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21世紀の学習者と教育の4つの次元 C.ファデル(著) - 北大路書房
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21世紀の学習者と教育の4つの次元 知識,スキル,人間性,そしてメタ学習
Four-Dimensional Education: The Competencies Learners Need to Succeed

発行:北大路書房
A5判
196ページ
並製
価格 2,200円+税
ISBN
978-4-7628-2944-4
Cコード
C1037
教養 単行本 教育

出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2016年9月
書店発売日
登録日
2016年8月3日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2017-03-14
知識,スキル,人間性,メタ学習の4次元で,今後必要とされるコンピテンシーの枠組みを提示。

紹介

知識だけでなく,スキル(創造性・批判的思考…)や人間性(マインドフルネス・好奇心・勇気・レジリエンス・倫理…),メタ学習(学び方を学ぶ)という4つの次元を関連させて,21世紀に求められる「資質・能力」を育成していくことの重要性を提案。OECDの次期コンピテンシーの検討に刺激を与える。日本や世界の教育改革の方向性を理解するにも最適。
◆推薦のことば
「21世紀に子どもは何を学ぶべきか」に関心があるすべての方に「最高の処方箋」になるか――ぜひ読んで「使って」確かめてほしい。(東京大学教授 白水 始)
◆主な目次
 プロローグ-教育についての“何を”を再考するのはなぜ重要か
 はじめに

Chapter1 変わりゆく世界に向けた教育の再設計
 世界の動向と課題
Chapter2 21世紀の教育目標
 教育目標の本質と進化
 21世紀型カリキュラムの鍵となる特質
 教育目標の統一的枠組み
 知識を越えて:21世紀型コンピテンシーの枠組み
Chapter3 知識の次元
 知識―伝統的なものと現代的なもの
 現代的(学際的)な知識
 テーマ
 CCRの知識の枠組みのまとめ
Chapter4 スキルの次元
 知識とスキルをともに
 スキルと教育・雇用ギャップ
Chapter5 人間性の次元
 なぜ人間性特徴を育成するのか?
 人間性教育の目的
 6つの人間性特徴
Chapter6 メタ学習の次元
 メタ認知-学習の目標,方略,結果について省察する
 成長的思考態度を身につける
 メタ学習の大切さ
Chapter7 “どのように”について簡潔にふれる
 “何を”と“どのように”の間にあるフィードバック・ループ
 テクノロジーとの相互作用
Chapter8 結論
 教育,根拠,アクション
 社会的なメタ学習
Appendix
 用語の根拠
 CCRとは
 CCRの評価研究コンソーシアム

 解説―本書が示す教育のあり方とあらたな教育の動向

目次

 プロローグ-教育についての“何を”を再考するのはなぜ重要か
 はじめに

Chapter1 変わりゆく世界に向けた教育の再設計
 世界の動向と課題
  持続可能性
  VUCAと価値観
  指数関数的な進歩と未来の予測
  テクノロジーが社会に与える影響
  テクノロジー,自動化,外部委託と仕事
  テクノのジーと教育のレース

Chapter2 21世紀の教育目標
 教育目標の本質と進化
  社会の目標
  教育目標
  教育は進化しているか?
 21世紀型カリキュラムの鍵となる特質
  適応力
  バランス
 教育目標の統一的枠組み
  なぜ新しい教育の枠組みが必要なのか?
  変化に関する我々の理論
  CCRの進め方
 知識を越えて:21世紀型コンピテンシーの枠組み

Chapter3 知識の次元
 知識―伝統的なものと現代的なもの
  伝統的知識に関する学問マップの進化
  伝統的学問分野を適切性の観点から吟味・整理する
  価値の3側面
 現代的(学際的)な知識
  寿命の延長
  つながる人々,つながる組織,つながる惑星
  スマート機器・システムの台頭
  ビッグデータと新しいメディア
  環境へのストレスと需要
  強化された人間
 テーマ
  グローバルリテラシー
  情報リテラシー
  システム思考
  デザイン思考
  環境リテラシー
  デジタルリテラシー
 CCRの知識の枠組みのまとめ

