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カント研究の締めくくり
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2016年2月
- 書店発売日
- 2016年2月4日
- 登録日
- 2016年1月22日
- 最終更新日
- 2017年3月9日
紹介
著者の永年の『純粋理性批判』の研究を中心に置きながら、カント解釈を古典物理学から20世紀現代物理学へのパラダイムシフトといった優れて広い視座から研究した自伝です。いわば著者による哲学研究の研究史的自伝です。
目次
序
凡例
序章
第1章 『カントの批判哲学と自我論』の執筆を終えて
第1節 哲学と英語
第2節 カント哲学と荷風文学との内在的親和性
第3節 英語の語法
第4節 カント研究の動機
第2章 「超越論的弁証論」をめぐって
第3章 『純粋理性批判』第二版の「コーギトー」
命題に関する脚注をめぐって
第4章 『純粋理性批判』とコペルニクス的転回
第1節 カントとコペルニクス的転回
第2節 「空虚な空間」
第5章 「パラダイム」をめぐって
第1節 パラダイムの概念
第2節 古典物理学から20世紀物理学へのパラダイムシフト
第3節 パラダイム論とカント解釈
第4節 「無制約者」の理念とカントの学問観
第5節 学術集団とパラダイム
第6章 現代物理学に学んで
第1節 場の物理学
第2節 中間子論
第3節 素粒子物理学の標準理論
第4節 統一場理論と宇宙論
第7章 関連事項の解説
第1節 合理的心理学の諭題表について
第2節 近代科学の設立についてのカントの言及をめぐって
第3節 遠隔作用について
終章
[付記]
参考文献
前書きなど
本書は私のカント研究の締めくくりとして執筆したものである。2015年4月に刊行した『カントの批判哲学と自我論』は、カントの『純粋理性批判』の「超越論的弁証論」の「純粋理性の誤謬推理について」の章(誤謬推理論)に関する私の研究成果の概要を叙述したものである。誤謬推理論についての自分の研究成果に関連した事柄で同書に盛り込むことのできなかったものもあるので、本書は同書の補完編としての役割を担っている。なお、本書においては、私は自分自身のカント哲学についての関心の源泉について記述することを心がけたので、自分が少年時代に関心をもっていた素粒子論に言及するなど、直接には狭義のカント研究にかかわりのない事柄にも言及している。(本書「序」より)
上記内容は本書刊行時のものです。