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ヴィゴツキー理論でのばす障害のある子どものソーシャルスキル アーラ・ザクレーピナ(著) - 明石書店
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ヴィゴツキー理論でのばす障害のある子どものソーシャルスキル (ヴィゴツキーリロンデノバスショウガイノアルコドモノソーシャルワーク) 日常生活と遊びがつくる「発達の社会的な場」 (ニチジョウセイカツトアソビガツクルハッタツノシャカイテキナバ)
原書: РАЗВИВАЕМ СОЦИАЛЬНЫЕ УМЕНИЯ: Родителям детей с ОВЗ

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発行:明石書店
四六判
232ページ
上製
価格 2,400円+税
ISBN
978-4-7503-5120-9   COPY
ISBN 13
9784750351209   COPY
ISBN 10h
4-7503-5120-2   COPY
ISBN 10
4750351202   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年11月18日
書店発売日
登録日
2020年11月25日
最終更新日
2020年12月16日
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紹介

知的障害など発達に偏りのある子どもに向け、ヴィゴツキーの理論にもとづく具体的な遊びを活かして社会的スキルを育む指導法を解説。行動観察室でのトレーニングとは異なり、子どもの自覚や気持ち、日々の行動と遊びに重きをおき、大人の関わりの中で進めるための理論と実践を平易に説く。

目次

まえがき
日本のみなさまに――日本語版序文にかえて

第1章 子どもは周囲の世界の探検者
 1 社会的な相互やりとりの一歩
 2 社会的な場と発達
 3 ソーシャルスキルの誕生
 4 社会的な記号――記号‐シンボルによる活動
 5 ソーシャルスキルのベーシック――「いじくり遊び」から「モノ‐遊び行為」まで
 6 ソーシャルスキルからみた就学前期

第2章 遊びでソーシャルスキルを身につけましょう
 1 コミュニケーションのスキル
 (1)コンタクトをとりましょう――大人への信頼と、大人との相互やりとりのスキル
 (2)名前を呼ばれたら返事をしましょう――「私」イメージの形成
 (3)大人をよく見て、同じようにしてみましょう――他人のしていることについての表象形成
 2 能動的な認識
 (1)社会的な世界、物理的な世界を認知する――共同行為、模倣、演示や教示による行為
 (2)遊び方を学ぶ――モノ‐遊び行為
 (3)気の毒に思う、共感する――おもいやり、相互援助、友情の形成
 3 日常生活のスキル
 (1)身辺自立の習熟
 (2)清潔にする習慣
 (3)清潔な日常生活

第3章 遊びの教材を生かして、ソーシャルスキルをのばしましょう
 1 水を用いる遊び
 2 粒状の教材を用いる遊び
 3 可変素材を用いる行為
 4 お絵かき遊び
 5 組み合わせ遊び
 (1)棒を組み合わせる
 (2)二つのモノを組み合わせる
 (3)いろいろなモノを組み合わせて遊ぶ

おわりに

文献リスト
解説
訳者あとがき

前書きなど

まえがき

 この本は、ソーシャルスキルが苦手なお子さんを育てている保護者のみなさんのために書かれました。そのようなお子さんたちは、自分の名前が呼ばれていてもわからなかったり、おもちゃに興味がないようにみえたり、上手に遊べず、周囲の人に話しかけたりすることも苦手で、日課の順序がわからなかったりしますね。そのお子さんはまだとても幼い1歳児のこともありますし、もう少し年長の4歳児や5歳児であるかもしれません。
 お子さんがお約束やお決まりを守れなかったり、大人の言うことを聞けなかったり、おもちゃを投げつけたり、駄々をこねたりすると、親御さんたちは、どうやってその子を遊びにさそったらよいのか、時々わからなくなってしまいますよね。でも実は遊びこそ社会で生きていく基本的な習慣を子どもに教える最良の方法なのです。
 社会性の発達がゆっくり進んでいく子どもにそのレッスンを始めるのは、できるだけ早いほうがよいでしょう。年齢が上になればなるほど、同じ年ごろの仲間に入るのは難しくなってしまいます。手を打つタイミングを逃してしまうと、学校にあがってから学ぶことにも影響してしまうでしょう。
 この本の大切な目的は、子ども時代のうちに身につけておくべきソーシャルスキルの初歩を保護者のみなさんに知っていただくこと、そして最もやさしい教育的な遊びを子どもに教えることがソーシャルスキルを身につける助けとなるということです。大人が誠心誠意、心をこめて積極的に向き合うと子どもたちに新しい世界、言わば社会的な知性の世界を広げてあげられます。
 本書の大半は、いろいろな遊びを用いた大人と子どもとの相互やりとりの方法を示したものです。それぞれのページには、そこでおすすめする遊びの役割をわかっていただくために、ちょっとした解説があります。指導方法の要点が示されていますが、実際やってみると遊びの場面はぐんぐん進行し、子どもの関心や行動を社会的な相互やりとりに向けることができ、さらにその効果として、期待どおりの反応や共同行為に関心を向けることができますよ。

 (…後略…)

著者プロフィール

アーラ・ザクレーピナ  (アーラ ザクレーピナ)  (

教育学博士、ロシア教育アカデミー治療教育研究所上席研究員、ロシア教育アカデミー准会員
専門分野:障害児教育学、子どもの発達における偏りの診断と治療、頭部外傷児たちの教育支援、養育と発達の問題に関わるコンサルテーション。

広瀬 信雄  (ヒロセ ノブオ)  (

山梨大学教育学部特任教授
主な著作:レオンチェフ『新装改訂版ヴィゴツキーの生涯』(訳、新読書社、2017)、バシロワ『20世紀ロシアの挑戦 盲ろう児教育の歴史――事例研究にみる障害児教育の成功と発展』(訳、明石書店、2017)、『ヴィゴツキー評伝――その生涯と想像の軌跡』(明石書店、2018)

上記内容は本書刊行時のものです。