Chapter4 スキルの次元
 知識とスキルをともに
 スキルと教育・雇用ギャップ
  創造性
  批判的思考
  コミュニケーション
  協働
 学びの応用

Chapter5 人間性の次元
 なぜ人間性特徴を育成するのか?
 人間性教育の目的
 6つの人間性特徴
  マインドフルネス
  好奇心
  勇気
  レジリエンス
  倫理
  リーダーシップ

Chapter6 メタ学習の次元
 メタ認知-学習の目標,方略,結果について省察する
 成長的思考態度を身につける
 メタ学習の大切さ

Chapter7 “どのように”について簡潔にふれる
 “何を”と“どのように”の間にあるフィードバック・ループ
 テクノロジーとの相互作用

Chapter8 結論
 教育,根拠,アクション
 社会的なメタ学習

Appendix
 用語の根拠
 CCRとは
 CCRの評価研究コンソーシアム

 解説―本書が示す教育のあり方とあらたな教育の動向
 Index
 著者について

前書きなど

◆「解説─本書が示す教育のあり方と新たな教育の動向」(岸 学)
 本書のタイトルである“Four-Dimensional Education”は,「新たな教育を進めるための枠組みを4つの次元によって構成する」「21 世紀に目指す学校教育のあり方を4つの次元からとらえる」という意味をもっています。この本は,Center for Curriculum Redesign(CCR)によってファデル氏(Fadel,C.)を中心に2010 年代以降に構築・改訂されてきた「教育の4つの次元」の成果を集約した内容になっています。……
 ……知識(knowledge)の次元とは,学校教育の教科で学習する知識とおおむね対応していますが,それだけでなく,現代社会やグローバル社会を生きていくための現代的・学際的知識も含んだ内容です。そして,この次元では,「我々は何を知り何を理解しているか」を対象としているのです。
 スキル(skill)の次元とは,「知っていることをどのように用いるのか」に関するものであり,学校教育の教科を越えた,あるいは教科を横断するような共通のスキルを想定しています。代表的なのが4C’s と呼ばれる4つのC,すなわち,創造性(creativity),批判的思考(critical thinking),コミュニケーション(communication),協働(collaboration)の側面です。その他にも教科を横断するスキルとして,問題解決力(problem solving),見通す力(foresight)などの側面がいろいろな研究から提案されています。これらの側面は,これまでの学校教育でも,教科内容を越えて育成すべき力として重視され続けてきました。しかしながら,これからの教育の流れでは,重視の程度がより増大し,どのように育成すべきか,育成の成果をどのように評価するかがまさに中心の論点となってきています。
 人間性(character)の次元とは,「どのように行動し,どのように世界と関わるか」に関するもので,より良い生活,人間関係,そして社会を構築・持続していくために不可欠であるとされています。具体的には,マインドフルネス(mindfulness),好奇心(curiosity),勇気(courage),レジリエンス(resilience,
復元力),倫理(ethics)などの側面が挙げられています。その他にも,受容と共感する心(acceptance and sympathy),向上心(aspiration),正しくあろうとする心(sense of justice)などの側面が提案されています。そして,日本ではおもに道徳,特別活動,総合的な学習の時間によって育成されるととらえられています。しかしながら,新しい教育の方向では,この次元の育成を特定の教科や活動に限定すべきものとはとらえず,多くの教科等によって総合的に育成するという考え方に向かうようです。
 最後にメタ学習(meta-learning)の次元です。メタ学習とは「学び方の学習」であり,メタという用語は,メタ認知(認知のしかたの認知),メタ記憶(記憶しているかどうかの認知)のように,実際の学習・認知活動そのものよりも一段高いレベルの活動を説明するときに使われます。なお,本書(134 ページ)では,おもにメタ認知活動について説明されています。メタ学習は,他の3つの次元をすべて包括する位置づけになっており,知識・スキル・人間性を育成する教育の営みの中で,そのすべてをコントロールする役割があるとされています。具体的なコントロールの機能として重要なのは転移(transfer)であります。これは,習得した学習のしかたを,他の内容や状況や時期に出会う新しい学習のときに的確に適用していくことです。これにより,我々は学習の領域を質・量ともに拡大し続け,学校教育を終了しても生涯にわたって学習を深め続ける原動力となるのです。

