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ソーシャルワーク実践のためのカルチュラルコンピテンス シーラ・ファーネス(著) - 明石書店
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ソーシャルワーク実践のためのカルチュラルコンピテンス (ソーシャルワークジッセンノタメノカルチュラルコンピテンス) 宗教・信仰の違いを乗り越える (シュウキョウシンコウノチガイヲノリコエル)
原書: Religion, belief and social work: Making a difference

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発行:明石書店
A5判
256ページ
上製
価格 3,500円+税
ISBN
978-4-7503-5110-0   COPY
ISBN 13
9784750351100   COPY
ISBN 10h
4-7503-5110-5   COPY
ISBN 10
4750351105   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年11月12日
書店発売日
登録日
2020年11月2日
最終更新日
2021年4月13日
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紹介

ソーシャルワークは宗教や信仰の違いにどう向き合い、どう乗り越えてゆくべきか。多文化に対応するカルチュラルコンピテンスの教育と研究に携わる第一人者が豊富な事例とともに実践にむけたフレームワークを提示する。外国人受け入れが増加する日本にもヒントを与える一冊。

目次

 日本語版刊行に寄せて
 訳者はしがき

第1章 序論
 1 ストレングス視点に基づくアプローチ
 2 「宗教」と「信仰」
 3 「世俗化」と「神の死」
 4 ソーシャルワーカーは宗教と信仰の問題を考えてきたか?
 5 第2章から第11章の概説

第2章 宗教とスピリチュアルの信仰を検討する必要性
 1 宗教はどれくらい重要なのか?
 2 本書に関連する一般法
  2.1 児童と青年
  2.2 成人
 3 専門職としての実践規範

第3章 カルチュラルコンピテンス向上のフレームワークとモデル
 1 はじめに
 2 フレームワークの必要性
 3 カルチュラルコンピテンスのモデル
  3.1 専門能力開発のための省察型モデル
  3.2 文化的アセスメントを支えるモデル
  3.3 宗教と信仰の重要性をアセスメントするためのファーネス/ギリガンフレームワーク

第4章 児童や家族の支援
 1 はじめに
 2 事例:支援を必要としている児童
  2.1 「ミリアム」の事例
  2.2 「ポーラ」の事例
  2.3 「メアリー」の事例
 3 社会的養護のなかにある児童
 4 養子縁組
 5 児童保護とその予防

第5章 高齢者
 1 はじめに
 2 ライフステージの移行
 3 癒しの形
 4 死と臨死に対処する
 5 喪失と悲嘆

第6章 児童虐待、成人虐待
 1 児童虐待
  1.1 「エイミー」の事例
  1.2 信仰コミュニティ内の「聖職者」による虐待と保護システム
  1.3 憑依現象に対する宗教的信仰による児童虐待
  1.4 「タリク」の事例
 2 成人に対する虐待
  2.1 「成人への虐待」とは何か?
  2.2 経済的虐待
  2.3 スピークアウト

第7章 メンタルヘルス
 1 はじめに
 2 これまでの調査から得られた知見
 3 うつ病への対応

第8章 学習障害
 1 はじめに
 2 宗教的信仰の獲得
 3 恋愛関係と結婚

第9章 移民、難民、アサイラムシーカーズ
 1 状況
 2 先に移住してきている移民とそのコミュニティから学ぶこと
 3 アサイラムシーカーズの「宗教」に対する国の対応

第10章 信仰に基づくソーシャルワーク:貢献、ジレンマ、葛藤
 1 ソーシャルワークへの信仰に基づくアプローチ
 2 ソーシャルワーカー、信仰、実践のジレンマ
 3 「同性カップルの養子縁組」:対立する見解と価値
 4 良心、開放性、内省、ソーシャルワークの価値

第11章 結論

付録 宗教と信仰に関するガイド:世界6大宗教の概要
 キリスト教
 イスラム教
 ヒンドゥー教
 シク教
 ユダヤ教
 仏教
 無宗教

 著者・訳者紹介

前書きなど

日本語版刊行に寄せて

 (…前略…)

 本書が日本語版として刊行されたことに心より感謝申し上げたい。
 本書の出発点は、ソーシャルワーク実践者、マネジャーと教育者としての私たち著者の経験である。それは特に、4つの重要な課題への認識が深まったことにより発した。
 第一に、次の者はすべて重要な役割を果たしうる。サービス利用者の宗教、宗教から来る信仰体系、実践、ネットワークであり、それらは、彼らが直面する心理学的・社会的課題を解決したり、または悪化させたりする。場合によってはこれらが直面している困難を悪化させたり、軽減させたりする。
 第二に、宗教と文化を基盤とした信仰は、そのほとんどが少数民族のコミュニティからのものであり、最も顕著なのは、イギリスに移住した、または、両親または祖父母がパキスタン、インド、アフリカ、カリブ海地域などから移ってきた人々である。それに対する、イギリスの多数派の人々との生活や彼らのリアクションが重要となる。
 第三に、宗教との強い結びつき、他の信仰、宗教性のある、もしくは宗教性のない教育により、ソーシャルワーカーは宗教や信仰に対して意識的・無意識的に偏見を持つ可能性がある。それにより、ソーシャルワーカーたちの実践が無意味になったり、ましてや抑圧的なものになったりにする。特定のワーカーにとっては、彼ら自身の信仰により、法律や専門職の規定や倫理と異なる行動方針を提案することになり、深刻なジレンマに至ることもある。
 第四に、20世紀後半と21世紀初頭は社会科学の進展により、ソーシャルワークの教育と実践は、宗教と信仰の潜在的重要性をますます見失ってきた。イギリス以外でもソーシャルワーク専門職は大方人々の生活における宗教と信仰の影響力を軽視してきた。
 したがって本書は、宗教と信仰とそれらに対する私たちの姿勢をソーシャルワーカーが無視してはならないことを示したいのである。個人、家庭、グループ、コミュニティの宗教と信仰はとても役に立つかもしれないし、全然役に立たないかもしれない(または両方かもしれない)。それは、たとえ宗教と信仰が特定の状況では重要でないことを確認するだけであるとしても、それらの潜在的影響は彼らに最高のサービスを提供するために、すべてのアセスメントがなされる必要がある。

 (…後略…)

著者プロフィール

シーラ・ファーネス  (シーラ ファーネス)  (

元・ブラッドフォード大学社会科学部ソーシャルワークとソーシャルケア学科
ソーシャルワークの上級講師

フィリップ・ギリガン  (フィリップ ギリガン)  (

元・ブラッドフォード大学社会科学部ソーシャルワークとソーシャルケア学科
ソーシャルワークの上級講師

陳 麗婷  (チェン リィティン)  (監訳

目白大学人間学部専任講師/博士(社会福祉学)

井上 牧子  (イノウエ マキコ)  (

目白大学人間学部教授/修士(社会福祉学)

山中 裕剛  (ヤマナカ ユウゴウ)  (

横浜市社会福祉協議会/修士(社会福祉学) +KTP

星野 晴彦  (ホシノ ハルヒコ)  (

文教大学人間科学部教授/博士(医療福祉ジャーナリズム)

上記内容は本書刊行時のものです。