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部落差別解消への展望
人権意識調査結果から人権啓発の課題がみえた
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年2月20日
- 書店発売日
- 2023年2月22日
- 登録日
- 2022年12月19日
- 最終更新日
- 2023年2月15日
書評掲載情報
2023-03-25 |
月刊「同和教育」であい
No.732(2023年3月) 評者: 本の紹介_ 受・信・送・信 |
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紹介
社会学者・専門社会調査士として長年、各地の人権意識調査に携わってきた著者が、その経験をもとに有効な質問項目の選定と有効な分析手法を提示し、それによって検証できた知見を紹介する。とくに差別意識・人権意識の程度を測る尺度を構成して、その尺度を用いてこれらの意識に影響する諸要因を確認、これまでの人権学習・人権啓発の効果を検討し、今後の人権施策の課題を明らかにする。
目次
はじめに
Ⅰ 人権意識調査における先行研究と問題意識
1 既存の市民人権意識調査にみられる課題
2 人権意識調査のねらい
3 既存の人権意識調査における成果―その1
4 既存の人権意識調査における成果―その2
5 小括と課題
Ⅱ 「大阪府2010年調査」の集約
はじめに
1 分析課題
2 人権意識、差別意識を測る尺度づくり
3 過去の人権学習が現在の人権意識に与える影響―〈視点1〉
4 同和地区に対する差別意識の形成要因―〈視点2〉
5 結婚における問題意識と人権意識―〈視点6〉
6 小 括
Ⅲ 差別に関する人権意識を測る―「大阪市2010・2015・2020年調査」より
1 差別に関する人権意識を測る尺度
2 差別に関する人権意識尺度の活用
3 結婚などにおける人権意識と住宅選択における反忌避意識
4 小 括
Ⅳ 部落差別意識をとらえる―「大阪市2010・2015・2020年調査」より
1 部落差別意識を測る
2 差別に関する人権意識と、懸念意識および忌避意識
3 部落差別意識に影響する諸要因
4 小 括
Ⅴ 部落差別の社会化と同和問題学習―「泉南市2012年調査」より
はじめに
1 部落差別意識を測定する
2 部落差別の社会化
3 同和問題学習の経験
4 同和問題学習における理解度と学習効果
5 部落差別の社会化と同和問題学習
6 小 括
Ⅵ 反部落差別意識に影響する諸要因のパス解析
1 「泉南市2012年調査」におけるパス解析
2 「大阪市2020年調査」におけるパス解析
3 小 括
Ⅶ さまざまな人権意識の構造を探る 「三田市2020年調査」より
1 さまざまな人権意識尺度
2 人権意識の構造
3 小 括
Ⅷ 政策提言
部落差別解消にむけて
本書で紹介している人権意識調査一覧
文献
あとがき
前書きなど
これまで20年近い間、私は、一社会学者として、また、専門社会調査士資格を有し、大学で社会調査法の講義や実習を担当してきた、いわゆる“学識経験者”として、複数の自治体における人権意識調査にかかわらせていただいてきました。
本書では、多くの自治体が実施してきた人権意識調査において、これまで何が明らかにされてきたのか、何が明らかにされておらず、何を明らかにする必要があるのかという問題意識のもと、有効な質問項目の選定、有効な分析手法、そして、それらの質問項目と分析手法を用いることで検証できた知見を紹介します。
とりわけ、市民一人ひとりの差別意識と人権意識に焦点をあて、①差別意識の程度と人権意識の程度を測る尺度を構成し、それらの尺度を用いて、②差別意識と人権意識に影響する諸要因を確認し、あわせて、③これまでの人権学習や人権啓発の効果を検討し、そのうえで、④今後の人権施策の課題を提起します。
上記内容は本書刊行時のものです。