著者プロフィール

C.ファデル  (ファデル シー)  (

チャールズ・ファデル(Charles Fadel)
グローバル教育に関する思想的リーダー,専門家,未来学者,発明家。
CCR の設立者,会長。ハーバード大学大学院教育学研究科・客員研究員。
BIAC,OECD の教育に関する委員会の議長。ベストセラー「21 世紀型スキル」(21st Century Skills)の共著者。Helvetica Educatio 財団(ジュネーブ,スイス)の設立者,代表。The Conference Board人的資源委員会の上級研究員。P21.org の上級研究員。彼は30 以上の国の教育システムや教育機関で仕事をしている。
チャールズの全経歴は以下を参照:
 http://curriculumredesign.org/about/team/#charles

M.ビアリック  (ビアリック エム)  (

マヤ・ビアリック(Maya Bialik)
著述家,編集者,CCR の研究統括者。個人,政策レベルにおいて科学の解説や応用に熱心に取り組んでいる。彼女は「みんなの科学」(People’s Science)という,より良い科学と社会の関係をめざす非営利団体の共同設立者,副所長である。また,サイエンス・コミュ
ニケーション(科学者と市民との対話),即興演劇,学際研究のワークショップを開催している。マヤはハーバード大学で精神・脳・教育(Mind, Brain, & Education)プログラムの修士号を取得しており,複雑系,教育,環境科学,心理学,神経科学,言語学の研究・執筆活動を行っている。彼女のツイッターをフォローするには,@mayabialik

B.トリリング  (トリリング ビー)  (

バーニー・トリリング(Bernie Trilling)
「21 世紀学習アドバイザー」(21st Century Learning Advisor)の設立者,最高責任者(CEO)。彼は「21 世紀型スキルのためのパートナーシップ」(Parnership for 21st Century Skills,P21)の役員,およびP21 の虹の枠組み(rainbow-learning framework)を作った委員会の共同代表であり,現在はP21 の上席研究員,American Leadership Forum の上席研究員も務めている。バーニーは「21 世紀型スキル:現代を生きるための学び」(21st Century Skills: Learning for Life in Our Times)の共著者であり,「より深い学び:21 世紀型スキルを超えて」(Deeper Learning: Beyond 21st Century
Skills)など,いくつかの本でも分担執筆をしている。

岸 学  (キシ マナブ)  (監訳

岸  学 (きし・まなぶ)
1951年 東京都に生まれる
1980年 早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満了
現 在 東京学芸大学次世代教育研究推進機構 特命教授(プロジェクトリーダー)
(博士(心理学))
主著
・説明文理解の心理学  北大路書房 2004年
・SPSSによるやさしい統計学  オーム社 2005年
・説明の心理学(分担執筆) ナカニシヤ出版 2007年
・文書表現技術ガイドブック(編著) 共立出版 2008年
・子どもの論理を活かす授業づくり-デザイン実験の教育実践心理学-(分担執筆)
 北大路書房 2009年
・ツールとしての統計分析(共著) オーム社  2010年
・現代の認知心理学3 思考と言語(分担執筆) 北大路書房 2010年
・教育工学研究の方法(分担執筆) ミネルヴァ書房 2012年

関口 貴裕  (セキグチ タカヒロ)  (編訳

関口貴裕(せきぐち・たかひろ)
1971年 群馬県に生まれる
2000年 大阪大学大学院人間科学研究科 博士後期課程修了
現 在 東京学芸大学教育学部 准教授 博士(人間科学)
主著・論文
・ふと浮かぶ記憶と思考の心理学-無意図的な心的活動の基礎と臨床.(共編著) 北大路書房 2014年
・The long-term effect of perspective change on the emotional intensity of autobiographical memories.(共著) Cognition & Emotion 2013年

細川 太輔  (ホソカワ タイスケ)  (編訳

細川太輔(ほそかわ・たいすけ)
1978年 東京都に生まれる
2008年 東京学芸大学大学院 連合学校教育学研究科 修了
現 在 東京学芸大学教育学部 准教授 博士(教育学)
主著・論文
・国語科教師の学び合いによる実践的力量形成の研究ー協働学習的アクション・リサーチの提案 ひつじ書房 2013年
・主体的・協働的な学びを引き出す学習環境デザイン 「こと・もの・ひと」3つの視点でデザインする国語授業アイデア23CASES 東洋館出版 2016

上記内容は本書刊行時のものです。