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「語り」言説の研究 糸井通浩(著/文) - 和泉書院
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「語り」言説の研究 (カタリゲンセツノケンキュウ)

語学・辞事典
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発行:和泉書院
A5判
484ページ
定価 12,000円+税
ISBN
978-4-7576-0860-3   COPY
ISBN 13
9784757608603   COPY
ISBN 10h
4-7576-0860-8   COPY
ISBN 10
4757608608   COPY
出版者記号
7576   COPY
Cコード
C3381  
3:専門 3:全集・双書 81:日本語
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年1月12日
最終更新日
2018年1月12日
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紹介

虚構の出来事を作者ならぬ「語り手」が語る作品を「語り」という。「語り」という言語も、「語り」内容(何が書かれているか)と「語り」言説(いかに書かれているか)からなる。本書では後者、「語り」言説の表現機構を主要な語法・文法に注目して、古代の物語、近現代の小説を対象に探究する。特に、「なりけり」構文と文脈形成上の機能、「語り」における語り手と視点の問題、「は」と「が」の語用論的機能や作品の構造分析などについて論述。

目次

凡例
前編 古典語の「語り」言説
〔一〕物語の表現機構
 1 物語文学の表現――語法と文体のはざま
 2 物語言語の法――表現主体としての「語り手」
 3 「語り」言語の生成――歌物語の文章
〔二〕「なりけり」構文と「語り」の展開
 1 貫之の文章――仮名文の構想と「なりけり」表現
 2 『大和物語』の文章――「なりけり」表現と歌語り
 3 『源氏物語』の「なりけり」語法の表現価値
〔三〕『源氏物語』の文体――「いかに書かれているか」の論
〔四〕夕顔巻(源氏物語)を読む
 1 夕顔の巻はいかに読まれているか
 2 夕顔の宿
〔五〕とぞ本にはべめる――語りテクストの表現構造
〔六〕『大鏡』を読む
 1 大鏡――その語りの方法
 2 公任「三船の才」譚(大鏡)再考――指示語の機能と語り
参考 絵巻詞書の文章――信貴山縁起(絵巻)・源氏物語絵巻・西行物語絵巻

後編 現代語の「語り」言説
〔一〕文章論的文体論
〔二〕歴史的現在(法)と視点 
〔三〕小説の冒頭表現
 1 小説冒頭の「は」「が」(覚書)
 2 小説冒頭表現――「は/が」の語用論的考察
 3 冒頭表現と視点 
〔四〕「語り」と視点 
 1 物語・小説の表現と視点
 2 視点と語り
 3 表現の視点・主体
 4 表現と視点――「私」はどこにいるか
 5 視点論の課題――語り手の視点と語法 
〔五〕小説の構造分析
 1 三島由紀夫『金閣寺』構造試論――文章論における意図をめぐって 
 2 川端康成「百合」――その構造と思想 
〔六〕マンガの表現――絵と詞
 1 文体としてみた「マンガのことば」
 2 現代マンガの表現論

キーワード索引(用語・事項)

著者プロフィール

糸井通浩  (イトイミチヒロ)  (著/文

一九三八年生、京都府出身。京都大学文学部卒。日本語学・古典文学専攻。国公立の高校教員(国語)を経て、京都教育大学・龍谷大学名誉教授。主な共編著:『後拾遺和歌集総索引』、『小倉百人一首の言語空間―和歌表現史論の構想―』、『物語の方法―語りの意味論―』、『王朝物語のしぐさとことば』、『日本語表現学を学ぶ人のために』、『国語教育を学ぶ人のために』、『京都学の企て』、『京都学を楽しむ』、『京都地名語源辞典』、『地名が語る京都の歴史』など、及び専著:『日本語論の構築』ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。