   1.成績や知能テストで測れないもの
   2.情動に関する知能
   3.EI の与える影響
   4.測定方法への指摘
   5.新たな解釈
  4 節 感情の「感じやすさ」
   1.感情体験のしやすさ
   2.さまざまな感情特性の例
   3.感情特性の測定方法に関する指摘

 15 章 幼児期・児童期の感情障害
  1 節 うつ病障害
   1.うつ病/大うつ病性障害のおもな診断基準と症状
   2.有病率と疫学
   3.要因と治療,支援
  2 節 双極性障害
   1.双極性障害のおもな診断基準と症状
   2.有病率と疫学
   3.要因と治療,支援
  3 節 不安障害
   1.不安障害のおもな診断基準と症状
   2.有病率と疫学
   3.要因と治療,支援
  4 節 強迫性障害
   1.強迫性障害のおもな診断基準と症状
   2.有病率と疫学
   3.要因と治療,支援

 16 章 青年期・成人期の感情障害
  1 節 はじめに
  2 節 感情障害に含まれる各疾患の特徴
   1.悲しみの経験によって特徴づけられる疾患
   2.ポジティブ感情の経験によって特徴づけられる疾患
   3.不安・恐怖の経験によって特徴づけられる疾患
  3 節 DSM-IV-TR からDSM-5 にかけての推移
  4 節 各疾患の有病率と併存
  5 節 感情障害の規定因
   1.遺伝と環境
   2.ストレスフルな出来事
   3.反すうと反復性思考
   4.心的イメージ
   5.回避行動
   6.衝動性
  6 節 おわりに

 17 章 感情とウェルビーイング
  1 節 はじめに
  2 節 ポジティブ感情とは
  3 節 ポジティブ感情の理論:拡張-形成理論
   1.ポジティブ感情の拡張機能
   2.ポジティブ感情の形成機能
   3.ポジティブ感情からウェルビーイングへ
  4 節 ウェルビーイングとは
  5 節 主観的ウェルビーイングの考え方1:ヘドニズム
  6 節 主観的ウェルビーイングの考え方2:エウダイモニズム
  7 節 主観的ウェルビーイングの考え方における統合と展開

 18 章 感情制御:基本理論と個人差研究
  1 節 感情制御とは?
  2 節 Gross のプロセスモデル
   1.モデルの概要
   2.各段階におけるさまざまな感情制御方略
  3 節 感情制御の個人差
   1.個人差を捉える視点:頻度と成功
   2.感情制御の個人差を規定するもの
  4 節 感情制御の個人差研究の展望
   1.感情制御の柔軟性
   2.感情制御アフォーダンス
   3.拡張版プロセスモデル

 19 章 感情制御と心理学的介入
  1 節 精神疾患と感情制御
  2 節 認知行動療法による感情制御の改善
  3 節 マインドフルネスに基づく介入による感情制御の改善

文献 
人名索引
事項索引
あとがき


●トピックス
 01 笑いと涙
 02 犯罪不安
 03 コンパッションの文化差
 04 屈辱感
 05 感情は複雑だからこそ研究は拡がる
 06 顔表情データベースの活用
 07 日本における抑うつと反すうの関連
 08 羞恥感情と健康行動
 09 養育者による情動的な映し出し
 10 幸福感の含意と協調的幸福感
 11 文化的自己観尺度について
 12 ベジタリアンと嫌悪
 13 顕在的・潜在的自尊感情の不一致がもたらすもの
 14 化粧行動の発達
 15 食科学が熱い
 16 地域への愛着
 17 少年院とマインドフルネストレーニング
 18 若者の攻撃的衝動と音楽
 19 悲しみのパラドックス
 20 行動免疫と感情の心理学
 21 熱き血潮にふれもみで―異性に対する接触回避と恋愛感情―
 22 ストレスと循環する脳-身体
 23 他者の感情を正確に判断できるのか
 24 ステレオタイプ内容モデル
 25 感情を偽る―感謝の嘘が獲得される背景―
 26 微笑み・笑うタイミング―対話者どうしの微表情の時系列的変化―
 27 グループワークにおける感情の変化
 28 感情研究と教育モデルの構築
 29 情動多様性と適応―加齢との関わり―
 30 加齢とポジティビティ効果
 31 上を向いて歩こう―姿勢と感情―
 32 畏怖,または喝
 33 トラウマの筆記開示が心身の機能に及ぼす影響
 34 持たざる者の悪意
 35 スマイルは0 円でも―職業場面における感情管理への注目―
 36 高齢者と若年者の感情認知
 37 認知症介護ストレスによるバーンアウトと感情労働
 38 音楽における感情体験とは?
 39 感動研究の動向
 40 深さの怖れ
 41 感情と言葉
 42 武の術と心

前書きなど

【執筆者一覧】

内山 伊知郎 はじめに,トピックス40,監修●
荘厳 舜哉 01-1
宇津木 成介 01-2
阿部 恒之 01-3,トピックス01
大坪 庸介 02
一言 英文 03,トピックス10,トピックス11
佐藤 徳 04,トピックス32
鈴木 直人 05
武藤 世良 06,第2部編集●
竹原 卓真 07
藤村 友美 08,トピックス06
柳澤 邦昭 09
阿部 修士 09
大平 英樹 10,第2部編集●
尾上 恵子 11-1
大河原 美以 11-2
柴田 利男 11-3
木村 昌紀 12-1,トピックス23
蔵永 瞳 12-2,トピックス25
縄田 健悟 12-4
北村 英哉 13-1,トピックス24
鈴木 敦命 13-2,トピックス36
村山 綾 12-3
稲垣 勉 14,トピックス13
谷 伊織 15
長谷川 晃 16,トピックス07
大竹 恵子 17
榊原 良太 18,トピックス31,第4部編集●
有光 興記 19,トピックス03,第4部編集●
荒井 崇史 トピックス02
薊 理津子 トピックス04
大坊 郁夫 トピックス05
樋口 匡貴 トピックス08,第3部編集●
久崎 孝浩 トピックス09
今田 純雄 トピックス12
伊波 和恵 トピックス14
井上 和哉 トピックス15
石盛 真徳 トピックス16
伊藤 義徳 トピックス17
岩永 誠 トピックス18,トピックス19
岩佐 和典 トピックス20
河野 和明 トピックス21
木村 健太 トピックス22
米谷 淳 トピックス26
水野 邦夫 トピックス27
中村 真 トピックス28,あとがき,第1部編集●
成田 健一 トピックス29
沼田 恵太郎 トピックス30
佐藤 健二 トピックス33
澤田 匡人 トピックス34,トピックス編集●
関谷 大輝 トピックス35
田辺 毅彦 トピックス37
谷口 高士 トピックス38
戸梶 亜紀彦 トピックス39
余語 真夫 トピックス41
湯川 進太郎 トピックス42,トピックス編集●
石川 隆行 第3部編集●

上記内容は本書刊行時のものです。